自分は男ですが,主人公と同じく自意識が高い方なので,非常に共感できました
(レビューを見て「全然共感できない」という声や「性格が悪い」という声が多くてつらい...)
自意識が高い人間は,恥や痛々しさの気持ちとの戦いです
おしゃれして,カッコつけてると思われるのが恥ずかしい
SNSで自撮りをあげてみても,承認欲求丸出しでナルシストっぽいのが恥ずかしい(SNSできてるだけ自分よりマシな気もしますが)
おしゃれだったりステータスの高い友だちといると,自分の惨めさばかりが気になって恥ずかしい
好きになっても,アプローチするのが恥ずかしい
でも,自意識が高く,恥をかきたくないからこそ,仕事は人一倍丁寧にこなします
結果的には真面目なんですが,その真面目さの原動力は非常に自己中心的な理由なんです
それこそがタイトルでもある「まじめな会社員」
ある意味皮肉でもあるなと思いましたし,秀逸なタイトルだなと思いました笑
主人公は,東京に住み,中途半端にアート方面の感性が豊かである故に,周囲にバンドやら作家やらモデルやら華々しい人たちが多く,さらにSNSもチェックしているので,普通の人よりも強烈な劣等感を感じる場面が多く大変そうです
更に,異性との良い出会いに恵まれず,いい年になってしまったという事実もさらに劣等感を加速させていますね
自分が思うに,自意識を薄めるなんてのは,経験なり年齢を重ねるなりしないと無理なんじゃないかなと思います
考え方でどうにかしようってのは難しい
痛いものをいくら痛くないと思ったって痛いし,美味しいものをいくら不味いと思っても美味しい
感性を鈍感にすることなんてできないと思います
なんで,この主人公がやるべきだったのは,とにかく劣等感や不足感を解消することに全力を尽くすこと
死ぬ気でライター目指して,死ぬ気で可愛くなって,死ぬ気で友達作って,死ぬ気で恋愛すること
非常に月並みですが,ウジウジしてても何も始まらないので,とにかく行動するしかないんじゃないかなと
結局この主人公も,ライターの仕事はじめてから少し気持ちが好転しはじめてきた
結局,環境変えるしかないんですよね
というのを,主人公とほぼ同い年て,同じように悶々として生きている自分に言い聞かせるようにこのレビューを書いています
作品としての感想ですが,安易に恋愛に発展させない(今村さんからキスされた場面は?となりましたが),安易に展開に派手でわかりやすい物語の波を作らない,つねに低空飛行で進んでいる感じが,フィクションだとしても日常のリアルを描いているなと思い,非常に好きな作品でした(自分は嘘くさいご都合展開に冷めてしまうタイプなので)
この主人公の感情表現のリアルさは,まず主人公と同じ感性を持った人間でないと書けないと思うので,話自体はフィクションだと思いますが,自分はほぼエッセイと捉えています
性別はちがえどあまりにも主人公と自分が似ているので,この漫画というか主人公に向けられている色々な批判や共感がすべて自分のことのように思え,非常に勉強になるなぁと感じています
ちなみに,主人公に対して「性格が悪い」という意見が多いですが,なんでそう思われるんだろう?と疑問です
別に性格が良いとは思いませんが,特段性格が悪いわけではない,
主人公は,なるべく周りに迷惑をかけたくない(ことによって自分が恥かきたくない)意識が強く,分類するなら「人畜無害」な感じだなと思うので,「性格が悪い」という見方が多いのが不思議でしょうがないです
ただ,「自分のことばかりに気が向いていて,他人への思いやりが薄い」というのが性格悪いというのであれば,それはそうかもしれませんが
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まじめな会社員(1) (モーニング KC) コミック – 2021/12/8
冬野 梅子
(著)
コロナ禍における、新種の孤独と人生のたのしみを、「普通の人でいいのに!」で大論争を巻き起こした新人・冬野梅子が描き切る! 菊池あみ子、30歳。契約社員。彼氏は5年いない。いろんな生き方が提示される時代とはいえ、結婚せずにいる自分へ向けられる世間の厳しい目を、勝手に意識せずにはいられない。それでもコツコツと自分なりに築いてきた人間関係が、コロナで急に失われたら…!?
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2021/12/8
- 寸法13 x 1.4 x 18.3 cm
- ISBN-104065259282
- ISBN-13978-4065259283
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商品の説明
著者について
冬野 梅子
2019年、『マッチングアプリで会った人だろ!』で 「清野とおるエッセイ漫画大賞」期待賞を受賞。その後『普通の人でいいのに!』(モーニング月例賞2020年5月期奨励賞受賞作)が公開されるやいなや、あまりにもリアルな自意識描写がTwitterを中心に話題となり、一大論争を巻き起こした。
2019年、『マッチングアプリで会った人だろ!』で 「清野とおるエッセイ漫画大賞」期待賞を受賞。その後『普通の人でいいのに!』(モーニング月例賞2020年5月期奨励賞受賞作)が公開されるやいなや、あまりにもリアルな自意識描写がTwitterを中心に話題となり、一大論争を巻き起こした。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2021/12/8)
- 発売日 : 2021/12/8
- 言語 : 日本語
- コミック : 160ページ
- ISBN-10 : 4065259282
- ISBN-13 : 978-4065259283
- 寸法 : 13 x 1.4 x 18.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 183,366位コミック
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
苦しい気持ちでいつも読んでいます。自分も外側からキラキラした世界をずっと眺めていたので、その内側の人たちが羨ましくて怖くて、私は誰かのいつメンではないんだよな〜と思う…の繰り返しです。じゃあどうすればいいわけ?とあみ子と一緒に?考えていくような気持ちで読んでいます。
2022年2月27日に日本でレビュー済み
クリエイティブな仕事、スカした雰囲気のコミュニティ、なんとなく知的で哲学的な雰囲気、そういう「何となくオシャレ!」感に強烈な憧れを抱いてる主人公。
保守的に生きてきた自分の人生が冴えなく思えて、漠然としたオシャレ感と自分を比較して劣等感抱くその気持ち、わかります…
実際「なんとなくオシャレ集団」の全員が志あるわけじゃなくて、ただの流されやすい薄っぺらい人も多かったりするけど(というかどのコミュニティにもいろんな人がいる)、自分もあっち側にさえいければ人生キラキラできる!と信じてる様子が滑稽で愛しく、でもちょっと共感してしまって少し苦しい。
主人公の心の内をイラストでロジカルに表現するのが大変上手で、文字多めでも苦なく読めます!頭の中で柴田聡子の後悔を流しながら読んでます。
個人的には、あみ子は毎回格上のイケメンばっかり好きになるから恋愛成就しないのかと…自分と同じような、スカしおしゃ軍団に憧れる音楽映画好きのブサ男とかなら円満に幸せに過ごせると思うんだよなぁ。どうしても顔面の理想を捨てられないならコミュ障っぽい冴えない顔が整ってる人を選んでおしゃれに育て上げていくとかね…
ずっと同じメンバーとつるんでると麻痺しがちだけど、定期的に市場に出て自分の価値を相対的に把握するのは大事だと思う!サブカルこじらせブスは一般市場に出ると1番苦しむ類だと思うから、一般市場で現実突きつけられつつサブカル市場(アプリでニッチな趣味でソートしてみよう)でアポの場数踏んで地道に頑張ろうよ!って思うけどそんな風に立ち回れない不器用で愚直なところがあみ子の魅力でもあるんだよなぁ。
保守的に生きてきた自分の人生が冴えなく思えて、漠然としたオシャレ感と自分を比較して劣等感抱くその気持ち、わかります…
実際「なんとなくオシャレ集団」の全員が志あるわけじゃなくて、ただの流されやすい薄っぺらい人も多かったりするけど(というかどのコミュニティにもいろんな人がいる)、自分もあっち側にさえいければ人生キラキラできる!と信じてる様子が滑稽で愛しく、でもちょっと共感してしまって少し苦しい。
主人公の心の内をイラストでロジカルに表現するのが大変上手で、文字多めでも苦なく読めます!頭の中で柴田聡子の後悔を流しながら読んでます。
個人的には、あみ子は毎回格上のイケメンばっかり好きになるから恋愛成就しないのかと…自分と同じような、スカしおしゃ軍団に憧れる音楽映画好きのブサ男とかなら円満に幸せに過ごせると思うんだよなぁ。どうしても顔面の理想を捨てられないならコミュ障っぽい冴えない顔が整ってる人を選んでおしゃれに育て上げていくとかね…
ずっと同じメンバーとつるんでると麻痺しがちだけど、定期的に市場に出て自分の価値を相対的に把握するのは大事だと思う!サブカルこじらせブスは一般市場に出ると1番苦しむ類だと思うから、一般市場で現実突きつけられつつサブカル市場(アプリでニッチな趣味でソートしてみよう)でアポの場数踏んで地道に頑張ろうよ!って思うけどそんな風に立ち回れない不器用で愚直なところがあみ子の魅力でもあるんだよなぁ。
2021年12月12日に日本でレビュー済み
美化されていない普通の人が主人公の漫画なので共感できる箇所が沢山ありました。
主人公のあみこは性格が悪く、その性格の悪さが自分にも当てはまる感じで、読んでいると自分を見ているようで辛くなると同時に自分の性格の悪さって案外他の人も思っていることなのかもしれないと何だか安心しました。世間では何かと性格が良いことを求められる気がするので。
また作中あみこの好感度がじわじわ下がって雑に扱われます。に対して綾ちゃん(美人で周りとは違った雰囲気の子)が周囲から好かれている様子を見せられるとしんどくなりました。読んでいて辛くなりましたがこの物語に出会えて良かったです。
主人公のあみこは性格が悪く、その性格の悪さが自分にも当てはまる感じで、読んでいると自分を見ているようで辛くなると同時に自分の性格の悪さって案外他の人も思っていることなのかもしれないと何だか安心しました。世間では何かと性格が良いことを求められる気がするので。
また作中あみこの好感度がじわじわ下がって雑に扱われます。に対して綾ちゃん(美人で周りとは違った雰囲気の子)が周囲から好かれている様子を見せられるとしんどくなりました。読んでいて辛くなりましたがこの物語に出会えて良かったです。
2022年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公は努力もせず才能もなく、でも特別な何かになりたくて、自分は普通のやつとは違うと思っている、ふつうかそれ以下の人。正直主人公が身の丈に合わない相手を好きになったり、しがみついたりするのを見ていてイライラしました。ですが、巻を重ねるにつれて主人公がそうしていく業の深さを知り、またこういう人生も現代ではきっとありきたりなんだろう、と思いました。
2023年12月22日に日本でレビュー済み
ごちゃごちゃしていて
非常に読みづらい。
高評価の多さに驚き。
非常に読みづらい。
高評価の多さに驚き。
2023年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
働く妙齢な女性の社会に対する愚痴
2022年2月15日に日本でレビュー済み
なんだろな〜
美化してない漫画だからかすんなり自分の中に入ってきて読めた、お気に入り。
ちょっとサブカルな音楽だったり、浮かないか気にするクラブだったり、片思いこじらせたり、人畜無害な人間の日常がリアルで好きだ。
美化してない漫画だからかすんなり自分の中に入ってきて読めた、お気に入り。
ちょっとサブカルな音楽だったり、浮かないか気にするクラブだったり、片思いこじらせたり、人畜無害な人間の日常がリアルで好きだ。