良い本だった。単に残念な職場の批判ばかりでなく、しっかりと「どうしたら改善できるか?」や「うまくやってる企業はどうしているか?」というのも載っている。
もちろん、新書だから情報量には制限がある。だからこそ、さらっと読める程よい分量でありつつ、ポイントを押さえることができるのだと思う。

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残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実 (PHP新書) 新書 – 2018/4/13
河合 薫
(著)
「600万の黒字より、5億の赤字の方が評価されるんです」――
瀕死の部署を再生させた後、左遷されたモリさん(仮)は、苦笑しながらこう語った。
上層部の意図に沿わない成功は全く評価されず、上層部の方針に従って出した大赤字は「ナイスチャレンジ」と見なされる。
会社という組織では、そんな「残念」なことが毎日起こる。
・数字を見てるだけで「経営をする気」がない経営者
・「会社を変えてやる! 」と意気揚々だった若手が、出世したとたんに豹変
・女性だけの会議はダラダラ長い
・ヒマな50代がごろごろいる
・「いやぁ、完徹しちゃって、ははっ」と徹夜自慢する
どこの組織にでも起こる問題を、 健康社会学者が53の研究に基づき「真実」を展開。
「文化心理学」「ピーターの法則」「首尾一貫感覚」「わが国大企業の中間管理者とその昇進」「OECD国際成人力調査 」「プロジェクト・アリストテレス」など幾多もの理論や学術論文に加え、「 600人強へのインタビュー」から改善の具体策を導き出す。「あいさつ運動」や「17時退社を当たり前にした仕組み」で会社の業績も伸びた例なども紹介。
「この会社、意味不明」と嘆くビジネスパーソンのストレスが軽くなり、希望のヒントが見つかる一冊!
こんな会社は残念な会社! チェックリスト
□無責任な上司ほど、部下を見捨てて出世していく
□会議で偉い人ばかりがしゃべっている
□結局、女子社員に女子力を押し付けている
□誰かが徹夜しても気にしない。誰かが倒れても特に何も変わらない
□50代のリストラを狙っている
これはヤバい! 「53の真実」のごく一部
●部下を貶めるウソをつく上司に、罪悪感は全くない
●実は家庭より職場の方がストレスがない
●長時間労働で睡眠不足だと、心筋梗塞のリスクは4・8倍
●短時間睡眠で平気な人のほとんどは「脳の故障」
胸が熱くなる! 改善の具体例
☆30人で行っていた仕事を10人でこなす「セル生産方式」
☆天草エアラインの危機を救った合い言葉 「天草らしさ」
☆育児休暇から戻ってきた女性を全員管理職に昇進させる会社
☆50代以上の社員には、「教える・伝える」をさせる
瀕死の部署を再生させた後、左遷されたモリさん(仮)は、苦笑しながらこう語った。
上層部の意図に沿わない成功は全く評価されず、上層部の方針に従って出した大赤字は「ナイスチャレンジ」と見なされる。
会社という組織では、そんな「残念」なことが毎日起こる。
・数字を見てるだけで「経営をする気」がない経営者
・「会社を変えてやる! 」と意気揚々だった若手が、出世したとたんに豹変
・女性だけの会議はダラダラ長い
・ヒマな50代がごろごろいる
・「いやぁ、完徹しちゃって、ははっ」と徹夜自慢する
どこの組織にでも起こる問題を、 健康社会学者が53の研究に基づき「真実」を展開。
「文化心理学」「ピーターの法則」「首尾一貫感覚」「わが国大企業の中間管理者とその昇進」「OECD国際成人力調査 」「プロジェクト・アリストテレス」など幾多もの理論や学術論文に加え、「 600人強へのインタビュー」から改善の具体策を導き出す。「あいさつ運動」や「17時退社を当たり前にした仕組み」で会社の業績も伸びた例なども紹介。
「この会社、意味不明」と嘆くビジネスパーソンのストレスが軽くなり、希望のヒントが見つかる一冊!
こんな会社は残念な会社! チェックリスト
□無責任な上司ほど、部下を見捨てて出世していく
□会議で偉い人ばかりがしゃべっている
□結局、女子社員に女子力を押し付けている
□誰かが徹夜しても気にしない。誰かが倒れても特に何も変わらない
□50代のリストラを狙っている
これはヤバい! 「53の真実」のごく一部
●部下を貶めるウソをつく上司に、罪悪感は全くない
●実は家庭より職場の方がストレスがない
●長時間労働で睡眠不足だと、心筋梗塞のリスクは4・8倍
●短時間睡眠で平気な人のほとんどは「脳の故障」
胸が熱くなる! 改善の具体例
☆30人で行っていた仕事を10人でこなす「セル生産方式」
☆天草エアラインの危機を救った合い言葉 「天草らしさ」
☆育児休暇から戻ってきた女性を全員管理職に昇進させる会社
☆50代以上の社員には、「教える・伝える」をさせる
- 本の長さ259ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2018/4/13
- 寸法10.6 x 1.3 x 17.3 cm
- ISBN-10456983793X
- ISBN-13978-4569837932
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商品の説明
出版社からのコメント
プロローグ
本音が出た一言
心は「習慣」で動く--ブルーナー博士の文化心理学
「意味不明な上司」を嘆いていた若者が、やがて彼らと同化する理由
第1章 無責任な人ほど出世する職場
偉い人は責任をとらない
罪悪感は微塵もない
記憶は書き換えられる--部下は理不尽に耐えるしかない
第2章 現場一流、経営三流の職場
経営をしない経営者
あの有名企業が倒産した理由
日本の製造業の実態
第3章 「女はめんどくさい」と思われている職場
アメリカで巻き起こった、女性の働き方を巡る大論争
「女性がすべてを手に入れるための六つの策」
「家庭より職場の方がストレスがない」という研究結果
第4章 残業のリスクを知らない職場
知人の突然死
そもそも過労死とは?
全米で話題になった、日本のサラリーマンの働きぶり
第5章 残念な職場を変えるには
どうすれば残念な職場から脱却できるのか
終身雇用は会社の生産性を上げない
理想の職場とは
本音が出た一言
心は「習慣」で動く--ブルーナー博士の文化心理学
「意味不明な上司」を嘆いていた若者が、やがて彼らと同化する理由
第1章 無責任な人ほど出世する職場
偉い人は責任をとらない
罪悪感は微塵もない
記憶は書き換えられる--部下は理不尽に耐えるしかない
第2章 現場一流、経営三流の職場
経営をしない経営者
あの有名企業が倒産した理由
日本の製造業の実態
第3章 「女はめんどくさい」と思われている職場
アメリカで巻き起こった、女性の働き方を巡る大論争
「女性がすべてを手に入れるための六つの策」
「家庭より職場の方がストレスがない」という研究結果
第4章 残業のリスクを知らない職場
知人の突然死
そもそも過労死とは?
全米で話題になった、日本のサラリーマンの働きぶり
第5章 残念な職場を変えるには
どうすれば残念な職場から脱却できるのか
終身雇用は会社の生産性を上げない
理想の職場とは
著者について
健康社会学者
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2018/4/13)
- 発売日 : 2018/4/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 259ページ
- ISBN-10 : 456983793X
- ISBN-13 : 978-4569837932
- 寸法 : 10.6 x 1.3 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 179,246位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 37位労働問題ノンフィクション
- - 55位総務・人事・労務管理の労働問題
- - 57位労働総合関連書籍
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
働き方改革が叫ばれるこのご時世、世間ではまだまだ根強く残る非常識、非効率な「残念な職場」の実態とその解決策を取り上げた本である。
筆者は、変化を嫌い、自分の保身だけを考え、既得権益にしがみつく人を「ジジイ」を定義、この「ジジイ」たちが会社の上層部を占めることで、無責任な人ほど出世するという職場が形成される、としている。
この指摘は私が「座右の書のひとつ」とし、筆者も取り上げている「ピーターの法則」にあるように、「階層社会では誰もが無能レベルに達し、そこに例外はない」と合致する。つまり課長として有能で部長に昇進しても、その役割を果たせない無能者が社内に跋扈することになるということだ。
また、女性の労働環境については労働を、商品としての労働力の「市場労働」と家事、育児、介護などの「ケア労働」に分類。フィンランドなど北欧のように男女の区別なく両方の「労働」にアクセス可能とすべきとしている。
他にも残業問題について、長時間労働が直接「過労自殺」を生み出すのではなく、その間に「オーバーワーク」「精神障害」という要因が存在するとし、職場における責任、ノルマなどの「ストレス要因」の軽減が必要と結論付けている。
以上のほかにも、様々な視点から「残念な職場」を論じているが、本書が多数の研究・調査からデータを引用しているにも関わらずスーッと理解できるのは、引用にあたって「数字」でなく「文章」を多用しているためだろう。筆者の主張にうまく紛れ込むような形でデータが「引用」されているので、頭を切り替えなくても内容が無理なく理解できる。
最後に、本書では「会話」が会社のリソースを機能させる具体例として「ひと声がけ運動」が奏功した会社を挙げている。「おはよう」の一言が上司と部下のいい関係につながったほか、休職率も大きく改善したそうだ。
残念ながら現在の日本には「残念な職場」がまだ多数派だろう。改善の必要性や方向性を検討する際に、(無能な可能性ある)経営トップの「声」を背景にして大上段に構えて「解決策」を検討する会社が多そうだが、意外に足元の「声かけ」といった地味な行為が解決への道筋につながるのかもしれない。
追記:★4とした理由は、東芝の元社長・西田厚聰氏に関する記述です。筆者は西田氏の部下に対する配慮など人間性を高く評価していますが、本来経営者は人財、資金などの経営資源の使い方というトータルな「業績(経営力)」で評価されるべきのはず。ジャーナリスト児玉博氏が西田氏が亡くなる約2か月前に自宅で3時間半に及ぶインタビューをしていますが、このなかで東芝の経営危機の原因となったWHの原子力事業について「最後まで自分の責任を認めなかった」とあります。選択と集中でノートPCや半導体部門などで大きな成果を上げたことには誰も異論はないでしょうが、反面、原子力事業ではどう見ても失敗に終わったことに対する責任を「断固として回避する」姿勢を見ると、西田氏も「加齢による無能化」という宿命を避けられなかったのだと思います。
筆者は、変化を嫌い、自分の保身だけを考え、既得権益にしがみつく人を「ジジイ」を定義、この「ジジイ」たちが会社の上層部を占めることで、無責任な人ほど出世するという職場が形成される、としている。
この指摘は私が「座右の書のひとつ」とし、筆者も取り上げている「ピーターの法則」にあるように、「階層社会では誰もが無能レベルに達し、そこに例外はない」と合致する。つまり課長として有能で部長に昇進しても、その役割を果たせない無能者が社内に跋扈することになるということだ。
また、女性の労働環境については労働を、商品としての労働力の「市場労働」と家事、育児、介護などの「ケア労働」に分類。フィンランドなど北欧のように男女の区別なく両方の「労働」にアクセス可能とすべきとしている。
他にも残業問題について、長時間労働が直接「過労自殺」を生み出すのではなく、その間に「オーバーワーク」「精神障害」という要因が存在するとし、職場における責任、ノルマなどの「ストレス要因」の軽減が必要と結論付けている。
以上のほかにも、様々な視点から「残念な職場」を論じているが、本書が多数の研究・調査からデータを引用しているにも関わらずスーッと理解できるのは、引用にあたって「数字」でなく「文章」を多用しているためだろう。筆者の主張にうまく紛れ込むような形でデータが「引用」されているので、頭を切り替えなくても内容が無理なく理解できる。
最後に、本書では「会話」が会社のリソースを機能させる具体例として「ひと声がけ運動」が奏功した会社を挙げている。「おはよう」の一言が上司と部下のいい関係につながったほか、休職率も大きく改善したそうだ。
残念ながら現在の日本には「残念な職場」がまだ多数派だろう。改善の必要性や方向性を検討する際に、(無能な可能性ある)経営トップの「声」を背景にして大上段に構えて「解決策」を検討する会社が多そうだが、意外に足元の「声かけ」といった地味な行為が解決への道筋につながるのかもしれない。
追記:★4とした理由は、東芝の元社長・西田厚聰氏に関する記述です。筆者は西田氏の部下に対する配慮など人間性を高く評価していますが、本来経営者は人財、資金などの経営資源の使い方というトータルな「業績(経営力)」で評価されるべきのはず。ジャーナリスト児玉博氏が西田氏が亡くなる約2か月前に自宅で3時間半に及ぶインタビューをしていますが、このなかで東芝の経営危機の原因となったWHの原子力事業について「最後まで自分の責任を認めなかった」とあります。選択と集中でノートPCや半導体部門などで大きな成果を上げたことには誰も異論はないでしょうが、反面、原子力事業ではどう見ても失敗に終わったことに対する責任を「断固として回避する」姿勢を見ると、西田氏も「加齢による無能化」という宿命を避けられなかったのだと思います。
2019年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
残念な職場の話を様々取り上げているが、興味深かったのが次である。グループの業務を改善し600万の黒字
をもたらした人は出向。その会社では、「上」の方針に率直に従い遂行したが、結果として5億の赤字をもたら
した人の方が、評価されるという。このように、しっかりした考えを持ち、きちんとやろうとするひと程、冷遇
される傾向は多いようにおもえる。
どうしたら残念な職場を改善できるのだろうか。本書では、メンバーが協力し合える雰囲気、仕事の過負荷回
避、適材適所、個人のプライベートな時間の確保などがキーワードとして提示される。目新しいことでは、ない。
つまるところ、「個」が活かされないといけないのだ。しかし、職場という「場」の中で、それが成されるのは
難しいとおもう。「個」はとても多様であり、「場」は時代や場所で変化するからだ。不整合はある意味必然な
のだ。これから論考を深めなければならない。
をもたらした人は出向。その会社では、「上」の方針に率直に従い遂行したが、結果として5億の赤字をもたら
した人の方が、評価されるという。このように、しっかりした考えを持ち、きちんとやろうとするひと程、冷遇
される傾向は多いようにおもえる。
どうしたら残念な職場を改善できるのだろうか。本書では、メンバーが協力し合える雰囲気、仕事の過負荷回
避、適材適所、個人のプライベートな時間の確保などがキーワードとして提示される。目新しいことでは、ない。
つまるところ、「個」が活かされないといけないのだ。しかし、職場という「場」の中で、それが成されるのは
難しいとおもう。「個」はとても多様であり、「場」は時代や場所で変化するからだ。不整合はある意味必然な
のだ。これから論考を深めなければならない。
2021年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本企業が低迷している本日だと思います。事例が多く腑に落ちます。再就職する予定の人、キャリアコンサルタントにオススメ
2020年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
視点がすごくいいと思います。組織で働く者としても参考になります。さまざまな研究や事例の紹介もとても読みやすい。時々細かいところで「ん?」という箇所もありますが、深堀を求めるよりも、著者の着眼点を楽しんで読むと意義深いと思いました。
2019年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
残念な職場はどこも一緒という事がはっきりわかりました。同じ事が多過ぎで笑ってしまったので、ストレス解消には良い本です。
2020年6月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
随所にウィットがちりばめられて、一気に読みました。勉強にもなり、色んな意味で考えさせられました。
2018年12月16日に日本でレビュー済み
## 概要
今の仕事が面白くなくて,ネットでこちらの記事に興味を持って読んだ。
> [無能な上司に嘆く社員たち…無責任な人ほど出世する職場の正体 - ライブドアニュース](http://news.livedoor.com/article/detail/14687954/)
健康社会学者である著者が,53の研究や600人以上へのインタビューを元に,残念な職場はなぜ発生するのかを解説している。
本文の2/3くらいか残念な職場の発生とそのメカニズムについて解説している。残り1/3程度が残念な職場の改善方法について書かれている。
研究論文や政府の調査結果が随所に引用されており,参考になった。ただ,書籍の内容が残念な職場の分析に終止している感じで,ではどうすればよいのかという解決方法の提案が弱かった。
例えば,長時間労働で睡眠不足だと心筋梗塞のリスクは4.8倍など具体的な数字で書かれている。では,長時間労働や睡眠不足を解消するにはどうすればいいのか?そこが本書では書かれていない。これが残念だった。
## 参考
> ### p. 41: 出世する人 の特徴 の研究
> 「大きな組織では、几帳面さや責任感は昇進にマイナスに作用する」というのです。
> ___
> 実はこれ、1984年に経営学者、清水龍螢氏が「わが国大企業の中間管理者とその昇進」と題された論文で使ったもので、「出世を決める要因」をSD法(6段階)で検証した質問項目の一部です。
昔ながらの日本の大企業固有の問題がみえた。
> ### p. 45: 責任感や几帳面さは、昇進にマイナスに作用する
> 責任感の強さがなぜ、マイナスに作用するのか?
>
> 理由の一つは正義感です。
>
> 責任感の強い人は正義感も強いため、自らの責任に加え、他者への責任追及も厳しくなりがちです。
これもよくある日本企業での現象だ。
> ### p. 50: チー ターズ ・ハイ
> それに拍車をかけるのが、「説得力のある嘘つきほど支配力を持ち、嘘をつくという行為自体が、その人に力を与える」という困った心のメカニズムです (N.E. Dunbar et al. "Empowered by Persuasive Deception: The Effects of Power and Deception on Dominance, Credeibility, and Decision Making" より)。
職場の上司やおえらいさんに高慢な人間が多いのはこのせいなのだろう。確かに,弱気な人よりも嘘でも自信満々な人のほうがなんとなく頼りになる印象をもつ。
> ### p. 138: 男女差
> この「女性の悪い特徴」「男性のいい特徴」は、本当なのか?それを確かめようと試みたのがカンター博士です。
> ___
> その結果、たどりついたのが「数」の重要性です。
> ___
> 職場で男と女の区別がなくなる比率は「6対4」。男社会で女性が占める割合が40%になって初めて男女の分け隔てが消え、個人の資質や能力が正当に評価されます。
>
> 別のいい方をすれば、女性が4割を占めれば「女はめんどくさい」と男女の違いを嘆く男性が激減する一方で、女性は「個」の本当の力が試されることになるというわけです。
男女差は数の問題が大きいことがわかった。
## 結論
残念な職場がなぜ残念になるのか,多数の研究結果やインタビューにより解説されている。メカニズムがわかることで,対応できることもあるだろう。
本書では,具体的な解決策までは解説されていなかった。ここが残念ではあった。しかし,メカニズムがわかることで,どうすればいいか,なぜこうなっているのかがわかり,参考になった。
パーマリンク: <https://senooken.jp/blog/2018/12/17/>
今の仕事が面白くなくて,ネットでこちらの記事に興味を持って読んだ。
> [無能な上司に嘆く社員たち…無責任な人ほど出世する職場の正体 - ライブドアニュース](http://news.livedoor.com/article/detail/14687954/)
健康社会学者である著者が,53の研究や600人以上へのインタビューを元に,残念な職場はなぜ発生するのかを解説している。
本文の2/3くらいか残念な職場の発生とそのメカニズムについて解説している。残り1/3程度が残念な職場の改善方法について書かれている。
研究論文や政府の調査結果が随所に引用されており,参考になった。ただ,書籍の内容が残念な職場の分析に終止している感じで,ではどうすればよいのかという解決方法の提案が弱かった。
例えば,長時間労働で睡眠不足だと心筋梗塞のリスクは4.8倍など具体的な数字で書かれている。では,長時間労働や睡眠不足を解消するにはどうすればいいのか?そこが本書では書かれていない。これが残念だった。
## 参考
> ### p. 41: 出世する人 の特徴 の研究
> 「大きな組織では、几帳面さや責任感は昇進にマイナスに作用する」というのです。
> ___
> 実はこれ、1984年に経営学者、清水龍螢氏が「わが国大企業の中間管理者とその昇進」と題された論文で使ったもので、「出世を決める要因」をSD法(6段階)で検証した質問項目の一部です。
昔ながらの日本の大企業固有の問題がみえた。
> ### p. 45: 責任感や几帳面さは、昇進にマイナスに作用する
> 責任感の強さがなぜ、マイナスに作用するのか?
>
> 理由の一つは正義感です。
>
> 責任感の強い人は正義感も強いため、自らの責任に加え、他者への責任追及も厳しくなりがちです。
これもよくある日本企業での現象だ。
> ### p. 50: チー ターズ ・ハイ
> それに拍車をかけるのが、「説得力のある嘘つきほど支配力を持ち、嘘をつくという行為自体が、その人に力を与える」という困った心のメカニズムです (N.E. Dunbar et al. "Empowered by Persuasive Deception: The Effects of Power and Deception on Dominance, Credeibility, and Decision Making" より)。
職場の上司やおえらいさんに高慢な人間が多いのはこのせいなのだろう。確かに,弱気な人よりも嘘でも自信満々な人のほうがなんとなく頼りになる印象をもつ。
> ### p. 138: 男女差
> この「女性の悪い特徴」「男性のいい特徴」は、本当なのか?それを確かめようと試みたのがカンター博士です。
> ___
> その結果、たどりついたのが「数」の重要性です。
> ___
> 職場で男と女の区別がなくなる比率は「6対4」。男社会で女性が占める割合が40%になって初めて男女の分け隔てが消え、個人の資質や能力が正当に評価されます。
>
> 別のいい方をすれば、女性が4割を占めれば「女はめんどくさい」と男女の違いを嘆く男性が激減する一方で、女性は「個」の本当の力が試されることになるというわけです。
男女差は数の問題が大きいことがわかった。
## 結論
残念な職場がなぜ残念になるのか,多数の研究結果やインタビューにより解説されている。メカニズムがわかることで,対応できることもあるだろう。
本書では,具体的な解決策までは解説されていなかった。ここが残念ではあった。しかし,メカニズムがわかることで,どうすればいいか,なぜこうなっているのかがわかり,参考になった。
パーマリンク: <https://senooken.jp/blog/2018/12/17/>