ウイシュマさんの死亡で、日本にもこういう人権無視のひどい収容施設があるのだと、驚きを持って知った人は多いでしょう(映像も一部テレビで公開された)。施設の始まり、実態、支援しての経験、問題点、特に法的に見てどうなのかを、「ある程度の全体像」を大まかに知るには適した本であろう。
あの、アメリカのアブレイブ収容所における虐待、警察官が黒人の首を膝で押さえつけ殺した事件を彷彿させることが、犯罪者でもない「単に滞在資格がない」と言うだけで、法律に則らず、収容施設の運用で長期収容、非人道的な扱いがされている。「民主国日本」の一つの顔が見える。
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入管問題とは何か――終わらない〈密室の人権侵害〉 単行本 – 2022/9/4
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「暴力性」を放置する社会を続けるのか
日本には、正規の滞在が認められない外国人を収容する入管収容施設がある。収容の可否に司法は関与せず、無期限収容も追放も可能な場所だ。差別と暴力が支配するこの施設は、私たちの社会の一部である。「不法な外国人」に対する眼差しにも迫る、果敢な試み。
[目次]
はじめに 鈴木江理子
第1章 入管収容施設とは何か―「追放」のための暴力装置 鈴木江理子
Column 1 ウィシュマさん国家賠償請求事件 空野佳弘
第2章 いつ、誰によって入管はできたのか―体制の成立をめぐって 朴沙羅
Column 2 大村入国者収容所における朝鮮人の収容 挽地康彦
第3章 入管で何が起きてきたのか―密室を暴く市民活動 高橋徹
Column 3 入管収容で奪われた「もの」 井上晴子
第4章 支援者としていかに向き合ってきたか―始まりは偶然から 周香織
Column 4 弱くしなやかなつながりのなかで 安藤真起子
第5章 誰がどのように苦しんでいるのか―人間像をめぐって 木村友祐
Column 5 被収容者の経験 アフシン
第6章 どうすれば現状を変えられるのか―司法によるアプローチを中心に 児玉晃一
あとがきにかえて 児玉晃一
入管収容をめぐる年表
日本には、正規の滞在が認められない外国人を収容する入管収容施設がある。収容の可否に司法は関与せず、無期限収容も追放も可能な場所だ。差別と暴力が支配するこの施設は、私たちの社会の一部である。「不法な外国人」に対する眼差しにも迫る、果敢な試み。
[目次]
はじめに 鈴木江理子
第1章 入管収容施設とは何か―「追放」のための暴力装置 鈴木江理子
Column 1 ウィシュマさん国家賠償請求事件 空野佳弘
第2章 いつ、誰によって入管はできたのか―体制の成立をめぐって 朴沙羅
Column 2 大村入国者収容所における朝鮮人の収容 挽地康彦
第3章 入管で何が起きてきたのか―密室を暴く市民活動 高橋徹
Column 3 入管収容で奪われた「もの」 井上晴子
第4章 支援者としていかに向き合ってきたか―始まりは偶然から 周香織
Column 4 弱くしなやかなつながりのなかで 安藤真起子
第5章 誰がどのように苦しんでいるのか―人間像をめぐって 木村友祐
Column 5 被収容者の経験 アフシン
第6章 どうすれば現状を変えられるのか―司法によるアプローチを中心に 児玉晃一
あとがきにかえて 児玉晃一
入管収容をめぐる年表
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社明石書店
- 発売日2022/9/4
- 寸法13.3 x 2.1 x 18.8 cm
- ISBN-104750354481
- ISBN-13978-4750354484
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出版社より
商品の説明
出版社からのコメント
【本文より一部抜粋】
二〇二一年の通常国会に上程された入管法改定案は、多くの声が結集し、廃案となった。
入管収容に関する法制は、一九五一年の出入国管理令制定時から、七〇年以上もの間、一度も「改正」されていない。
二〇二一年の改定法案は、「収容に代わる監理措置」を導入し、かつ、仮放免が許可される場合をより制限的にする内容を含む、大幅な変化をもたらそうとするものであったが、国連の諸機関から勧告を受けていたような司法審査の導入・収容に上限を設けるなどの内容をまったく反映していなかった。むしろ、「収容に代わる監理措置」を受けるために必ずつけなくてはならない監理人に、従来の仮放免における保証人よりはるかに厳しい報告義務を負わせ、これに違反した場合には過料の制裁を課すという内容が含まれていた。つまり、入管による仮放免者の動静監視を民間の監理人に肩代わりさせる、「仮放免の劣化版」と評されるものであった。
しかし、法務省は廃案となった改定法案を、ほぼそのままの形で再提出することを目論んでいる。二〇二一年一二月二一日に、出入国在留管理庁がウェブサイトで「現行入管法上の問題点」を公表し、「送還忌避者の現状」として「送還忌避者」には難民申請者や、有罪判決を受けた者が多いということを強調したのは、その目論見の顕著な現れである。また、ウクライナ危機への対応に乗じて、政府は二〇二二年秋の臨時国会に入管法改定案を再提出する意向を示している。
本書は、もともと、来るべき入管法改定案再提出に備え、二〇二一年の廃案に至る軌跡を記録しておかなければならないという強い思いから、編者らが出版を企画し、明石書店にお引き受けいただいた。その後の議論の結果、二〇二一年の記録だけにとどまらず、そもそも七〇年以上前に作られ現在まで基本的な姿が温存されている入管収容法制はどのようにして作られたのかというところから紐解き、入管収容が現在に至るまでどのような経過を辿ってきたのかを多面的に検証していくこととなった。ご多忙な中、執筆をご快諾いただいた皆さんには感謝しかない。おかげで、日本の入管収容問題では、これまで類をみない、後世に残る第一級の資料が完成したと自負している。
――児玉晃一「あとがきにかえて」より
二〇二一年の通常国会に上程された入管法改定案は、多くの声が結集し、廃案となった。
入管収容に関する法制は、一九五一年の出入国管理令制定時から、七〇年以上もの間、一度も「改正」されていない。
二〇二一年の改定法案は、「収容に代わる監理措置」を導入し、かつ、仮放免が許可される場合をより制限的にする内容を含む、大幅な変化をもたらそうとするものであったが、国連の諸機関から勧告を受けていたような司法審査の導入・収容に上限を設けるなどの内容をまったく反映していなかった。むしろ、「収容に代わる監理措置」を受けるために必ずつけなくてはならない監理人に、従来の仮放免における保証人よりはるかに厳しい報告義務を負わせ、これに違反した場合には過料の制裁を課すという内容が含まれていた。つまり、入管による仮放免者の動静監視を民間の監理人に肩代わりさせる、「仮放免の劣化版」と評されるものであった。
しかし、法務省は廃案となった改定法案を、ほぼそのままの形で再提出することを目論んでいる。二〇二一年一二月二一日に、出入国在留管理庁がウェブサイトで「現行入管法上の問題点」を公表し、「送還忌避者の現状」として「送還忌避者」には難民申請者や、有罪判決を受けた者が多いということを強調したのは、その目論見の顕著な現れである。また、ウクライナ危機への対応に乗じて、政府は二〇二二年秋の臨時国会に入管法改定案を再提出する意向を示している。
本書は、もともと、来るべき入管法改定案再提出に備え、二〇二一年の廃案に至る軌跡を記録しておかなければならないという強い思いから、編者らが出版を企画し、明石書店にお引き受けいただいた。その後の議論の結果、二〇二一年の記録だけにとどまらず、そもそも七〇年以上前に作られ現在まで基本的な姿が温存されている入管収容法制はどのようにして作られたのかというところから紐解き、入管収容が現在に至るまでどのような経過を辿ってきたのかを多面的に検証していくこととなった。ご多忙な中、執筆をご快諾いただいた皆さんには感謝しかない。おかげで、日本の入管収容問題では、これまで類をみない、後世に残る第一級の資料が完成したと自負している。
――児玉晃一「あとがきにかえて」より
著者について
【編著者略歴】
鈴木江理子
国士舘大学文学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)共同代表理事、認定NPO法人 多文化共生センター東京理事等を兼任。移民政策や人口政策、労働政策を研究するかたわら、外国人支援の現場でも活動。主著に『日本で働く非正規滞在者―彼らは「好ましくない外国人労働者」なのか?』(明石書店、平成21年度冲永賞)、『非正規滞在者と在留特別許可―移住者たちの過去・現在・未来』(共編著、日本評論社)、『東日本大震災と外国人移住者たち』(編著、明石書店)、『新版 外国人労働者受け入れを問う』(共著、岩波書店)、『アンダーコロナの移民たち―日本社会の脆弱性があらわれた場所』(編著、明石書店)など。
児玉晃一
弁護士。全件収容主義と闘う弁護士の会「ハマースミスの誓い」代表。入管問題調査会代表。移民政策学会常任理事。元日本弁護士連合会理事。東京弁護士会外国人の権利に関する委員会委員長、関東弁護士会連合会外国人の人権救済委員会委員長を歴任。主著に『難民判例集』『コンメンタール出入国管理及び難民認定法2012』(編著、現代人文社)、『外国人刑事弁護マニュアル」(共著、現代人文社)。論文に「『全件収容主義』は誤りである」(大橋毅弁護士と共著。『移民政策研究』創刊号)、「恣意的拘禁と入管収容」(『法学セミナー』2020年2月号)など。2021年4月21日には、衆議院法務委員会に参考人として出席し、入管法改定案反対の立場から意見を述べた。その他の経緯について詳しくは「あとがきにかえて」を参照。
【著者略歴】
空野佳弘
弁護士。司法修習37期、1985年、大阪弁護士会登録。人権擁護委員会国際人権部会に37年間所属。外国人在留権訴訟や難民事件に従事。著書に『いま在日朝鮮人の人権は―隣人と手をつなぐために』(共著、日本評論社)、『となりのコリアン―日本社会と在日コリアン』(共著、日本評論社)、『日本における難民訴訟の発展と現在―伊藤和夫弁護士在職50周年祝賀論文集』(共著、現代人文社)など。
朴沙羅
ヘルシンキ大学文学部講師。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。戦後日本における出入国管理政策の運用実態とナショナリズムとの関係を調査しつつ、現在は歴史認識とオーラルヒストリー収集プロジェクトとの関係も調査している。主著に『外国人をつくりだす―戦後日本における「密航」と入国管理制度の運用』(ナカニシヤ出版)、『家の歴史を書く』(筑摩書房)、『ヘルシンキ 生活の練習』(筑摩書房)、編著に『最強の社会調査入門―これから質的調査をはじめる人のために』(秋谷直矩、前田拓也、木下衆と共編著、ナカニシヤ出版)、翻訳にA・ポルテッリ『オーラルヒストリーとは何か』(水声社)、論文に“Colonialism and Sisterhood: Japanese Female Activists and the `Comfort Women' Issue" (Critical Sociology)など。
挽地康彦
和光大学現代人間学部教授。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程修了。NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)編集部を兼任。社会学や思想史の観点から移民管理の批判的研究を行っている。著書に『非正規滞在者と在留特別許可―移住者たちの過去・現在・未来』(共著、日本評論社)、『九州という思想』(共著、花書院)、「大村収容所の社会史1―占領期の出入国管理とポスト植民地主義」(『西日本社会学会年報』第3号)など。
高橋徹
1987年、寿・外国人出稼ぎ労働者と連帯する会(カラバオの会)設立に関わる。1995年、入管問題調査会の発足を呼びかけ。1995年ごろから移民の子どもたちの支援開始。認定NPO法人 多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)、NPO 法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(1997年~)の設立に関わり、無実のゴビンダさんを支える会(2001年~)の発足を呼びかけた。留置場での戒具の不適切な使用で死亡したネパール人アルジュンさんの国賠裁判支援を行うため、アルジュンさんの裁判を支援する会(2018年~)の設立も呼びかけた。著書に『まんが クラスメイトは外国人』シリーズ(共著、明石書店)。
井上晴子
中国黒竜江省生まれ。1998年、中国残留邦人である祖父の呼寄せで、両親と兄とともに来日。2001年、母が祖母の連れ子であり、祖父と血のつながりがないことを理由に、摘発を受ける。4年間の裁判の末、2005年に在留特別許可を得る。現在は、3人の子どもを育てながら、民間企業に勤務。自身の経験から、日本で暮らす外国ルーツの人々の問題に関心をもつ。
周香織
市民グループ「クルド人難民M さんを支援する会」事務局。「クルド難民デニスさんとあゆむ会」共同代表。2004 年夏、東京・渋谷の国連大学前でクルド人難民の座り込み抗議活動に遭遇。日本が抱える難民問題を初めて知り、強い関心を持つ。以来、在日クルド難民の支援を続けながら、入管・難民問題についての写真展や講演会を各地で開催。入管や難民、外国人の人権に関するニュースを収集し、日々SNSで発信中。著書に『難民を追いつめる国―クルド難民座り込みが訴えたもの』(共著、緑風出版)。
安藤真起子
NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)事務局次長。大学時代はフェミニズム批評を専攻。中国での留学と勤務経験を経て、2004年より、横浜の寄せ場・寿町を拠点に移住労働者の権利保障の問題に取り組むNGOカラバオの会の活動に参加、「非正規滞在者」たちと出会う。その後、企業を退職し、カラバオの会の半専従職員に。同時に、炊き出しや夜回りなどを行うキリスト教系団体スタッフも兼任。2016年より移住連勤務。
木村友祐
小説家。愛猫家。郷里の方言を取り入れた『海猫ツリーハウス』(集英社)でデビュー。演劇プロジェクト「東京ヘテロトピア」(Port Bの高山明氏構成・演出)に参加、東京のアジア系住民の物語を執筆。2014~2020年、主流から外れた小さな場所や人々を大切に描いた作品を選ぶ「鉄犬ヘテロトピア文学賞」の選考委員。著書に『幼な子の聖戦』(集英社/第162回芥川賞候補)、『野良ビトたちの燃え上がる肖像』(新潮社)、温又柔氏との往復書簡『私とあなたのあいだ―いま、この国で生きるということ』(明石書店)など。
アフシン
イラン出身。本国での政治活動を理由とした迫害を免れるため来日し、30年以上が経つ。過去3回、難民申請をしたがいずれも不認定。現在4回目の申請中。入管収容施設への収容を数回経験し、強制送還の危機にさらされたこともある。
鈴木江理子
国士舘大学文学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)共同代表理事、認定NPO法人 多文化共生センター東京理事等を兼任。移民政策や人口政策、労働政策を研究するかたわら、外国人支援の現場でも活動。主著に『日本で働く非正規滞在者―彼らは「好ましくない外国人労働者」なのか?』(明石書店、平成21年度冲永賞)、『非正規滞在者と在留特別許可―移住者たちの過去・現在・未来』(共編著、日本評論社)、『東日本大震災と外国人移住者たち』(編著、明石書店)、『新版 外国人労働者受け入れを問う』(共著、岩波書店)、『アンダーコロナの移民たち―日本社会の脆弱性があらわれた場所』(編著、明石書店)など。
児玉晃一
弁護士。全件収容主義と闘う弁護士の会「ハマースミスの誓い」代表。入管問題調査会代表。移民政策学会常任理事。元日本弁護士連合会理事。東京弁護士会外国人の権利に関する委員会委員長、関東弁護士会連合会外国人の人権救済委員会委員長を歴任。主著に『難民判例集』『コンメンタール出入国管理及び難民認定法2012』(編著、現代人文社)、『外国人刑事弁護マニュアル」(共著、現代人文社)。論文に「『全件収容主義』は誤りである」(大橋毅弁護士と共著。『移民政策研究』創刊号)、「恣意的拘禁と入管収容」(『法学セミナー』2020年2月号)など。2021年4月21日には、衆議院法務委員会に参考人として出席し、入管法改定案反対の立場から意見を述べた。その他の経緯について詳しくは「あとがきにかえて」を参照。
【著者略歴】
空野佳弘
弁護士。司法修習37期、1985年、大阪弁護士会登録。人権擁護委員会国際人権部会に37年間所属。外国人在留権訴訟や難民事件に従事。著書に『いま在日朝鮮人の人権は―隣人と手をつなぐために』(共著、日本評論社)、『となりのコリアン―日本社会と在日コリアン』(共著、日本評論社)、『日本における難民訴訟の発展と現在―伊藤和夫弁護士在職50周年祝賀論文集』(共著、現代人文社)など。
朴沙羅
ヘルシンキ大学文学部講師。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。戦後日本における出入国管理政策の運用実態とナショナリズムとの関係を調査しつつ、現在は歴史認識とオーラルヒストリー収集プロジェクトとの関係も調査している。主著に『外国人をつくりだす―戦後日本における「密航」と入国管理制度の運用』(ナカニシヤ出版)、『家の歴史を書く』(筑摩書房)、『ヘルシンキ 生活の練習』(筑摩書房)、編著に『最強の社会調査入門―これから質的調査をはじめる人のために』(秋谷直矩、前田拓也、木下衆と共編著、ナカニシヤ出版)、翻訳にA・ポルテッリ『オーラルヒストリーとは何か』(水声社)、論文に“Colonialism and Sisterhood: Japanese Female Activists and the `Comfort Women' Issue" (Critical Sociology)など。
挽地康彦
和光大学現代人間学部教授。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程修了。NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)編集部を兼任。社会学や思想史の観点から移民管理の批判的研究を行っている。著書に『非正規滞在者と在留特別許可―移住者たちの過去・現在・未来』(共著、日本評論社)、『九州という思想』(共著、花書院)、「大村収容所の社会史1―占領期の出入国管理とポスト植民地主義」(『西日本社会学会年報』第3号)など。
高橋徹
1987年、寿・外国人出稼ぎ労働者と連帯する会(カラバオの会)設立に関わる。1995年、入管問題調査会の発足を呼びかけ。1995年ごろから移民の子どもたちの支援開始。認定NPO法人 多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)、NPO 法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(1997年~)の設立に関わり、無実のゴビンダさんを支える会(2001年~)の発足を呼びかけた。留置場での戒具の不適切な使用で死亡したネパール人アルジュンさんの国賠裁判支援を行うため、アルジュンさんの裁判を支援する会(2018年~)の設立も呼びかけた。著書に『まんが クラスメイトは外国人』シリーズ(共著、明石書店)。
井上晴子
中国黒竜江省生まれ。1998年、中国残留邦人である祖父の呼寄せで、両親と兄とともに来日。2001年、母が祖母の連れ子であり、祖父と血のつながりがないことを理由に、摘発を受ける。4年間の裁判の末、2005年に在留特別許可を得る。現在は、3人の子どもを育てながら、民間企業に勤務。自身の経験から、日本で暮らす外国ルーツの人々の問題に関心をもつ。
周香織
市民グループ「クルド人難民M さんを支援する会」事務局。「クルド難民デニスさんとあゆむ会」共同代表。2004 年夏、東京・渋谷の国連大学前でクルド人難民の座り込み抗議活動に遭遇。日本が抱える難民問題を初めて知り、強い関心を持つ。以来、在日クルド難民の支援を続けながら、入管・難民問題についての写真展や講演会を各地で開催。入管や難民、外国人の人権に関するニュースを収集し、日々SNSで発信中。著書に『難民を追いつめる国―クルド難民座り込みが訴えたもの』(共著、緑風出版)。
安藤真起子
NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)事務局次長。大学時代はフェミニズム批評を専攻。中国での留学と勤務経験を経て、2004年より、横浜の寄せ場・寿町を拠点に移住労働者の権利保障の問題に取り組むNGOカラバオの会の活動に参加、「非正規滞在者」たちと出会う。その後、企業を退職し、カラバオの会の半専従職員に。同時に、炊き出しや夜回りなどを行うキリスト教系団体スタッフも兼任。2016年より移住連勤務。
木村友祐
小説家。愛猫家。郷里の方言を取り入れた『海猫ツリーハウス』(集英社)でデビュー。演劇プロジェクト「東京ヘテロトピア」(Port Bの高山明氏構成・演出)に参加、東京のアジア系住民の物語を執筆。2014~2020年、主流から外れた小さな場所や人々を大切に描いた作品を選ぶ「鉄犬ヘテロトピア文学賞」の選考委員。著書に『幼な子の聖戦』(集英社/第162回芥川賞候補)、『野良ビトたちの燃え上がる肖像』(新潮社)、温又柔氏との往復書簡『私とあなたのあいだ―いま、この国で生きるということ』(明石書店)など。
アフシン
イラン出身。本国での政治活動を理由とした迫害を免れるため来日し、30年以上が経つ。過去3回、難民申請をしたがいずれも不認定。現在4回目の申請中。入管収容施設への収容を数回経験し、強制送還の危機にさらされたこともある。
登録情報
- 出版社 : 明石書店 (2022/9/4)
- 発売日 : 2022/9/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 304ページ
- ISBN-10 : 4750354481
- ISBN-13 : 978-4750354484
- 寸法 : 13.3 x 2.1 x 18.8 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年7月15日に日本でレビュー済み
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2022年10月9日に日本でレビュー済み
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あまりにもむごいの一言。
同じ人間がすることなのか。
なぜアウシュビッツのようなことが起こるのか、理解できなかったが、これを読むと近づける。
日本人としてこんな恥ずかしいことはない。
同じ人間がすることなのか。
なぜアウシュビッツのようなことが起こるのか、理解できなかったが、これを読むと近づける。
日本人としてこんな恥ずかしいことはない。
2022年9月15日に日本でレビュー済み
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入国収容施設を簡単に言えば「植民地の解体という戦後処理の一過程から生まれた行政権による暴力装置」である。
数十年前から関係者で囁かれていた入国収容施設での価値観。
「外国人は煮ても焼いても自由」
「殺しても大丈夫。揉み消せるから」
2021年3月に起こったウイシュマ・サンダマリさん事件で、狂った状態が本当であることが表面化したのだ。
ウイシュマさんには在留資格は無く、当然に日本人が憲法上保障されている権利も無い。
ただ入国収容施設での暴力性を私は絶対に容認できない。
まずは『入国収容施設の密室』に窓を取り付け、風を通すこと。日本人が外国人の人権に関心を持つがスタートだと考える。
数十年前から関係者で囁かれていた入国収容施設での価値観。
「外国人は煮ても焼いても自由」
「殺しても大丈夫。揉み消せるから」
2021年3月に起こったウイシュマ・サンダマリさん事件で、狂った状態が本当であることが表面化したのだ。
ウイシュマさんには在留資格は無く、当然に日本人が憲法上保障されている権利も無い。
ただ入国収容施設での暴力性を私は絶対に容認できない。
まずは『入国収容施設の密室』に窓を取り付け、風を通すこと。日本人が外国人の人権に関心を持つがスタートだと考える。