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隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働 単行本 – 2017/5/25
ルトガー ブレグマン
(著),
野中 香方子
(翻訳)
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◆ビジネス書大賞2018 準大賞受賞◆
◎ピケティに次ぐ欧州の新しい知性の誕生◎
オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という
広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた
新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。
最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。
その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。
それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、
そして国境線を開放することである。
それこそが、機械への『隷属なき道』となる。
【目次】
■第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか?
産業革命以降の2世紀で、長く停滞していた世界経済は250倍、1人当たり
の実質所得は10倍に増えた。これは中世の人々が夢見た「ユートピア」なのか?
ではなぜ、うつ病が歴史上かつてないほどの健康問題になっているのか?
■第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい
生活保護や母子家庭手当て、就学援助、幾多ある福祉プログラムを全てやめる。
そのかわりに全ての国民に、例えば一律年間150万円の金を与える。それが
ベーシックインカム。ニクソン大統領はその実施をもくろんでいた
■第3章 貧困は個人のIQを13ポイントも低下させる
ベーシックインカムがなぜ有効なのかは、貧困がもたらす欠乏の害を調査する
とわかる。貧困はIQを13ポイントも下げる。奨学金や有効な教育プログラム
にいくら投資しても、そもそも貧困層にいる人は申し込まないのだ
■第4章 ニクソンの大いなる撤退
60年代初頭、ベーシックインカムは、フリードマンのような右派から
ガルブレイスのような左派まで大きな支持を得ていた。それを潰したのは一部の
保守派が持ち出してきた19世紀英国での失敗だった。ニクソンに渡された報告書
■第5章 GDPの大いなる詐術
ロシア人教授クズネッツが80年前に基礎を築いたGDPは進歩を表す神聖なる
指標だ。だがGDPは多くの労働を見逃し、医療や教育のサービス分野でも
効率と収益に目を向ける。人生を価値あるものにする新しい計器盤を検討する
■第6章 ケインズが予測した週15時間労働の時代
ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」
と予測した。ところが、産業革命以来続いていた労働時間の短縮は70年代に
突然ストップした。借金によって消費を拡大させる資本主義の登場
■第7章 優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば
「空飛ぶ車が欲しかったのに、得たのは140文字」とピーター・ティールは
揶揄する。過去30年の革新は富の移動に投資されてきた。優秀な頭脳が銀行員
や会計士よりも研究者や技術者を選べば、才能はより社会に還元されるのだ
■第8章 AIとの競争には勝てない
産業革命時代、織物工は蒸気機関に仕事を奪われた。そして今、AIとロボットが
「中流」と呼ばれる人々の仕事を奪う。その結果、富の不均衡は極大化する。
今こそ、時間と富の再分配、労働時間短縮とベーシックインカムが必要だ
■第9章 国境を開くことで富は増大する
西側世界は途上国支援のために50年で5兆ドルを投じてきた。だが国境を開けば
世界総生産は67~147%成長し、65兆ドルの富が生み出される。わずか62人が
35億人の総資産より多い富を所有する偏在の要因は国境にある
■第10章 真実を見抜く一人の声が、集団の幻想を覚ます
1954年12月21日に洪水が来て世界は滅亡する。そう予言した主婦とそれに
付き従った人々。その予言が外れても信者たちは信念を変えない。だが、
一人の真実を見抜く人の勇気ある声が幻想を崩し、現実を変えることもある
■終章 「負け犬の社会主義者」が忘れていること
この本で提案したのは、大きな路線変更だ。奴隷制度の廃止、女性の解放も、
唱えられた当初は、正気の沙汰とは考えられていなかった。そうした
「大きな政治」を左派は思い出し、右派も同調する変革へと進むべきだ
■解説 欧州の新しい知性の登場 日本語版編集部
◎ピケティに次ぐ欧州の新しい知性の誕生◎
オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という
広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた
新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。
最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。
その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。
それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、
そして国境線を開放することである。
それこそが、機械への『隷属なき道』となる。
【目次】
■第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか?
産業革命以降の2世紀で、長く停滞していた世界経済は250倍、1人当たり
の実質所得は10倍に増えた。これは中世の人々が夢見た「ユートピア」なのか?
ではなぜ、うつ病が歴史上かつてないほどの健康問題になっているのか?
■第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい
生活保護や母子家庭手当て、就学援助、幾多ある福祉プログラムを全てやめる。
そのかわりに全ての国民に、例えば一律年間150万円の金を与える。それが
ベーシックインカム。ニクソン大統領はその実施をもくろんでいた
■第3章 貧困は個人のIQを13ポイントも低下させる
ベーシックインカムがなぜ有効なのかは、貧困がもたらす欠乏の害を調査する
とわかる。貧困はIQを13ポイントも下げる。奨学金や有効な教育プログラム
にいくら投資しても、そもそも貧困層にいる人は申し込まないのだ
■第4章 ニクソンの大いなる撤退
60年代初頭、ベーシックインカムは、フリードマンのような右派から
ガルブレイスのような左派まで大きな支持を得ていた。それを潰したのは一部の
保守派が持ち出してきた19世紀英国での失敗だった。ニクソンに渡された報告書
■第5章 GDPの大いなる詐術
ロシア人教授クズネッツが80年前に基礎を築いたGDPは進歩を表す神聖なる
指標だ。だがGDPは多くの労働を見逃し、医療や教育のサービス分野でも
効率と収益に目を向ける。人生を価値あるものにする新しい計器盤を検討する
■第6章 ケインズが予測した週15時間労働の時代
ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」
と予測した。ところが、産業革命以来続いていた労働時間の短縮は70年代に
突然ストップした。借金によって消費を拡大させる資本主義の登場
■第7章 優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば
「空飛ぶ車が欲しかったのに、得たのは140文字」とピーター・ティールは
揶揄する。過去30年の革新は富の移動に投資されてきた。優秀な頭脳が銀行員
や会計士よりも研究者や技術者を選べば、才能はより社会に還元されるのだ
■第8章 AIとの競争には勝てない
産業革命時代、織物工は蒸気機関に仕事を奪われた。そして今、AIとロボットが
「中流」と呼ばれる人々の仕事を奪う。その結果、富の不均衡は極大化する。
今こそ、時間と富の再分配、労働時間短縮とベーシックインカムが必要だ
■第9章 国境を開くことで富は増大する
西側世界は途上国支援のために50年で5兆ドルを投じてきた。だが国境を開けば
世界総生産は67~147%成長し、65兆ドルの富が生み出される。わずか62人が
35億人の総資産より多い富を所有する偏在の要因は国境にある
■第10章 真実を見抜く一人の声が、集団の幻想を覚ます
1954年12月21日に洪水が来て世界は滅亡する。そう予言した主婦とそれに
付き従った人々。その予言が外れても信者たちは信念を変えない。だが、
一人の真実を見抜く人の勇気ある声が幻想を崩し、現実を変えることもある
■終章 「負け犬の社会主義者」が忘れていること
この本で提案したのは、大きな路線変更だ。奴隷制度の廃止、女性の解放も、
唱えられた当初は、正気の沙汰とは考えられていなかった。そうした
「大きな政治」を左派は思い出し、右派も同調する変革へと進むべきだ
■解説 欧州の新しい知性の登場 日本語版編集部
- 本の長さ308ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2017/5/25
- 寸法13.8 x 2.5 x 19.5 cm
- ISBN-104163906576
- ISBN-13978-4163906577
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商品の説明
著者について
1988年生まれ、オランダ出身の歴史家、ジャーナリスト。
ユトレヒト大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で歴史学を専攻。これまでに歴史、哲学、経済に関する4冊の著書を出版。
その一つ、『進歩の歴史』(History of Progress)は、2013年の最高のノンフィクション作品としてベルギーで表彰されている。
広告収入に一切頼らない先駆的なジャーナリストプラットフォーム「デ・コレスポンデント(De Correspondent)」の創立メンバー。
日々のニュースではなく、その背景を深く追うことをコンセプトとしており、5万人以上の購読者収入で運営されている。
オランダで本タイトルの原書が2014年に「デ・コレスポンデント」から出版されると国内でベストセラーに。
2016年にAmazonの自費出版サービス(CreateSpace)を通じて英語版を出版したところ、大手リテラリー・エージェントの目に留まり、日本を含めて20カ国での出版が決定。
BBC、『ワシントンポスト』、『ガーディアン』などのメディアを始め、世界中から注目される新世代の論客。
ユトレヒト大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で歴史学を専攻。これまでに歴史、哲学、経済に関する4冊の著書を出版。
その一つ、『進歩の歴史』(History of Progress)は、2013年の最高のノンフィクション作品としてベルギーで表彰されている。
広告収入に一切頼らない先駆的なジャーナリストプラットフォーム「デ・コレスポンデント(De Correspondent)」の創立メンバー。
日々のニュースではなく、その背景を深く追うことをコンセプトとしており、5万人以上の購読者収入で運営されている。
オランダで本タイトルの原書が2014年に「デ・コレスポンデント」から出版されると国内でベストセラーに。
2016年にAmazonの自費出版サービス(CreateSpace)を通じて英語版を出版したところ、大手リテラリー・エージェントの目に留まり、日本を含めて20カ国での出版が決定。
BBC、『ワシントンポスト』、『ガーディアン』などのメディアを始め、世界中から注目される新世代の論客。
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2017/5/25)
- 発売日 : 2017/5/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 308ページ
- ISBN-10 : 4163906576
- ISBN-13 : 978-4163906577
- 寸法 : 13.8 x 2.5 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 36,187位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 19位労働問題ノンフィクション
- - 30位総務・人事・労務管理の労働問題
- - 75位労働時間・休暇
- カスタマーレビュー:
著者について
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-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年12月10日に日本でレビュー済み
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生活保護を含めた社会保障の問題点を、全ての人にタダでお金を配る事で解決を目指そうというもの。論文baseで書かれており、決して夢物語でもなさそう!
2022年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者はオランダ人で、2014年にオランダ語で出版したタイトルが「ただでお金を配りましょう」、amazonのプリントオンデマンドでの英訳のタイトルは「UTOPIA FOR REALIST」(現実主義者の為の理想郷)という。この日本語版の「隷属なき道」というタイトルは、ブレグマン本人と相談した結果、ハイエクと有名な「隷属への道」の本歌取りしたことによる。オランダ語版は自費出版同然でもコツコツと売れたそうだが、amazonのプリントオンデマンド(自費出版サービス)を通じて英語に訳された途端、大手のエージェントの目にとまり、2017年に全世界20か国で出版が決まるというシンデレラストーリーの体現の様なエピソードを持つ本である(英訳をamazonのプリントオンデマンド(自費出版サービス)で出すという方法は、小説家にはお勧めかもしれない。)。
とまあ、本の内容について説明する前に、ベーシックインカムとは何かを知っておく必要がある。国民に対して政府が最低限の生活を送る為に必要な額の現金を定期的に支給する政策で、「失業保険」「医療補助」「養育費・子育て支援」等の個別の名目ではなく、保証を一元化して「国民生活の最低限度の収入(ベーシックインカム)を補償する」もので、国で行う「生活保障制度」とはちょっと違う。生活保護と明確に区別するために、ユニバーサルベーシックインカムを略して、UBI(Universal Basic Income)と呼ばれる場合があり、ブレグマンはこちらのユニバーサルベーシックインカムのことを解説する。
これについては、沢山の反論が見受けられるかと思うが、まとまったお金が無い為に、生活への意欲が出ないだけでなく、長期的な展望が立てられないことがほとんどなのだ。これらを無駄な金と一刀両断する向きも多かろうと思うが、それこそ長きに渡って英国王立委員会の報告書をベースに経済学者達が論陣を張っていたことを端緒に、長きに渡った「偏見」なのである。しかし、その報告書が実は「捏造」だったことが判明する
。
当時の英国でスピーナムランド制度(救貧法)を失敗だと断じた報告書は、有名な経済学者達ですら利用したもので、カール・マルクス、ベンサム、トクヴィル、ジョン・スチュアート・ミル、特に「 大転換 」を書いたカール・ポランニーですらこの制度を批判しているが、1960年代にその報告書の内容が「捏造」と判明したのだ。
しかも最近、スピーナムランド制度(救貧法)が成功だったと明らかになった。ということは、捏造された資料を元に論陣を張った一連の経済学者達は「間違い」に導かれたことになる。従って、古き名著も読むのも良いが、「古典」には間違った根拠を元に論じられたものもある。この例は、その土台そのものが覆されるた良い例であり、この辺をしっかりと把握しないと、却って「危険」であると私は心の中で唸った。
要は、その罠にはまらない為にも、データと現実的な「ウラ」を取る必要があるのだが、ブレグマンは最近読んだ「 希望の歴史(上) 」、「 希望の歴史(下) 」
でも、データの解釈の間違いや、著書や資料の「捏造」をかなり多く発見している。この手際は正直感心する。この点は今の日本の学者も見習えと言いたい。故・丸山圭三郎氏は、ソシュールの原資料から「 一般言語学講義 」は講義を受けた者による誤解された内容が多く含まれることを実証した、「 ソシュールの思想 」という名著がある。この本はフランスでの原資料調査が始まる16年も前の本で、先鋭的な「事件」だった。本来日本人の学者の多くはこういった資料調査は得意なはずだった。けれど現代の情報氾濫がそれを難しくしているのかもしれない。
情報を「鵜呑みにしない」こと、これが実は現代では大変に難しい時代になっている。インターネット、スマホからでもどんどんと「新しい」情報が飛び交っていると、情報「消費」はすれど「解析」や「事実調査」などほとんどせぬままに、根拠が無くとも都合の良いものだけが残るということも多い。
陰謀論などは、そういった根拠薄弱で恣意的な因果関係を構築する精神的な「防御」かもしれないが、どう考えてもそんなに上手に人々が操られるが如く行動するわけではないのだが、陰謀論というものにも、ある種の精神安定剤的な「役割」があるのだろう。
労働時間にしても、格差の大きい国ほど労働時間は長いという。貧困は人々を愚かな判断に導いてしまうのであって、愚かだから貧困になったのではない。欠乏感を抱いている人間は短期的な処理が上手になる反面、長期的な視野を完全に失わせるものであり、その逆ではない。
サービス産業に多くの仕事を生み出し、ますます多くの人が有形の価値を生み出さないまま、金を儲けるシステムが出来上がった。優秀な人材が富の創造ではなく、富の「移動」に投資された。何かを生産しなくても富を得ることが出来、稼ぎが良いのだから、価値あるものを生み出しているという「虚偽」意識を生み出した。
不平等は広がり続け、機械には出来ない技術を習得しなかった人は、脇に追いやられる時代、それがこのAI時代である。
「開かれた国境」について論じる際に注意点は、移民を「テロリスト」と断じる「嘘」だという。そういった比較試験(RCT)を行うと、そういった直感に反する結果が多く見つかる様になる。
自らの世界観(偏見)を改めるより、現実認識を再調整することを多くの人は選ぶ。
問題は、新しいアイデアが古いアイデアを「打倒できるかどうか」ではない。「いかに打倒するか」なのだ。
「非現実的」というのはつまり、「現状を変えるつもりはない」と言う気持ちを手短に表現しただけなのだ。人が語る常識に流されてはいけない、図太くなれと著者は述べる。
私は現在の「危機」の状況を考えるに、人々の多くは善良であるとは思っても、常に「最悪」であると思う。以前にダン・ヒース「 上流思考──「問題が起こる前」に解決する新しい問題解決の思考法 」の中で紹介された哲学者ニック・ボストロムは、たった2つの条件で世界文明は簡単に滅亡すると述べる。
1つは大量破壊を望む集団がいること。もう1つは、大量破壊能力を大衆に与えるような技術があることだ。1つ目はすでに実現している。
ホームセンターで買える材料で核爆弾を製造できるなら、破滅的な結果になることは目に見えている。膨大な資金や専門知識、資源がなければ核兵器を製造できないことは、人間にとって最大の「気休め」には違いない。だが、これからもその「幸運」であり続ける保証はない
もう1つのことも、無知な集団がその技術に触れてしまえばどうなるのか。考えると怖いが、そういうことを時々は考えるべきかと思う。
「最悪主義」というのは私の変わらないスタンスで、「長期的な現実主義者」という意味に近い。だからどんな本を読んでも、これからもこの「警戒心」は解かないと思う。ロシアとウクライナのことをちょっと考えたらわかりそうなものだ。
とまあ、本の内容について説明する前に、ベーシックインカムとは何かを知っておく必要がある。国民に対して政府が最低限の生活を送る為に必要な額の現金を定期的に支給する政策で、「失業保険」「医療補助」「養育費・子育て支援」等の個別の名目ではなく、保証を一元化して「国民生活の最低限度の収入(ベーシックインカム)を補償する」もので、国で行う「生活保障制度」とはちょっと違う。生活保護と明確に区別するために、ユニバーサルベーシックインカムを略して、UBI(Universal Basic Income)と呼ばれる場合があり、ブレグマンはこちらのユニバーサルベーシックインカムのことを解説する。
これについては、沢山の反論が見受けられるかと思うが、まとまったお金が無い為に、生活への意欲が出ないだけでなく、長期的な展望が立てられないことがほとんどなのだ。これらを無駄な金と一刀両断する向きも多かろうと思うが、それこそ長きに渡って英国王立委員会の報告書をベースに経済学者達が論陣を張っていたことを端緒に、長きに渡った「偏見」なのである。しかし、その報告書が実は「捏造」だったことが判明する
。
当時の英国でスピーナムランド制度(救貧法)を失敗だと断じた報告書は、有名な経済学者達ですら利用したもので、カール・マルクス、ベンサム、トクヴィル、ジョン・スチュアート・ミル、特に「 大転換 」を書いたカール・ポランニーですらこの制度を批判しているが、1960年代にその報告書の内容が「捏造」と判明したのだ。
しかも最近、スピーナムランド制度(救貧法)が成功だったと明らかになった。ということは、捏造された資料を元に論陣を張った一連の経済学者達は「間違い」に導かれたことになる。従って、古き名著も読むのも良いが、「古典」には間違った根拠を元に論じられたものもある。この例は、その土台そのものが覆されるた良い例であり、この辺をしっかりと把握しないと、却って「危険」であると私は心の中で唸った。
要は、その罠にはまらない為にも、データと現実的な「ウラ」を取る必要があるのだが、ブレグマンは最近読んだ「 希望の歴史(上) 」、「 希望の歴史(下) 」
でも、データの解釈の間違いや、著書や資料の「捏造」をかなり多く発見している。この手際は正直感心する。この点は今の日本の学者も見習えと言いたい。故・丸山圭三郎氏は、ソシュールの原資料から「 一般言語学講義 」は講義を受けた者による誤解された内容が多く含まれることを実証した、「 ソシュールの思想 」という名著がある。この本はフランスでの原資料調査が始まる16年も前の本で、先鋭的な「事件」だった。本来日本人の学者の多くはこういった資料調査は得意なはずだった。けれど現代の情報氾濫がそれを難しくしているのかもしれない。
情報を「鵜呑みにしない」こと、これが実は現代では大変に難しい時代になっている。インターネット、スマホからでもどんどんと「新しい」情報が飛び交っていると、情報「消費」はすれど「解析」や「事実調査」などほとんどせぬままに、根拠が無くとも都合の良いものだけが残るということも多い。
陰謀論などは、そういった根拠薄弱で恣意的な因果関係を構築する精神的な「防御」かもしれないが、どう考えてもそんなに上手に人々が操られるが如く行動するわけではないのだが、陰謀論というものにも、ある種の精神安定剤的な「役割」があるのだろう。
労働時間にしても、格差の大きい国ほど労働時間は長いという。貧困は人々を愚かな判断に導いてしまうのであって、愚かだから貧困になったのではない。欠乏感を抱いている人間は短期的な処理が上手になる反面、長期的な視野を完全に失わせるものであり、その逆ではない。
サービス産業に多くの仕事を生み出し、ますます多くの人が有形の価値を生み出さないまま、金を儲けるシステムが出来上がった。優秀な人材が富の創造ではなく、富の「移動」に投資された。何かを生産しなくても富を得ることが出来、稼ぎが良いのだから、価値あるものを生み出しているという「虚偽」意識を生み出した。
不平等は広がり続け、機械には出来ない技術を習得しなかった人は、脇に追いやられる時代、それがこのAI時代である。
「開かれた国境」について論じる際に注意点は、移民を「テロリスト」と断じる「嘘」だという。そういった比較試験(RCT)を行うと、そういった直感に反する結果が多く見つかる様になる。
自らの世界観(偏見)を改めるより、現実認識を再調整することを多くの人は選ぶ。
問題は、新しいアイデアが古いアイデアを「打倒できるかどうか」ではない。「いかに打倒するか」なのだ。
「非現実的」というのはつまり、「現状を変えるつもりはない」と言う気持ちを手短に表現しただけなのだ。人が語る常識に流されてはいけない、図太くなれと著者は述べる。
私は現在の「危機」の状況を考えるに、人々の多くは善良であるとは思っても、常に「最悪」であると思う。以前にダン・ヒース「 上流思考──「問題が起こる前」に解決する新しい問題解決の思考法 」の中で紹介された哲学者ニック・ボストロムは、たった2つの条件で世界文明は簡単に滅亡すると述べる。
1つは大量破壊を望む集団がいること。もう1つは、大量破壊能力を大衆に与えるような技術があることだ。1つ目はすでに実現している。
ホームセンターで買える材料で核爆弾を製造できるなら、破滅的な結果になることは目に見えている。膨大な資金や専門知識、資源がなければ核兵器を製造できないことは、人間にとって最大の「気休め」には違いない。だが、これからもその「幸運」であり続ける保証はない
もう1つのことも、無知な集団がその技術に触れてしまえばどうなるのか。考えると怖いが、そういうことを時々は考えるべきかと思う。
「最悪主義」というのは私の変わらないスタンスで、「長期的な現実主義者」という意味に近い。だからどんな本を読んでも、これからもこの「警戒心」は解かないと思う。ロシアとウクライナのことをちょっと考えたらわかりそうなものだ。
2021年8月19日に日本でレビュー済み
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著者グレグマンが最初に刊行したのが本書「隷属なき道」(原題は Utopia for Realist)であって、後に刊行した「Humankind 希望の歴史」で証明した?性善説の実用編みたいな感じです。実用レベルとして3つの政策を提案しています。①ベーシックインカム(全員へ生活費の直接支給)、②仕事時間の短縮(一日三時間労働)、③国境の人的開放、これらの政策は性悪説では採用できないが、性善説に立てば確かに現在の資本主義を超える豊かな未来社会を実現できそうです。
2018年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は世間で言われるほどAIが人の仕事を食いつぶすとは思いません。
確かにいくらかの職は消えることになるかもしれませんが、それは自動機織機を例とするオートメーション化が急進した時代と何ら変わらないものでしょう。いつの社会も緩やかで柔軟に対応していくと思います。
AIがもたらす変化というのは、コンピュータリゼーションの2段目であるように感じます。
BI導入に関して賛成します。
今の社会でも不要な人に国税が費やされていますが、BIを導入すれば必要な人にも満遍なく社会福祉が行き渡るからです。
タバコやお酒に使う人、ギャンブルに浪費する人、いるかも知れません。
この書籍では、そうでなかった例も紹介されています。
本当に貧乏で困窮している世帯にとっては、わずかなお金も人生を大きく切り替える資金源になり得ること共感します。
多くの指標で貧困率の高い貧困ボトムランカー日本。
その社会問題の解決に資するBIが果たして日本で適合するかどうか、政治家が焦点を定めて欲しいですね。
確かにいくらかの職は消えることになるかもしれませんが、それは自動機織機を例とするオートメーション化が急進した時代と何ら変わらないものでしょう。いつの社会も緩やかで柔軟に対応していくと思います。
AIがもたらす変化というのは、コンピュータリゼーションの2段目であるように感じます。
BI導入に関して賛成します。
今の社会でも不要な人に国税が費やされていますが、BIを導入すれば必要な人にも満遍なく社会福祉が行き渡るからです。
タバコやお酒に使う人、ギャンブルに浪費する人、いるかも知れません。
この書籍では、そうでなかった例も紹介されています。
本当に貧乏で困窮している世帯にとっては、わずかなお金も人生を大きく切り替える資金源になり得ること共感します。
多くの指標で貧困率の高い貧困ボトムランカー日本。
その社会問題の解決に資するBIが果たして日本で適合するかどうか、政治家が焦点を定めて欲しいですね。
2018年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平易な文体に、小難しい話を抜きにした文章にとっつきやすさは非常にあります。
他批判的レビューにもある通り、根拠は羅列されていますが、感情的なところがあるので、理屈を求めている人には物足りないのも事実でしょう。
しかし、誰もが唸る根拠と、誰もが首を縦に振る実行な可能なデータをここで述べることができているのならば、既にベーシックインカムは実行されていることでしょう。
つまり、理論にはどこか理想主義的な展望観測的言説が多くなることは当然ですし、それで良いと思っています。
男女平等、奴隷解放の例が本書でしばしば語られましたが、当時もそこまではっきりした理屈があってこれらが成し遂げられたわけではないでしょう。そもそも男女平等に正当な理由がありますか? 当然だから、という理由で十分です。そもそも男尊女卑がほとんど理不尽な理論ですから。
つまり、私たちにとって常識となっている男女平等が、こんにち明らかな形で侵害されれば、「それはおかしい、やめていただきたい」と言えばおしまいです。すぐに改善されます。
つまり、私たち人間がそれを善しとするかが、革命の必要十分条件ですので、数学の証明のようなものは必要ありません。また、そんなものも存在し得ないのです。
私たちのマインドセットの問題です。
したがって、ある種の啓発本のようにも取れる箇所があることは自然であり、批判の理由にはなりません。
筆者にとってはベーシックインカムは当然あるべきものなのです。
他批判的レビューにもある通り、根拠は羅列されていますが、感情的なところがあるので、理屈を求めている人には物足りないのも事実でしょう。
しかし、誰もが唸る根拠と、誰もが首を縦に振る実行な可能なデータをここで述べることができているのならば、既にベーシックインカムは実行されていることでしょう。
つまり、理論にはどこか理想主義的な展望観測的言説が多くなることは当然ですし、それで良いと思っています。
男女平等、奴隷解放の例が本書でしばしば語られましたが、当時もそこまではっきりした理屈があってこれらが成し遂げられたわけではないでしょう。そもそも男女平等に正当な理由がありますか? 当然だから、という理由で十分です。そもそも男尊女卑がほとんど理不尽な理論ですから。
つまり、私たちにとって常識となっている男女平等が、こんにち明らかな形で侵害されれば、「それはおかしい、やめていただきたい」と言えばおしまいです。すぐに改善されます。
つまり、私たち人間がそれを善しとするかが、革命の必要十分条件ですので、数学の証明のようなものは必要ありません。また、そんなものも存在し得ないのです。
私たちのマインドセットの問題です。
したがって、ある種の啓発本のようにも取れる箇所があることは自然であり、批判の理由にはなりません。
筆者にとってはベーシックインカムは当然あるべきものなのです。
2022年10月1日に日本でレビュー済み
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UBIがなぜ必要かという前提とかはすごく共感するんだけど、UBIをどう実現するかも知りたい。国境の解放についてもページを割いて主張されている。
2018年1月23日に日本でレビュー済み
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AIでさまざまな仕事が代替される…
そんな話題をよく目にし,耳にしますが,本書はそれとは一線を画します。
かつて蒸気機関は筋肉を代替した。そのときに多くの労働者は職を奪われた。
こんどはAIやロボットが脳を代替えする。
その時に人間はどうあるべきか。
それは悲観ではないといいます。
今の時代には数世代で築き上げた富と技術がある。
そこには、かつての人々が描き、目指してきた、そして現代人が思い描くことができていないユートピアがあるといいます。
著者が提唱しているのが,BI(ベーシックインカム)と労働時間の短縮と国境の開放です。
特に、ユニバーサルベーシックインカムについては、歴史の振り返りから、世界各地で取り組まれている実証実験の結果の参照により、その期待値の高さを丁寧に解説していまづす。
ここには財政面の組み立てや制度設計の観点は記述されていませんが、思想・啓蒙の視点からのビジョンが非常に上手に描かれていると思いました。
著者も言うように,BIを知らない方にとっては荒唐無稽に思われるでしょうが、本書は50年後,100年後の将来を予言する提言書となるのではないでしょうか。
一読の価値ありです。
そんな話題をよく目にし,耳にしますが,本書はそれとは一線を画します。
かつて蒸気機関は筋肉を代替した。そのときに多くの労働者は職を奪われた。
こんどはAIやロボットが脳を代替えする。
その時に人間はどうあるべきか。
それは悲観ではないといいます。
今の時代には数世代で築き上げた富と技術がある。
そこには、かつての人々が描き、目指してきた、そして現代人が思い描くことができていないユートピアがあるといいます。
著者が提唱しているのが,BI(ベーシックインカム)と労働時間の短縮と国境の開放です。
特に、ユニバーサルベーシックインカムについては、歴史の振り返りから、世界各地で取り組まれている実証実験の結果の参照により、その期待値の高さを丁寧に解説していまづす。
ここには財政面の組み立てや制度設計の観点は記述されていませんが、思想・啓蒙の視点からのビジョンが非常に上手に描かれていると思いました。
著者も言うように,BIを知らない方にとっては荒唐無稽に思われるでしょうが、本書は50年後,100年後の将来を予言する提言書となるのではないでしょうか。
一読の価値ありです。