うむ。登場するのは「知った」人物ばかりなんだが。
表題から推して知れるように「極北クレーマー」のコンティニューには違いないが、意外なところで「モルフェウスの眠り」よりは前だとわかり、「ジェネラルルージュの凱旋」よりは後とはすぐに理解し、「ジーン」とか「マドンナ」も、こっちが後だな、など時系列の如何を頭の中でひねりながら読むのも、案外楽しい。
地域医療の困窮は何も本作での状況ばかりではなく、居住地域の中堅どころの病院がある日、外車のショールームに変容していたなんという話は今日び珍しいことではないが、地域行政、地域経済のそれと密接に関連したケースであれば、さらに深刻に違いない。
どうも本作は上手く継ぎ目をかけはぎしたオムニバス三作のようだ、とは読後感だ。第1楽章の主旋律と第2、第3のそれは後で考え合わせれば、確かに違うんである。恐らく読者は読み終わっても、第1楽章の主旋律が再び奏でられるのではないかとあてのない期待をし続けてしまうに違いない。
ああ、それで「ラプソディ」ねと表題の意図は組み取ったとして、「で結局、話の続きは?」という気分のまま終わるのは、第1楽章がエキサイティングなだけに、第2楽章の緊迫感の魅力は認めたとしても、どこか「尻切れトンボ」感を抱いてしまうのは残念だ。瀕死の「市民病院」の再生の行方が気になるのは人情だろう。
が......
もし、それもまた著者の例の「遠望術策」で広大に広がる物語群の入口への「誘い」なんだとしたら。
いんや、きっとそうに違いない。
だってさー、NTTの番号案内の基地が沖縄にあったりするわけじゃない。たとえばさ、AIセンターが極北市にできても不思議はないよね。
その場合、さしずめ表題は......えーと、えーと......
わっかんないッ!!!
ともかくも、早く次が読みたい。
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極北ラプソディ2009 (講談社文庫) 文庫 – 2019/3/15
海堂 尊
(著)
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『ブラックペアン1988』から20年。世良雅志、院長就任! 財政破綻した街の超難題は、「救急医療」だった。極北市民病院再建のため世良の改革が次々と繰り出されるが、患者数は激減してしまう。そんななか今中は、雪見市の救急救命センターへの出向を命じられ……。
財政破綻した極北市民病院に、院長としてやってきた世良雅志。病院再建のため次々と繰り出される改革。そんななか今中は、雪見市の救急救命センターへの出向を命じられ……。
財政破綻した極北市民病院に、院長としてやってきた世良雅志。病院再建のため次々と繰り出される改革。そんななか今中は、雪見市の救急救命センターへの出向を命じられ……。
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2019/3/15
- 寸法10.7 x 1.4 x 15 cm
- ISBN-104065144280
- ISBN-13978-4065144282
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商品の説明
著者について
海堂 尊
1961年、千葉県生まれ。千葉大学医学部卒業。千葉大学大学院博士課程修了。『チーム・バチスタの栄光』(2006年/宝島社刊)で、第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。宝島社のシリーズは累計1000万部を超える。同シリーズを含め『ジーン・ワルツ』『極北ラプソディ』など映像化作品も多数。作品群は世界観が統一され「桜宮サーガ」とも呼ばれる。現在キューバ革命の英雄チェ・ゲバラの生涯を描く大河小説『ポーラースター』シリーズを執筆中で、最新刊は第2巻『ゲバラ漂流』。『ブラックペアン1988』は2018年、日曜劇場でドラマ化され大きな話題をよんだ。
1961年、千葉県生まれ。千葉大学医学部卒業。千葉大学大学院博士課程修了。『チーム・バチスタの栄光』(2006年/宝島社刊)で、第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。宝島社のシリーズは累計1000万部を超える。同シリーズを含め『ジーン・ワルツ』『極北ラプソディ』など映像化作品も多数。作品群は世界観が統一され「桜宮サーガ」とも呼ばれる。現在キューバ革命の英雄チェ・ゲバラの生涯を描く大河小説『ポーラースター』シリーズを執筆中で、最新刊は第2巻『ゲバラ漂流』。『ブラックペアン1988』は2018年、日曜劇場でドラマ化され大きな話題をよんだ。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2019/3/15)
- 発売日 : 2019/3/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4065144280
- ISBN-13 : 978-4065144282
- 寸法 : 10.7 x 1.4 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 262,867位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1961年千葉県生まれ。医学博士。
第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)にて2006年デビュー。
著書に『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ジェネラル・ルージュの伝説』『イノセント・ゲリラの祝祭』、医師の立場から書いた『トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう』(以上宝島社)、『極北クレイマー』(朝日新聞出版)、『マドンナ・ヴェルデ』(新潮社)他、多数。『死因不明社会』(講談社)で、第3回科学ジャーナリスト賞受賞。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年1月5日に日本でレビュー済み
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病院経営って意外と大変ですね。最後の方が少しだけ展開早すぎって感じもしますが、一気読みできるくらいの軽さで良いですよ
2015年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
海堂尊作品すべてよんでいますが、医療に携わるものとして共感するところが随所に見られるエンターテインメント作品だと感じます。
ジェネラルの恋の行方にも意外性ありで一気読みしてしまいました。
ジェネラルの恋の行方にも意外性ありで一気読みしてしまいました。
2014年6月18日に日本でレビュー済み
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状態良かったです
まだ新しい本を、少しでも安く手に入れて、満足しています
まだ新しい本を、少しでも安く手に入れて、満足しています
2013年10月7日に日本でレビュー済み
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梱包もきちんとしていて、すぐに届きました。
近くの書店に無い時にとても助かります。
近くの書店に無い時にとても助かります。
2014年5月31日に日本でレビュー済み
世良と速水のキャラにつられて「今中」キャラがいまいち「どーでもよし」になってしまったw
が、ここでの主役は自分的には大月と越川。ドクターヘリの維持を第一義に置くなら、いのちに優先順位があるなら、君らこそ最優先だ。義侠心故の行動で去らざるを得ない影の英雄は余りにも哀しい。
「凱旋」時、自分自身を食いつぶしきってしまったのか?と思った速水が健在で相変わらずだった事に改めて安堵。
しかし、速水と花房と世良もひっくるめて「18年もお前たち一体何してたんだ!?」。速水おめーがぷらぷらしてるからだよ。如月に揺らいでたツケがきたんだよ。世良も世良でそこまで執着あったなら、途中で何とかしておけよ!…と、本論には関係ない所で最後にエキサイトしてしまったw
花房が分からなくなった…。猫田さんが初めにひっかきまわしたのが元凶なのか…?
が、ここでの主役は自分的には大月と越川。ドクターヘリの維持を第一義に置くなら、いのちに優先順位があるなら、君らこそ最優先だ。義侠心故の行動で去らざるを得ない影の英雄は余りにも哀しい。
「凱旋」時、自分自身を食いつぶしきってしまったのか?と思った速水が健在で相変わらずだった事に改めて安堵。
しかし、速水と花房と世良もひっくるめて「18年もお前たち一体何してたんだ!?」。速水おめーがぷらぷらしてるからだよ。如月に揺らいでたツケがきたんだよ。世良も世良でそこまで執着あったなら、途中で何とかしておけよ!…と、本論には関係ない所で最後にエキサイトしてしまったw
花房が分からなくなった…。猫田さんが初めにひっかきまわしたのが元凶なのか…?
2013年7月12日に日本でレビュー済み
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海堂尊さんの小説を買い続けて、ここまでたどり着いてしまったというのが本当です。ドラマは本の後で見ました。医療の目標について医療に携わる者として考えさせられた作品でした。
2013年11月12日に日本でレビュー済み
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前作は登場人物はイマイチですが、続編に期待させられる内容。
期待して読み始めました。
前作でもそうだったんですが、病院に残ったドクターは準主役なんですが、
いまいち感情移入できない。
①財政破綻した自治体医療の立て直しという内容は面白く、どう展開していくのか?
②著者の別作品とリンクするキャラと医務院潰し。
この2点は非常に良かったのですが、終盤は何この流れ・・・って感じでした。
次回作もしくは他の物語で、上記①②がどう展開していくのか
そこに期待って感じです。
期待して読み始めました。
前作でもそうだったんですが、病院に残ったドクターは準主役なんですが、
いまいち感情移入できない。
①財政破綻した自治体医療の立て直しという内容は面白く、どう展開していくのか?
②著者の別作品とリンクするキャラと医務院潰し。
この2点は非常に良かったのですが、終盤は何この流れ・・・って感じでした。
次回作もしくは他の物語で、上記①②がどう展開していくのか
そこに期待って感じです。