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雪国 (岩波文庫 緑81-3) 文庫 – 2003/3/14

4.0 5つ星のうち4.0 661個の評価

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購入オプションとあわせ買い

推薦者:藤田 和芳氏(株式会社大地を守る会 代表取締役社長)
若い人たちと話をしていて、ああ、この人は恋愛小説を読んでいないな、と思うことがある。どこか潤いがない。恋愛小説や純文学なども読み、人間としての「弱さ」や「迷い」も知ってほしいと思うのである。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった.夜の底が白くなった.-頑なに無為徒食に生きて来た主人公島村は,半年ぶりに雪深い温泉町を訪ね,芸者になった駒子に再会し,「悲しいほど美しい声」の葉子と出会う.人の世の哀しさと美しさを描いて,日本近代小説屈指の名作に数えられる川端康成(1899-1972)の代表作.
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2003/3/14)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/3/14
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 205ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4003108132
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003108130
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.5 x 0.9 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 661個の評価

著者について

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川端 康成
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(1899-1972)1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。

一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行、旅芸人の一行と知り合う。以降約10年間毎年、伊豆湯ヶ島湯本館に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋でガス自殺を遂げた。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年11月10日に日本でレビュー済み
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あまりにも有名な書き出しでスタートする作品
いまさらと思ったが読んでみて良かった
2023年10月30日に日本でレビュー済み
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代表作。
面白かったです。
2023年10月21日に日本でレビュー済み
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2022年 プレミアム 版が来た。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年9月18日に日本でレビュー済み
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最初に読んだときは難解な小説と思ったが、表現において分かりにくい部分もあるが、情景、背景を思い描きながら読むと、その状況が頭に浮かぶような感じでした。最後まで読み終えると奥深い名作の一冊だと思います。読者によって、色々な解釈ができると思いました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月15日に日本でレビュー済み
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まだ途中ですが、あまりの説明の少なさに意味がとりにくい、そんな頁の連続です。表現はとにかく美しい。私は物語自体よりも言葉の編まれ方、また心理や意味の角度の高さや深さに関心を持ち、それを咀嚼していくことを楽しみとしていますが、この小説はその辺り非常に楽しめる一方、話が突然事後に飛んだりして、その都度違和感を端緒として我々の側で話を再構築せねばならないため、なかなか骨が折れます。どのみち複数回読みたいとは思っておりましたが、そのことを前提に書かれているような文章に感じます。ノーベル文学賞は一つの作品ではなく著者の活動に対して与えられるようですが、正直言って流石にもう少し意味の取れる文章でないと、これはむしろ駄文ぎりぎりといった印象まで私にはあります。…しかしまたその按配もうまいのでしょう。表現の芸術的な美しさはピカイチのような気がします。川端独自の文法に向き合うには青年の気分になって、どこにどんなエロティシズムがあるか、こじつけるように常々連想しなくてはなりません。私は三島ファンですが、三島由紀夫はまだわかりやすいほうだったなんて、川端を読むまではそんな発想、あり得ませんでした。しかしおそらくもう一度読むとき、世界へ再び向ける眼差しの一変しているような、己の認識感覚を新しい次元へと押し上げる文学であることは間違いないのでしょう。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年4月15日に日本でレビュー済み
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NHKのドラマで雪国を放送するので、予習のつもりで読みました。川端作品はあまり読んでいなかったのでその独特の表現を楽しめました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年10月16日に日本でレビュー済み
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雪の降る宿場町に度々一人で逗留しにくる妻子持ちの男と、その町で芸者として働く若い女のプラトニックな逢瀬を描いた物語。私は女心に疎く、駒子の二転三転する発言の真意が理解できず、ただただ駒子がキチガイな少女に見えてしまって、話に入って行けなかった。きっと女性の方が駒子の気持ちを理解できるのだろう。最後の終わり方も意味深な表現で、その解釈に困った。しかし、描写はとても美しく、スッとその情景を想像できた。
でも、総じて読む側の教養が必要とされている気がした。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年8月25日に日本でレビュー済み
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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という魅力的な書き出しから始まる長編小説『雪国』は、日本における屈指の名作である。
主人公の島村は東京に妻子があり、しかも親譲りの莫大な財産を有しているため、定職につかず、ニート生活を送る毎日。しかも、ちょくちょく新潟に赴いては、若い芸者の駒子と不倫関係を続ける有様。
現代であれば多額の慰謝料を請求できるであろうが、同時代言説研究に基づけば、これも当時の一般的な文化人のあり方だったのだろう(だからといって倫理的に認めることはできないが)。
ここで重要なのは、駒子との関係はあくまでも島村の妄想で成り立っているという点である。
島村は駒子をカイコのように美しく、清潔な人間だと言っているが、現実の駒子の姿はというと、売春婦という決して倫理的に清潔とは言えない女性である。
それを繰り返し「清潔」だという島村は、どう考えても自らの妄想にとらわれた人間だったといえよう。そう考えれば、駒子に対する愛情が段々とうすれていくことも理解できる。と同時に、駒子の方も島村のあいまいな態度に対して、愛想をつかすようになる。最後のシーンで駒子が島村を捨て葉子に寄り添う場面は、その象徴的なシーンと言えるだろう。
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