お届け先を選択

美しきセルジュ/王手飛車取り [DVD]

4.3 5つ星のうち4.3 10個の評価

仕様
価格
新品 中古品
DVD 通常版
¥4,800 ¥1,300
DVD 通常版 ¥4,980 ¥1,929
DVD 通常版
¥1,940

CD・DVD・テレビゲーム・PCソフト お買い得ストア
タイムセール、キャンペーン、クーポン、在庫処分ワゴンセール、バーゲン品、廉価版など、お買い得商品がもりだくさん。 ⇒いますぐチェック

登録情報

  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
  • EAN ‏ : ‎ 4933672233291
  • メディア形式 ‏ : ‎ DVD-Video
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/12/5
  • 出演 ‏ : ‎ ジェラール・ブラン/ヴィルジニー・ヴィトリ
  • 販売元 ‏ : ‎ アイ・ヴィー・シー
  • ASIN ‏ : ‎ B000L215EM
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 10個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
10グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう
どこか日本映画も思わせる ヌーヴェルヴァーグと気負わず観てほしい1作
4 星
どこか日本映画も思わせる ヌーヴェルヴァーグと気負わず観てほしい1作
望まなかった女性の妊娠、第一子の生まれつきの病気と死。合格していた大学へは行けなかった。村を出ることができなかった・・。若者には職も希望もない田舎町。朝から酒をあおるセルジュ。生まれ育った故郷の寒村に静養でパリから返ってきた青年フランソワ。2人は竹馬の友でした。セルジュの妻のお腹には第二子が。フランソワはなんとか彼を立ち直らせようと奮闘するが・・。この2人とセルジュの妻、その妹、父を中心とした人々の胸がつまるような無力感、ひんやりした村の空気がオール・ロケでフィルムに閉じ込められ、息づき脈打っているような作品でした。セルジュをはじめ、今もそしてこれからも何もない(性、生き死に以外は)村の者の息づかい、都会で人生これからの青年の微妙なスタンス、いささかの羨望とその裏返しのやわらかな敵意。歓迎と少しの嫉みと劣等感。故郷を離れて暮らす彼がまぶしいのかも知れません。「ここは君がいても何も変わらないよ。おせっかいは止めたら?」という見えない矢がフランソワに向けられているようです。当初こそセルジュもそうでした。中盤、セルジュが墓地を抜け、過去の出来事をろれつがまわらずも独白するシーンはいくぶん直接的ながらも胸にしみます。ひりひりします。「足がおそくて子どもの頃は俺が奴を待っていたのに」。出来の良かった昔の自分。等身大の「こんなはずじゃなかった」感。ひとことで「友情」では語りきれません。ありきたりな友情物語、美談ではないのです。セルジュを演じるジェラール・ブラン。ハワード・ホークスの『ハタリ!』にも出ていました。ジャン=クロード・ブリアリ。そして妻(ミシェル・メリッツ)のリアリティ。寒空の下走りまわる子どもたち、凍った池、閑散とした通り、夕闇、村はずれの林、夜の雪道・・。村の大気まで感じさせるアンリ・ドカエのカメラが素晴らしいです。深呼吸をすれば冷たい空気が胸に入ってくるようです。そして主要な5人の佇まいと「表情」がしっかりと捉えられていました。ドカエあっての作品ともいえるほど美しいモノクロです。以下、★までラストに触れた私見です。ラストはみなさんどう受け取るでしょうか。あの泣き笑い。子の誕生を素直に喜んでいるのでしょうか。2人の涙の理由は何なのでしょう。いくぶん気になるところです。ひねくれているのかもしれませんが・・・。★本作はシャブロル監督のいわゆるヌーヴェルヴァーグの長編第1作という位置づけを与えられているようですが、当方実はヌーヴェルヴァーグというのがよくわからないのです。一般にはトリュフォー、ゴダールらの名が挙がります。仏のそれまでのドラマティック、ロマンティックな作劇、セットの多用(マルセル・カルネ、ドヴィヴィエなどでしょうか・・)とは異なる発想とカメラで撮られた作品ということができそうです。あるいは自由度、日常性、作家性が立った作品群? 本作が代表的なヌーヴェルヴァーグ作品か、というとあまりそうは感じなかったです。どこかこの頃の日本映画を感じるところもあります。また石川啄木のこんな歌を思い出しました。「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」「寂莫(せきばく)を敵とし友とし 雪のなかに 長き一生を送る人もあり」フランス、ヌーヴェルヴァーグと構えずに日本映画が好きな方にも観ていただきたい1本です。Le Beau Serge 1957 FR------------------------------------------------------------------------------------------------〇『王手飛車取り』シャブロルとともにヌーヴェルヴァーグ5人衆のひとりといわれるリヴェットの短編です。一方ヌーヴェルヴァーグ短編第1作ともいわれているそうです。永らく「商業」公開されず、2009年にDVD『美しきセルジュ』のカップリングとして知られました。Coup du Berger(羊飼いの一撃)はチェスの手筋のことらしいです。将棋に置き換えた邦題となっています。チェス、将棋類はほとんど存じません。有利に見える手だが、プロの場合、かけられた方が不利とは限らない、あるいはわざとかけられることもあるような指し方らしいです。間違っていたらご免なさい。音楽のクープランはバロック時代の作曲家らしいです。遊戯性あふれる夫婦の駆け引きをスパッと描いた皮肉でスパイスのきいた短編。Coup du Berger 1956 FR
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした

上位レビュー、対象国: 日本

2012年12月15日に日本でレビュー済み
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年11月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カスタマー画像
5つ星のうち4.0 どこか日本映画も思わせる ヌーヴェルヴァーグと気負わず観てほしい1作
2014年11月22日に日本でレビュー済み
望まなかった女性の妊娠、第一子の生まれつきの病気と死。合格していた大学へは行けなかった。村を出ることができなかった・・。若者には職も希望もない田舎町。朝から酒をあおるセルジュ。生まれ育った故郷の寒村に静養でパリから返ってきた青年フランソワ。2人は竹馬の友でした。セルジュの妻のお腹には第二子が。フランソワはなんとか彼を立ち直らせようと奮闘するが・・。

この2人とセルジュの妻、その妹、父を中心とした人々の胸がつまるような無力感、ひんやりした村の空気がオール・ロケでフィルムに閉じ込められ、息づき脈打っているような作品でした。セルジュをはじめ、今もそしてこれからも何もない(性、生き死に以外は)村の者の息づかい、都会で人生これからの青年の微妙なスタンス、いささかの羨望とその裏返しのやわらかな敵意。歓迎と少しの嫉みと劣等感。故郷を離れて暮らす彼がまぶしいのかも知れません。「ここは君がいても何も変わらないよ。おせっかいは止めたら?」という見えない矢がフランソワに向けられているようです。

当初こそセルジュもそうでした。中盤、セルジュが墓地を抜け、過去の出来事をろれつがまわらずも独白するシーンはいくぶん直接的ながらも胸にしみます。ひりひりします。「足がおそくて子どもの頃は俺が奴を待っていたのに」。出来の良かった昔の自分。等身大の「こんなはずじゃなかった」感。ひとことで「友情」では語りきれません。ありきたりな友情物語、美談ではないのです。セルジュを演じるジェラール・ブラン。ハワード・ホークスの『ハタリ!』にも出ていました。ジャン=クロード・ブリアリ。そして妻(ミシェル・メリッツ)のリアリティ。

寒空の下走りまわる子どもたち、凍った池、閑散とした通り、夕闇、村はずれの林、夜の雪道・・。村の大気まで感じさせるアンリ・ドカエのカメラが素晴らしいです。深呼吸をすれば冷たい空気が胸に入ってくるようです。そして主要な5人の佇まいと「表情」がしっかりと捉えられていました。ドカエあっての作品ともいえるほど美しいモノクロです。

以下、★までラストに触れた私見です。
ラストはみなさんどう受け取るでしょうか。あの泣き笑い。子の誕生を素直に喜んでいるのでしょうか。2人の涙の理由は何なのでしょう。いくぶん気になるところです。ひねくれているのかもしれませんが・・・。★

本作はシャブロル監督のいわゆるヌーヴェルヴァーグの長編第1作という位置づけを与えられているようですが、当方実はヌーヴェルヴァーグというのがよくわからないのです。一般にはトリュフォー、ゴダールらの名が挙がります。仏のそれまでのドラマティック、ロマンティックな作劇、セットの多用(マルセル・カルネ、ドヴィヴィエなどでしょうか・・)とは異なる発想とカメラで撮られた作品ということができそうです。あるいは自由度、日常性、作家性が立った作品群? 本作が代表的なヌーヴェルヴァーグ作品か、というとあまりそうは感じなかったです。

どこかこの頃の日本映画を感じるところもあります。また石川啄木のこんな歌を思い出しました。
「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」
「寂莫(せきばく)を敵とし友とし 雪のなかに 長き一生を送る人もあり」

フランス、ヌーヴェルヴァーグと構えずに日本映画が好きな方にも観ていただきたい1本です。
Le Beau Serge 1957 FR
------------------------------------------------------------------------------------------------
〇『王手飛車取り』
シャブロルとともにヌーヴェルヴァーグ5人衆のひとりといわれるリヴェットの短編です。一方ヌーヴェルヴァーグ短編第1作ともいわれているそうです。永らく「商業」公開されず、2009年にDVD『美しきセルジュ』のカップリングとして知られました。Coup du Berger(羊飼いの一撃)はチェスの手筋のことらしいです。将棋に置き換えた邦題となっています。チェス、将棋類はほとんど存じません。有利に見える手だが、プロの場合、かけられた方が不利とは限らない、あるいはわざとかけられることもあるような指し方らしいです。間違っていたらご免なさい。音楽のクープランはバロック時代の作曲家らしいです。遊戯性あふれる夫婦の駆け引きをスパッと描いた皮肉でスパイスのきいた短編。

Coup du Berger 1956 FR
このレビューの画像
カスタマー画像 カスタマー画像 カスタマー画像 カスタマー画像 カスタマー画像
カスタマー画像カスタマー画像カスタマー画像カスタマー画像カスタマー画像
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年12月3日に日本でレビュー済み
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年11月15日に日本でレビュー済み
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート