「あなたの人生の物語」(テッド・チャン著)を読んでいる途中で、次はこの本を読もうと決めた。SFとノンフィクションの違いはあれど、メタな視点で社会や宇宙を俯瞰し、空想力を掻き立てられる点では似たような味わいを感じる。1篇1篇がそれぞれに読み応えがあり、また読み返したくなる。土星の環から赤道に沿って絶え間なく降り注ぐ霧雨、国力が非線形連立微分方程式に従って発展・消滅する国家の興亡モデル、天然原子炉の存在を予言した日本人科学者の秘密、アフリカの赤い砂漠でスナシロアリが描く妖精の環など、まさにSFの設定になりそうな素材の宝庫である。