前巻のラストで、主人公の園場凌は有名ホテルのレストランのシェフを引き受けました。
なので、この巻では舞台がヘブンズドアとホテルの二つに分かれ、そのためにレギュラー陣の出番が減っています。風美ちゃんは台詞すらない……。
そのためか、全体にギャグ成分がいつもりより少ないように感じました。
でも、科学者篇として五人のゲストが出てきて、話そのものは面白いです。
私は三番目のマリ・キュリーのエピソードが一番好きですね。ラジウムに被爆した彼女の手を見て、「あなたの手は美しい」と言う園場がカッコイイです。
台詞では説明されてませんが、園場が亡父の店を引き継いだのは、末期で食欲が失せた父親に好きな料理を食べさせてやれなかった強い悔恨があると思う。
肉親を病気や老衰で亡くした経験のある方ならおわかりいただけると思いますが、私も、親が病院で食べたがっていたものを遂に食べさせてやれなかったことを、ずっと後悔し続けています。
だから園場が、毎回訪れる歴史上の人物の無茶な要求に応え続けるのは、亡き父親への供養代わりなのではないでしょうか。
ドブに落ちた瀕死の子猫を救い、「金が欲しい、金が欲しい」とグチをこぼしながら億の値段がつくような超有名人の手帳を燃やしたり、本物の宝の地図をヤギに喰わせてしまう園場は、ハードボイルド派の名探偵フィリップ・マーロウのように見えます。拳銃の代わりに、フライパンを持っているだけで。
今回は恋人(?)の好美とジャンヌ・ダルクとの不思議な関係も台詞で明言されて、園場のシリアス場面が多くなってきていますが、なんか最終巻が近づいているんですかね。
私はジャンヌと前田さんと安徳様のファンなので、みんなに幸せになってほしい。
次巻は来春と予告されていますが、まだまだ長く楽しませてもらいたいです。
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著者について
店の名は「ラポレームス(さあ 働こう)」……フライパンを持ったフィリップ・マーロウ!?
前巻のラストで、主人公の園場凌は有名ホテルのレストランのシェフを引き受けました。 なので、この巻では舞台がヘブンズドアとホテルの二つに分かれ、そのためにレギュラー陣の出番が減っています。風美ちゃんは台詞すらない……。 そのためか、全体にギャグ成分がいつもりより少ないように感じました。 でも、科学者篇として五人のゲストが出てきて、話そのものは面白いです。 私は三番目のマリ・キュリーのエピソードが一番好きですね。ラジウムに被爆した彼女の手を見て、「あなたの手は美しい」と言う園場がカッコイイです。 台詞では説明されてませんが、園場が亡父の店を引き継いだのは、末期で食欲が失せた父親に好きな料理を食べさせてやれなかった強い悔恨があると思う。 肉親を病気や老衰で亡くした経験のある方ならおわかりいただけると思いますが、私も、親が病院で食べたがっていたものを遂に食べさせてやれなかったことを、ずっと後悔し続けています。 だから園場が、毎回訪れる歴史上の人物の無茶な要求に応え続けるのは、亡き父親への供養代わりなのではないでしょうか。 ドブに落ちた瀕死の子猫を救い、「金が欲しい、金が欲しい」とグチをこぼしながら億の値段がつくような超有名人の手帳を燃やしたり、本物の宝の地図をヤギに喰わせてしまう園場は、ハードボイルド派の名探偵フィリップ・マーロウのように見えます。拳銃の代わりに、フライパンを持っているだけで。 今回は恋人(?)の好美とジャンヌ・ダルクとの不思議な関係も台詞で明言されて、園場のシリアス場面が多くなってきていますが、なんか最終巻が近づいているんですかね。 私はジャンヌと前田さんと安徳様のファンなので、みんなに幸せになってほしい。 次巻は来春と予告されていますが、まだまだ長く楽しませてもらいたいです。
上位レビュー、対象国： 日本
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- 2023年11月13日に日本でレビュー済みAmazonで購入
前巻のラストで、主人公の園場凌は有名ホテルのレストランのシェフを引き受けました。
なので、この巻では舞台がヘブンズドアとホテルの二つに分かれ、そのためにレギュラー陣の出番が減っています。風美ちゃんは台詞すらない……。
そのためか、全体にギャグ成分がいつもりより少ないように感じました。
でも、科学者篇として五人のゲストが出てきて、話そのものは面白いです。
私は三番目のマリ・キュリーのエピソードが一番好きですね。ラジウムに被爆した彼女の手を見て、「あなたの手は美しい」と言う園場がカッコイイです。
台詞では説明されてませんが、園場が亡父の店を引き継いだのは、末期で食欲が失せた父親に好きな料理を食べさせてやれなかった強い悔恨があると思う。
肉親を病気や老衰で亡くした経験のある方ならおわかりいただけると思いますが、私も、親が病院で食べたがっていたものを遂に食べさせてやれなかったことを、ずっと後悔し続けています。
だから園場が、毎回訪れる歴史上の人物の無茶な要求に応え続けるのは、亡き父親への供養代わりなのではないでしょうか。
ドブに落ちた瀕死の子猫を救い、「金が欲しい、金が欲しい」とグチをこぼしながら億の値段がつくような超有名人の手帳を燃やしたり、本物の宝の地図をヤギに喰わせてしまう園場は、ハードボイルド派の名探偵フィリップ・マーロウのように見えます。拳銃の代わりに、フライパンを持っているだけで。
今回は恋人(?)の好美とジャンヌ・ダルクとの不思議な関係も台詞で明言されて、園場のシリアス場面が多くなってきていますが、なんか最終巻が近づいているんですかね。
私はジャンヌと前田さんと安徳様のファンなので、みんなに幸せになってほしい。
次巻は来春と予告されていますが、まだまだ長く楽しませてもらいたいです。
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