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大衆の狂気 ジェンダー・人種・アイデンティティ 単行本 – 2022/3/30

4.5 5つ星のうち4.5 78個の評価

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世界26カ国で翻訳され、英語版だけで28万部超のベストセラー!
英国のAmazon評価6000件、レビュー800件以上の話題作!!



行き過ぎた「多様性尊重」は、社会をどのように破壊したのか--
ダイバーシティ先進国で起きている「不都合な真実」。


LGBT、フェミニズム、反レイシズム運動などをめぐり、欧米社会で広がる偽善と矛盾、憎悪と対立。おかしいと思っても誰も声に出せない同調圧力の実態とは。

アイデンティティ・ポリティクス、インターセクショナリティ…新たなイデオロギーはいかにして生まれ、なぜ急速に広まったのか。

ツイッターやグーグルなど、シリコンバレーが進める機械学習が生み出す歪んだ歴史と新たな偏見。その基底に潜むマルクス主義。

……さまざまな事象から問題の本質を見抜き、その複雑な構造を読み解いていく驚きに満ちた快著。

世界的ベストセラー『西洋の自死』の著者が、圧倒的な知性と知識を武器に新たなタブーに挑む!


◎世界で相次ぐ本書への称賛

「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出してい
る」
──リチャード・ドーキンス(イギリスの動物行動学者)

「実にみごとだ。最後まで読んだ瞬間、数年ぶりに深呼吸をしたような気分になった。大衆が狂気に陥っているこの時代に、正気ほど気分をすっきりさせてくれるものはない。刺激的だ」
──サム・ハリス(アメリカの神経科学者)

「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」
──《タイムズ》紙

「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」
──《ナショナル・ポスト》紙(カナダ)

「ばかばかしいエピソードから悲劇的な逸話まで、マレーはアイデンティティ主義者が陥ったさまざまな病理を、冷静さを失うことなく描写している。この本は、政治闘争を呼びかける鬨(とき)の声ではなく、構造的特徴が転々と変わり矛盾が絶えず噴き出すこの奇妙な世界を案内する地図である」
──《コメンタリー》誌
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大衆の狂気
大衆の狂気 ジェンダー・人種・アイデンティティ
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大衆の狂気 ジェンダー・人種・アイデンティティ

商品の説明

著者について

ダグラス・マレー:1979年生まれ。英国人ジャーナリスト、政治・社会評論家。英国の代表的雑誌の一つ《スペクテイター》誌の共同編集者。《タイムズ》紙、《ウォール・ストリート・ジャーナル》紙などへ多数寄稿し、英国議会、欧州議会、ホワイトハウスでの講演実績もある、いま世界がもっとも注目する知性の一人。前作『西洋の自死』(邦訳は東洋経済新報社)は世界的ベストセラーとなったが、本作も26カ国語で翻訳され、英語版のセールスだけでも28万部を超えており、前作同様、《サンデー・タイムズ》紙のベストセラーリストにランクインした。前作と本作の2作 はオーディオブックとしても提供されており、その売り上げは7万ダウンロード以上。これまでの著書は30カ国語に翻訳され、世界中の政治家やジャーナリスト、著作家に引用されている。ツイッターのフォロワー数は42万人以上。

山田美明:英語・フランス語翻訳家。東京外国語大学英米語学科中退。訳書に『つくられた格差──不公平税制が生んだ所得の不平等』『アスペルガー医師とナチス──発達障害の一つの起源』『24歳の僕が、オバマ大統領のスピーチライターに?!』(以上、光文社)、『スティグリッツPROGRESSIVE CAPITALISM』(東洋経済新報社)、『喰い尽くされるアフリカ──欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』(集英社)など多数。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 徳間書店 (2022/3/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/3/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 504ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4198654468
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4198654467
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.6 x 3.4 x 19.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 78個の評価

著者について

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ダグラス・マレー
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年8月20日に日本でレビュー済み
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分断に与するな
人は生まれもった身体的特徴や性向で、チャンスが制限されるべきではない、という願いは広く共有されているはず
寛容のこころをもて
そして対話しよう
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者が取り上げている現代社会の病巣の思想的基盤が、グラムシやルカーチの思想を受け継いだフランクフルト学派である。世界中でリベラルと呼ばれる人たちの、ほぼ全員が影響を受けている。その基本思想とは、「理性を使えば理想社会を設計することができる。過去の歴史を全否定して、その上に理性が決めたとおり、人間でも社会でも好きなように作り変えていくことができる。そして理想社会に到達できる。」

著者は「マルクス主義的基盤」と表現しているが、それは卓見である。彼らはマルクス主義にゲノム編集を施して粒子を細かくし、成熟した先進国の教育界やメディアに浸透するものに作り変えようとした。日本でも大人気のフランスの思想家フーコーは、「すべてを疑って脱構築せよ」と説く。「脱構築」とはカッコいい言葉だが、要するに「解体」しろということだ。典型的なフランクフルト学派の流れを汲む思想家で、グラムシやルカーチの後継者だ。その中の一分派がジェンダー主義者たちなのだ。

男女の性差を否定するジェンダー主義者は、諸悪の根源は父系社会にあるとして、歴史を遡ってその起源を明らかにして批判しようとする。しかし人類以前のチンパンジーやライオン、カモシカの社会では、群れの中にはボスがいてメンバーを支配している。しかもそのボスとは決まって「オス」なのだ。このオスが群れのメスを独占支配している。それは「差別思想の現れ」だとでもいうのだろうか?それは進化の過程で、動物の本能に従って自然にそうなっただけだ。人類がまだ洞窟で暮らしていた頃、男が外で狩りをして、女が火を焚いてその帰りを待っていた時代から、父系社会が人類の主流になったのも、同じ理由からではないのか?人類を含めた生物進化の過程を、「それは誤りだ」などと批判する資格は人間にはない。どこまで傲慢で思い上がっているのだろうか?

男女平等とは「法の前の平等」を意味し、「男女は同一である」という意味まで含んでいない。それを勝手に拡大解釈して性差を消滅させようという運動が、ジェンダー思想の本質である。言うまでもないことだが、「女性への不当な差別に反対する」ことと、「性差の消滅を目指す」ことは全くの別次元の別問題である。ジェンダー思想とは、この両者を意図的に混同して、後者を戦略的に推し進めようとする思想運動である。ニューヨークでは、男女兼用のオールジェンダー・トイレが広がり始めているという。この動きをさらに推し進めると、男女兼用の更衣室まであと一歩だ。

人間の脳には、男女で同質の部分と異質の部分が混在している。どちらに重点を置くかで、論者の主張は変わってくる。これまでは異質の部分にばかり焦点が当てられてきた。しかし現代ではその反動が来て、今度は同質の部分にばかり重点を置くジェンダー主義者が登場し、性差を否定するところまで突っ走ろうとしている。それもまたひとつの極論であり、誤っているのではないかということだ。真理は中道にある。

「共産主義とは貧乏人が金持ちに抱く嫉妬の感情を体系化したもの」という説がある。その表現を借りるなら、「ジェンダー思想とは結婚に失敗した人が、幸福な結婚をした人に抱く嫉妬の感情を体系化したもの」だと言える。そんな思想に心酔すれば、結婚がうまくいかなくなるのは当たり前だ。その方向に誘導する思想なのだから。いちばん大切なことは、人間としての常識に立ち返ること。男の子と女の子を育てた親なら自然にわかるだろう。その答えは、性差の消滅を目指すことではなく、男女間の同質性と異質性のバランスを取ることである。参考文献:茂木誠・朝香豊「リベラルの正体」、やまたつ「北米からの警告」、掛谷英紀「学者の暴走」

付記  進化生物学者の長谷川眞理子氏が、「文芸春秋」2024年3月号で「性は選ぶものではない」という論説を書いています。また太古の昔から受け継がれてきた、生物としての仕組みを無視した生き方や制度はうまくいくはずがない、ということを教えてくれる次の本のご一読をお薦めします。ジョーダン・ピーターソン「生き抜くための12のルール」
60人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人種差別、LGBTQ、性差別など、人権意識、ダイバーシティへの理解が社会全体として深まることは、社会の成熟としてポジティブに受け止めていた一方で、やや行き過ぎな面への違和感、またその違和感を表明すること自体がタブー化してしまっていることに違和感を感じてましたが、そのあたりの状況を体系的に説明してくれてます。
42人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
多様性の問題について「昨日までとは違う考えを強制される」と書いてあるのですが、この一言が本当にしっくりきました。多様性をうたいながら自分達とは少しでも異なる考えを攻撃し排除する姿のどこが多様性なのでしょうか?彼らは自分達の考えに忠誠を誓う事を強制しているだけなのです。その考えの背景や基盤にはマルクスに加えフーコーも入っている入っているそうです。
かってゴールドウォーターは「社会や文化の問題を政治的強制力で解決すると禍根が残る」と評していましたが、この本に書いている事がまさにそれだと思います。彼らは自分たちの考えを強制する事で社会に分断という大きな禍根を残したのですから。
112人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月28日に日本でレビュー済み
本書でD.マレーは、人種、ジェンダー、LGBTQを巡る論点について実に真っ当な整理された議論を展開している。これらの運動家は、絶対反論できない社会的公正、即ち道德を盾として、ある一面からの正義を振りかざして他人を攻撃する。勧善懲悪のヒーロー気取りである。
本書の「間奏一マルクス主義的基盤」にあるように、これはマルクス主義的闘争なのである。マルクス主義は、資本家と労働者を支配・搾取関係として位置付けた。同じ構図で、現代の活動家はマイノリティ等の社会的弱者が一方的に搾取されていると決めつけ、訴え、他者を攻撃する。その先に何を創造するのか考えもなしに。
しかしその価値観はある一面から見たときの正義に過ぎない。オールド左翼同様に至る所で矛盾を巻き起こして分断を生んでいる。本書ではその様子が深刻な事態を巻き起こしていることを訴えながらも、ユーモアを交えて紹介されている。トランスジェンダーと女性ジェンダー活動家の対立。トランプを支持した黒人のカニエ・ウェストが黒人コミュニティからもはや黒人でないと決めつけられる。ゲイの活動家がトランプを支持するとゲイ・コミュニティからもはやゲイではない、とか決めつけられる。等々。
これら活動家は形を変えた現代のマルクス主義者である。日本人は美しく装われた価値観にすぐに騙されるが、気を付けた方が良い。幸い、言語障壁により我々の汚染度は英語圏よりも小さいが…
33人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年8月9日に日本でレビュー済み
現在の欧米社会の状況がいかに歪んだものになっているのかが、怖いほど伝わってきました。
幸い日本ではまだそこまで浸透していないのですが、これからこのような社会にならないよう、多くの方に本書を読んでいただきたいと感じました。
本書は一見右翼的な主張かと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。著者自身もゲイであり、本人の変えがたい特性に適切に配慮することは望ましいという、多くの人に受け入れやすい基本的な主張をされています。その上で行き過ぎた現状をどのように修正していくべきか道筋を示しています。
大著ではありますが、一読する価値の大いにある良書であると感じました。
40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年4月23日に日本でレビュー済み
Douglas Murrayの新刊が出ていたので、さっそく取り寄せて読んでみた。Douglas Murrayは「Strange Death of Europe」という作品で有名なジャーナリストだ。作品は翻訳もされている。今回のタイトルは「The Madness of Crowds」となっており、だいぶ昔に出版された本のタイトルから「借用」したと著者は述べている。オルテガ流の社会批評を予想していたのだが、中身は想像を超えて驚愕の一語に尽きる。また本書はこのLGBTの運動の中で近年に生み出された様々な新しい用語(cis, inter-sectionality, wok等)が多用されており、相当ついていくのが厄介なのだ。

テーマは、現代の西欧、特にアメリカと英国を覆う新しい「心の病」だ。これはSocial Justice/Identity Politics/Inter-sectionalityとの言葉で代表される現代社会の病巣だ。具体的には、LGBTに代表されるのだが、それにRaceが付加えられており、特にその中でもTransの問題にかなりのスペースが割かれている。

日本でもdiversityの掛け声の元でいつの間にかLGBTは万人が理解する言葉となったわけだが、この本家本元である英米ではすでに一足先に、LGBTをめぐる言説は進んでおり、というより過激化しており、その過激化をめぐる現代社会の様相が描かれていく。ここに拍車をかけているのがsocial media (FBやTwitter)の発達であり、もは言語はpublic とprivateの境界を越え、social justiceのdogmaの下で、一種の言論統制がメディアで進んでいるというわけだ。

Diversityの掛け声の下で、有無を言わさず進行する思想統制は、それぞれの世界の中でそしてその世界の間で深刻な内的矛盾を抱えているのだが、その矛盾が細かくレポートされていく。そこに潜む矛盾はもはや深い議論のテストを経ることなく、また過去の諸問題は歴史の現時点からの一方的で一面的な解釈で断罪されていく。これらの問題が抱える矛盾(hierarchy of oppressions)や科学的な根拠へののsensibleな疑問や異論の提出は、一毛両断に排除されるというわけだ。宗教や民主政治といった過去のgrand narrativesが消滅してしまった中で、残ったものはLGBTに対する社会の「過去の過ち」を正そうとする(social justice)一種の十字軍的な欲求であり、そこでの武器はLGBTやraceに代表されるidentityの武器化(weaponisation)だ。それこそが価値の消滅に直面した現代人を突き動かす衝動というわけだ。そこに拍車を変えているのが、social mediaの興隆だ。過去に存在したprivateとpublicの差異はそこでは消滅しており、social mediaでの何げない一言や過去の言説が、その一言を発した人物の社会的な存在の抹殺につながる。

特にかなりのスペースが割かれているのがtransだ。このtransという現象は非常にわかりにくい。というより僕には知らなかったことがあまりにも多い。様々な論点が提示される。hardwareとsoftwareの論点、そしてbodyとbrainの間の齟齬がその代表的な例だ。著者が指摘するのは、つまるところ、人間の体や精神については、わかっていないことが多いそして人間は絶え間なく変化していく存在という点だ。しかし、「brainとbodyが齟齬を来した場合には、brainに改変を加えることはできないので、bodyに改変を加え、そこに新しいfit(最適解?)を求める」との安易な啓蒙合理主義の技術信仰dogmaが大手を振るって歩いており、様々な人為的な行為がそれが持つ長期的なかつ取り返しのつかない影響を考慮することなく横行しているというわけだ。またmale-to-female、そしてfemale-to-maleをめぐる諸問題は、一歩その奥に入り込むと、feminsimの本質とも複雑な矛盾を抱えているのだ。そしてはたして現代人は永遠の真理の独占者足りうるのか。様々な過去のドグマがその後に批判されて行くのが常だとしたら、現在横行しているdogmaは結局のところは将来は同じ運命を迎えるわけで、この現代のdogmaの下でsocial justiceの追求とははたしてどの程度の妥当性を持つものなのか。

著者の将来の見通しは悲観的なものだ。マルクス主義の下部構造の議論に影響されたinter-sectionalityは社会を対立、抑圧、矛盾の重層構造という特徴から捉えることをその本質としている。そしてこの影響は学校教育の現場で知らないうち(creeping)に進められているというわけだ。もっともこのマルクス主義の影響については本書では議論が深められているとは言い難い。そもそもマルクス主義の下部構造とはもともとは経済(生産関係と生産諸力)をめぐる用語なのだ。

著者の異論は以下のようにまとめられる。このinter-sectionalityの構造が変わることははたして可能なのか、そして変わったとしてもその先に来るものは何なのか。変わらないことやつきることのない新しいidentiy探索への渇望こそがその力学の本質なのではなかろうか。そこにおそらく潜んでいるのは現在の社会への深い憎悪であり、絶えることのない対立の継続(empire of oppressions)と矛盾の発見に伴う政治問題化であり、そこでの政治的なcommanding heightの確保と制度化いうわけだ。John Grayがいみじくも指摘したあくなき既存の社会転覆への熱情がその本質なのだ。

さすがの著者もこの地雷原ともいうべき領域ではその舌鋒を抑えざるを得ない。というわけで結語はだいぶトーンを抑えた形になっている。

We may certainly aim to live in a society in which nobody should be held back from what they can do because of some personal characteristics alloted to him by chance. If somebody has the competency to do something, and the desire to do something, then nothing about their race, sex, or sexual orientation should hold them back. But minimizing difference is not the same as pretending difference does not exist. To assume that sex, sexuality, and skin colour mean nothing would be ridiculous. But to assume that they mean everything would be fatal.

さて、この種の議論は数年遅れで日本にも入ってくるのが常だ。いやもうその萌芽は巻かれているといってもいいだろう。ただ本書の議論でも明らかなように、この種の議論の先鋭化の底流には、抜き難く西欧の思考の原型の特徴が残っているのだ。それはキリスト教と啓蒙主義のもたらす強固な進歩信仰なのだ。そういう意味では、これが日本に入ってきた際にどのような形で猛威を振るうかは未知数だ。もっともある程度の想像はつくのだが。
69人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年5月24日に日本でレビュー済み
分厚い本ですので人種の章から読み始めましたが2ページ目に「人種の問題がようやく解決されたかに思われたその瞬間に」と出てきてびっくりしました。そんな瞬間、いついかなる時、何処に訪れたでしょう!
他の章も読むべきか迷っています。
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