■■■　2022/4/2追記（同時に★2→★4と変更）　■■■2021年12月にひっそりとファームウェアアップデートが公開されていました。こちらを入れたところ、エコモードの設定次第で任意のキーで復帰することが可能になり、また電源オフ後も短押しで復帰できるようになり、利便性が改善されました。それでも復帰までの時間は一般的なキーボードに比べ少しだけ長めに感じます。アップデートに気づくのが遅れましたが、当初からレビューしていた問題点へに比較的早期にご対応頂いていたのはとてもありがたいです。下記で「ソフトウェアが使えない」と書き、その様子の動画も掲載していましたが、これは無線接続時のことで、ソフトはそもそも有線接続でなければ使えない仕様のようです。（ソフト内をよく見ると記載がありましたが、なんとか認識させようと再インストールやデバイスの再接続などなど四苦八苦してしまったので、本体の説明書やソフトのトップ画面の目立つ場所にしっかり書いておいて頂きたかったです）■■■　11/9追記　■■■下記初稿では電源キーを押さなければ再接続されないと書きましたが、いずれかのキーを押しただけで再接続されることが何度かありました。しかし、再接続できず電源キーを押す必要があることもやはりあります。再現性がなく条件がよくわかりません。むしろそのせいで、電源が入っていないと思って電源ボタンを長押ししたら、入っていた電源が消えてしまってもう一度電源を入れ直す…という二度手間が時々生じます。ここのところだけでも本当に何とかして欲しいです。■■■　以下初稿　■■■【タイトル：待ちに待った製品だが、ソフト面含めて個人的には残念な仕上がり。今後の改善に期待します】長文で申し訳ございません。何年間も待ちに待った、Realforceの無線です。2009年に買ったRealforce初代91キーに惚れ込み、2016年には108キーを買い増し、5年間使ってきていました。無線モデルの到来を何年も待っていましたがなかなか発売されず。ついに初代が買い換え時期を迎えてしまったため、無線化の必要性が高くやむなくMajestouch2 Hakua 静音赤軸へと浮気していました。そんな中、満を持して本製品の発売が発表され、使い始めたばかりのMajestouch2を尻目に迷うことなく即予約注文しました。【外観】無骨な段ボール箱だった初代の外箱と違い、黒の豪華な化粧箱、さらに内箱まで入っていて驚きました。つや消しの、ほんのりとアイボリーがかったマットな白で、高級感があります。キートップの刻印は相変わらずの昇華印刷で、キーに一体化しており凹凸がないのは良いですが、かなり色が濃く主張し好みが分かれるところかと。また、今どきの高級無線キーボードとしてはフレームがやや大きめな印象です。参考までに、浮気相手だったMajestouch2 Hakuaのテンキーレスとの比較写真を掲載しておきます。【タイプ感】一つ前のRealforce初代変荷重に比べると、少しタイプ感が重く感じました。古い方が消耗している？可能性もあるかもしれませんが、少し慣れるのに時間が必要そう。ただこれは主観なので評価の高低とは関係ありませんし、実際しばらくタイプすると快適でした。静音は職場のタイプ用途としては概ね問題ない範囲です。本体は重めですが、ずれにくくタイプの安定感を増してくれているので、私にとってはむしろメリットです。【無線接続】取扱説明書には「初期状態では自動でペアリングモードになる」と書いてありましたが、初めて電源を入れた後、設定したことすらない設定済デバイス2との接続を試みる状態となっていました。しかたなく、取扱説明書を読んでデバイス1のペアリングモードを能動的に呼び出す必要がありました。テストが行われた後だったのかはわかりませんが、そもそもソフト面に長けている会社ではないことは分かっているのでここで少し不安になります。使用中の接続の安定感などは特に問題ありません。しかし、二度目の使用時に何回キーを叩いてもPCが反応しません。どうも、PC電源オフやキーボード本体スリープなどで本体の電源がオフになると、電源ボタンを長押ししてキーボード自体の電源を入れ直さないと再接続されません。「何かキーを叩くと自動で電源が入って再接続される」という、どんな無線キーボードでも10年前から当たり前に実装されている機能…。しかも電源オンは長押し(1秒以上)しなければ反応しません。これらには誤作動防止、電池持ち向上…などのメリットも想定はされますが、今時のキーボードならこの辺もユーザーが選べても良いと思います。【ソフト】実は本製品のリリース前から、Realforce専用ソフトが開始されており、いろいろな設定が変更できるようになっていたそう。本製品も専用ソフト対応ということになっていますが、取扱説明書には専用ソフトに関する記載はほぼありません。唯一、電源スイッチの機能説明とペアリング時の表示機器名称の2か所の説明でその存在がわずかに触れられているのみです。多くの人にソフトを使ってもらおうという気があまりなさそうに見えます。私はたまたま情報を知っていたのでインストールしてみましたが、これもなかなか厄介です。・インストール時にキーボードのシリアルNo.入力を求められる(現物製品を持っている人にしか意味がないソフト…何のため？)・細かいことだが、ソフト名がサイト上では「Realforceソフトウェア」、インストールすると「Realforce connect」と名前が一貫していない。違うソフトをインストールしてしまったかと思った。・タイプができている状態でソフト(OSはWindows 10)を起動しても、ソフトからはキーボードが認識されない。ペアリングを解除して再ペアリングしても、PCを再起動してもダメ。ソフトを使うこと自体ができない。（動画あり）【細かい箇所】・キートップの目立ちにくい背面側に、全体的にバリが目立つ（写真あり）。・キートップを囲むパネルと側面フレームの間に大き目の隙間があり、見るからにほこりや髪の毛がたまる構造。→パネル交換が可能らしい。個人的にはRealforceにそういうものは求めていない…・LEDの意味が分かりにくい。「NumLock/CapsLock等」「デバイス表示」「設定内容」などが、同じ個所のランプの色によって区別する仕様。何色が何を意味しているかはさすがに憶えられない。【総括】個人的には、期待しすぎていたせいか、少し悪い意味で裏切られてしまいました。正直、上で挙げた問題は些末なのかもしれません。しかし本品は日本最高級のプレミアムキーボードを自称し高価格で売っているのです。妥協は許されないと思うのです。もともとRealforceは「質実剛健、知る人ぞ知る最高の飾り気ないプロツール」といった位置づけだと思っていました。しかしRealforce r2やマウスの発売頃から、Realforce自体のブランドを前面に押し出している点が実は少し引っかかっていました。そして今回「Master Series」というブランド名？プロジェクト名？のもとで「日本製プレミアムキーボードの最高峰」を大々的に自称するようになっており、それに見合ってか価格もかつての108キーで2万円前後だった頃から見ると1.5倍近くとかなり強気な設定になっています。それに見合う、非の打ちどころのない製品を期待していました。…が、実際はソフト面、細かな仕上げなどアラが非常に気になる出来であり、期待し続けていただけに物凄く残念です。ソフト面とか電源のこととか、使ってみれば不便だとわかると思うのですが、他社製品の良いところをもう少し吸収してほしかったです。無骨な段ボールに収納され、ただ至高の使用感だけがストイックに追及されたかつてのRealforceからはコンセプトが変わってしまったように見えます。豪華な箱、標準でパネル交換可能…といったことよりも、もっとこだわってほしい部分があったと感じてしまいます。非常に高い買い物ですし、タイプ感は悪くないのでしばらく使いますが、いちいち電源ボタン長押ししなければ再接続できない件だけは当面慣れられそうにありません。ファームウェアップデートなどで解消されない限り、いつかは有線の初代（まだ使えるのが1台残っている）に戻そうと思います。（そこだけでも改善されれば、使い続けると思います）繰り返しになりますが、日本最高級を自称し強気の価格で発売するようになった以上は、ソフト面も含めすべてをそれに見合った妥協なきクオリティにしてほしいです。今回の仕上がりだと、どうしても無線がよいという方以外は価格と内容のバランスから初代やR2で十分だと思ってしまいます。今後に期待します。