初見でざっと読んだだけでも参考になりそうな箇所が多々ありました…が、正直、ちょっと難しい印象です。
スポンデロテラピー自体が1910年にアメリカで発表された療法であること。
加えて、この本は1917年に出版された原書の現代語訳のため、現代社会では再現が難しい手法や、個人レベルでは検証ができない内容も含まれています。
（教科書通りに施術や検証をやろうとすると、専用の電気打療器が必要だったり、コカインやクロロホルムの使用があったり…。今の日本では入手ができないものも含まれているので、星4にしておきました)
理論書としては非常に興味深く、野口整体や操体法にも影響を与えたであろう記述もあり、日本の整体の歴史を考える上で貴重な資料だと思います。
また、オステオパシーやカイロプラクティックと比べながら脊髄反射に関して考察をするのも面白そうです。
この本を一冊読んで臨床で実践するのは難しそうですが、視野が広がりそうな肌感覚です。
個人的には脳腸相関について興味があり、タイミングよく脊髄反射と迷走神経について別の角度から考察ができたのはとても有意義でした。
あとは著者に臨床の活かし方についてまとめた続編を出してくれる事に期待します。
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