巻末にある効果順のメタ分析の一覧だけでも一読の価値はある。
(日本語版では割愛されている要因もあるため)
指導改善のための形成的評価が、学力に最も影響を与える要因と考えられる。
つまり、自らの実践、指導法に、確かな効果があったのかどうか客観的な指標を用いて評価し、
その結果に応じて、指導法を改善していくことが大切だと言うことである。
校内研修や研究授業が、このような視点で行われているとは考えづらく、
指導改善のための形成的評価につながるような、研修、研究が現場で求められるということである。
なお、世間で言われているほど効果のない要因としては、
88位/138位:宿題
106位/138位:学級規模
111位/138位:協力指導・ティームティーチング
などが挙げられる。
(学習者の過去の学力以上に)学力に影響を与える要因は、
3位/138位:指導改善のための形成的評価
6位/138位:学級での児童生徒の行動
8位/138位:教師の明瞭さ
10位/138位:フィードバック
12位/138位:分散学習と集中学習
13位/138:メタ認知的方略
などがある。
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教育の効果: メタ分析による学力に影響を与える要因の効果の可視化 単行本 – 2018/2/20
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John Hattie の世界的ベストセラー "Visible Learning" ,待望の邦訳版!
世界各国の800以上の研究を対象に,学習者自身の属性,家庭環境,学級やクラスメイト,教師の指導方法など,
学力に影響を与えうる様々な要因の影響の大きさを比較可能な指標で示す。
あらゆる教育のエビデンスをこの一冊に集積。
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- 本の長さ424ページ
- 言語日本語
- 出版社図書文化社
- 発売日2018/2/20
- 寸法15 x 2.2 x 21 cm
- ISBN-104810076865
- ISBN-13978-4810076868
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- - 10,310位教育・学参・受験 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エビデンスというと「絶対的な正しさ」を主張する論理武装の核を想像する。しかし、エビデンスは永遠に不変ではなく、新たな研究や、メタ分析のねらいによって変化をすることもある。また、特定の条件でエビデンスが高くでも、少し条件が変わっただけで結果が変わることもある。また、研究を支えている要素は、単一の要素ではなく複数の要素にまたがっていることもある。そうした、エビデンスの意味を踏まえて、ヒステリックにエビデンスを使用しない注意書きや、読み方も示している点がよい。例えば、同書では「web学習の効果はあまり期待できない」というエビデンスが紹介されている。しかし、エビデンスが低いのであれば、学習成果を上げて行くWeb時代の学び方を工夫していくことが重要であろう。同書では、エビデンスが低いことが、実践の否定を意味するものではないとの注意書きも示されている。内容的には比較的常識的な結果を支持するデータが多い気がする。だが、それをデータ的に見て納得しなおすという使い方もできる。「どんな方法が効果的なのか」は方法によって決まるわけではなく、目的や対象とする能力、対象となる学習者の年齢によっても大きく変化をする。そうしたことを踏まえて読むことをお勧めしたい。
2024年1月27日に日本でレビュー済み
素晴らしい原書です。本当に効果的な施策と、効果あるけど小さい施策と、マイナス効果の施策が分かりやすく書いてあります。
メタアナリシスを800以上ベースにしているので、他の本にあるような、体験豊富な教育者や、数字をベースにしてない学者の意見(それらも有益なことは多いですが)、それらと比べはるかにハイレベルかつやるべき努力が分かります。
もっとも残念なことは、翻訳の方針です。勝手に138の重要な点のうち、60個を、翻訳対象から端折っています。たとえば、138の施策中、1位、2位、4位を勝手に除いていて、読めません。
よって、原書は星10、翻訳でマイナス6で、星4といたします。
メタアナリシスを800以上ベースにしているので、他の本にあるような、体験豊富な教育者や、数字をベースにしてない学者の意見(それらも有益なことは多いですが)、それらと比べはるかにハイレベルかつやるべき努力が分かります。
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よって、原書は星10、翻訳でマイナス6で、星4といたします。
2018年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
海外における教育の問題解決に関する論文の結果をメタ的に分析した内容になっている。
時折出てくる教育効果に関する数値に違和感はあるが、
それを考慮に入れても、多種多様な示唆に富む金言が頻繁に出てくる。
この本を一言でいうと、「不易流行」という字句がぴったりである。
昨今の教育改革では、カタカナ語の用語が氾濫しており、戸惑う場面もある。そんな中、教壇に立つ者として忘れてならないコモンセンスが書かれている気がする。
今の日本が抱えているような教育問題を、世界中の学校でも解決に向けて取り組んでおり、既に大枠の結果分析が出ていることが面白い。
教育研究に携わる端くれとして、正直、大きな励みになった。
文意もソフトで、教育論文に慣れていない方にも大変読みやすいと思います。
多くの教育に携わる関係者に堪能して欲しい一冊です。
時折出てくる教育効果に関する数値に違和感はあるが、
それを考慮に入れても、多種多様な示唆に富む金言が頻繁に出てくる。
この本を一言でいうと、「不易流行」という字句がぴったりである。
昨今の教育改革では、カタカナ語の用語が氾濫しており、戸惑う場面もある。そんな中、教壇に立つ者として忘れてならないコモンセンスが書かれている気がする。
今の日本が抱えているような教育問題を、世界中の学校でも解決に向けて取り組んでおり、既に大枠の結果分析が出ていることが面白い。
教育研究に携わる端くれとして、正直、大きな励みになった。
文意もソフトで、教育論文に慣れていない方にも大変読みやすいと思います。
多くの教育に携わる関係者に堪能して欲しい一冊です。
2018年9月22日に日本でレビュー済み
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これを読まずして、今後は「この手法が有効」だの「あなたのしていることは時代遅れ」だのという議論が成り立たなくなるでしょう。
この本にはっきりとデータで出ているのですから。
特に「学びあい」系の人はこれを読んで思い違いに気づいてもらいたいですね。
この本にはっきりとデータで出ているのですから。
特に「学びあい」系の人はこれを読んで思い違いに気づいてもらいたいですね。
2018年4月20日に日本でレビュー済み
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めちゃくちゃコンパクトにまとめてある。効果的な教育というものがわかりそうな内容。
2019年6月4日に日本でレビュー済み
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教育効果のある指導方法を数値化することでこれまで教員の経験値で行われてきたことに科学的根拠を与えた画期的な良書であると思う。教員の働き方改革にも生かせると思います。
2019年1月17日に日本でレビュー済み
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メタアナリシスの効果量で教育効果を順位付けするという時間のかかる作業をすることで、教育効果を俯瞰して、自分の研究がどの位置にいるか、効果の大きさを示しています。教師、研究者必読のすばらしいアイデアの本です。