ブランド | パナソニック(Panasonic) |
---|---|
製品型番 | DC-GH5M2 |
年式 | 2021 |
撮像素子 | MOS |
画面サイズ | 3 インチ |
焦点距離 (望遠側) | 60 ミリメートル |
ファインダータイプ | 電子式 |
レンズ構成 | ミラー |
手ブレ補正 | デュアル式 |
付属品 | ボディキャップ、ショルダーストラップ、アイカップ、ホットシューカバー、バッテリーグリップ接点カバー、フラッシュシンクロ端子キャップ、バッテリーパック、バッテリーチャージャー、ACアダプター、USB接続ケーブル、ケーブルホルダー |
撮影機能 | ムービー |
モータータイプ | 光学 |
カラー | ブラック |
電池付属 | はい |
製品サイズ | 19.05 x 15.24 x 13.97 cm; 1.24 kg |
¥140,352¥140,352 税込
無料配送 明日 5月22日にお届け
発送元: ディーライズ 販売者: ディーライズ
¥115,000¥115,000 税込
発送元: Amazon 販売者: 全品値下げセール中!!デジラボ-DigiLab-【中古保証1ヶ月】
パナソニック(Panasonic) ミラーレス一眼カメラ ルミックス GH5M2 ボディ ブラック DC-GH5M2
詳細はこちら
詳細はこちら
- この商品は、出品者によって配送されます。
商品の配送状況は注文履歴ページからも追跡できます。
配送状況についての詳細はヘルプページをご覧ください。 - 詳細はディーライズの配送ポリシーについてをご覧ください。
- Amazonマーケットプレイス保証は、出品者が販売および発送する商品をご購入の場合に適用されます。Amazonマーケットプレイス保証は、購入された商品のコンディションや配送を保証するものです。
詳しくはこちら
購入オプションとあわせ買い
対応マウント | LUMIX |
縦横比 | 16:9 |
フォトセンサー技術 | MOS |
手ぶれ補正 | デュアル式 |
最大焦点距離 | 60 ミリメートル |
ブランド | パナソニック(Panasonic) |
モデル名 | LUMIX |
フォトセンサーサイズ | マイクロフォーサーズ |
最大シャッター速度 | 1/16000 seconds |
フォームの形式 | ミラーレス |
この商品について
- GHシリーズの系譜を継ぐプロフェッショナル動画性能と5G対応端末などと連携し、無線ライブ配信を実現するGH5 II登場
- 5G対応端末などと連携して、手軽に高品位な無線ライブ配信
- クリエイターの表現の幅を広げる進化した基本性能
- プロフェッショナルユースに応える動画撮影性能
- 外形寸法(突起部を除く):幅 約138.5mm×高さ 約98.1mm×奥行 約87.4mm、本体質量:約0.647kg
- セットのSDカードでは400Mbps以上の動画を撮影できません
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
商品の情報
詳細情報
登録情報
商品モデル番号 | DC-GH5M2 |
---|---|
ASIN | B095RT1LDV |
発売日 | 2021/6/25 |
Amazon.co.jp での取り扱い開始日 | 2021/5/26 |
おすすめ度 |
5つ星のうち3.7 |
Amazon 売れ筋ランキング | - 67,148位家電&カメラ (家電&カメラの売れ筋ランキングを見る) - 75位ミラーレス一眼 |
保証とサポート
ご意見ご要望
メーカーによる説明
多彩な動画記録モード
Cinema4K/4K 60p記録のなめらかな映像、豊富な情報量を持つ4K 30p 4:2:2 10bitのSDメモリーカード記録、さらに高画質で記録できる400Mbps ALL-Intra記録など多彩な動画記録モードを搭載。
V-Log L(10bit)
10bitのLog撮影が可能なV-Log Lをプリインストール。暗部からハイライト部分まで階調豊かに記録し、映像制作の編集で自由度の高いカラーグレーディングを可能にします。
動画記録中の赤枠表示
動画記録中にモニター全体に赤枠を表示することで、撮影ミスを防ぐことが可能です。
赤枠表示は、ON/OFF選択できます。
ライブ配信中の青枠表示
ライブ配信中にモニター全体に青枠を表示することで、配信ミスを防ぐことが可能です。
青枠表示は、ON/OFF選択できます。
フレーム表示
撮影時に様々なアスペクトのフレームを画面表示できます。撮影環境に合わせて
フレームの色やフレームマスクの透過度を変更することも可能です。
ゼブラパターン
撮影中に高輝度領域の白飛びを斜線で表示。閾値の異なる[ゼブラ1]、[ゼブラ2]の同時表示し、
「すでに白飛びしている部分」と「白飛びしそうな部分」を画面で確認できます。
高品位なライブ配信を実現
有線配信の制約から解放されて、より自由度の高い高品位な動画ライブ配信ができる、無線IPストリーミング機能をGH5Ⅱに搭載。
無線ライブ配信のながれ
GH5Ⅱとスマートデバイスを用意すれば、場所を選ばずいつでもかんたんに無線ライブ配信が楽しめます。
無線IPストリーミング機能(RTMP/RTMPS)を搭載しているので、主要な配信サービスへダイレクトに接続することができます。
LUMIX Sync
専用アプリ「LUMIX Sync」をスマートデバイスにインストールすれば、手元の操作で配信サービスのストリームURLやストリームキーの入力から配信画質、公開範囲までを細かく設定でき、スムーズに無線ライブ配信をスタートすることができます。
類似商品と比較する
この商品 パナソニック(Panasonic) ミラーレス一眼カメラ ルミックス GH5M2 ボディ ブラック DC-GH5M2 | おすすめ | dummy | dummy | dummy | dummy | |
もう一度お試しください 追加されました | もう一度お試しください 追加されました | もう一度お試しください 追加されました | もう一度お試しください 追加されました | もう一度お試しください 追加されました | もう一度お試しください 追加されました | |
価格 | -16% ¥140,352¥140,352 参考: ¥167,000 | ¥68,700¥68,700 | ¥222,555¥222,555 | -5% ¥225,902¥225,902 参考: ¥239,000 | ¥105,000¥105,000 | -15% ¥84,800¥84,800 参考: ¥100,000 |
配達 | — | 最短で5月23日 木曜日のお届け予定です | — | 最短で5月23日 木曜日のお届け予定です | 5月 22 - 23 日にお届け | 最短で5月23日 木曜日のお届け予定です |
お客様の評価 | ||||||
画質 | 4.0 | 4.5 | 4.7 | 4.8 | 4.3 | — |
オートフォーカス | 3.5 | 4.2 | — | 4.1 | 4.6 | — |
軽さ | — | 3.6 | 4.0 | 4.5 | 4.3 | — |
販売元: | ディーライズ | FKD SHOP(在庫一掃セール開催中!!) | 秋葉原アウトレットプラザ | 創業10年 COMINGO ストア | Aki Doki ドキshop【インボイス登録事業者】 | インサイトECショップ |
ディスプレイサイズ | 3 inches | 3 inches | 3.2 inches | 3 inches | 3 inches | — |
レンズタイプ | ミラー | ミラー | ミラー | 0 | ミラー | ミラー |
シューティングモード | ムービー | ムービー | ムービー | シーン, ムービー | ムービー | ムービー |
接続技術 | Bluetooth, Wi-Fi | Wi-Fi, NFC | — | Wi-Fi, Bluetooth | USB | — |
光学ズーム | 0 multiplier x | 1 multiplier x | — | 0 multiplier x | — | 0 multiplier x |
無線技術 | — | 有り | 有り | — | 有り | — |
モデル名 | LUMIX | LUMIX GH4 | LUMIX GH5S | LUMIX | LUMIX G99 | LUMIX G99D |
フォームファクタ | ミラーレス | ミラーレス | ミラーレス | ミラーレス | ミラーレス一眼,小型 | ミラーレス一眼,小型 |
特定の情報をお探しですか?
商品の説明
セットのSDカードでは400Mbps以上の動画を撮影できません
GHシリーズの系譜を継ぐプロフェッショナル動画性能と5G対応端末などと連携し、無線ライブ配信※1を実現するGH5 II登場
5G対応端末などと連携して、手軽に高品位な無線ライブ配信※1
・ライブ配信※1に便利な専用アプリ LUMIX Syncを使ってスマートデバイスからかんたん操作
クリエイターの表現の幅を広げる進化した基本性能
・高精細でリアルな解像力を実現する20.3M Live MOSセンサー&最新のヴィーナスエンジン搭載
・追従精度が向上したリアルタイム認識AF、6.5段※2の手ブレ補正システムDual I.S. 2を搭載
・オーバーヒートを抑制する放熱システムにより、収録やライブ配信で動画撮影時間無制限※3を実現
プロフェッショナルユースに応える動画撮影性能
・Cinema4K 60p 10bit、高解像アナモフィックモード(6K-A)記録などの多彩な動画記録モード
・スローモーションやクイックモーション撮影が可能なVFR(バリアブルフレームレート)
・自由度の高いカラーグレーディングを実現する10bitのV-Log L
※1:すべての配信サイトへの対応を保証しているわけではありません。配信サービス側の変更によりライブストリーミング機能が使用できなくなる場合があります。詳しくは配信サービスの規約をご確認ください。
※2:CIPA規格準拠。(Yaw/Pitch方向:焦点距離f=140mm(35mm判換算 f=280mm)H-FS14140使用時。
※3:動作保証環境下において。バッテリー使用時。記録時間はバッテリーとSDメモリーカードの容量に依存します。C4K/4K 60p 10bitおよびアナモフィック撮影時は本機の保護のため、自動で撮影が停止する場合があります。
イメージ付きのレビュー
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
レンズも含めてトータル重量が半分どころか1/3以下になり写りも申し分ありません。
使用感も最高です。
特に4Kフォトは素晴らしいですね。簡単に面白い写真が撮れますのでウデは関係なくなりましたw
レンズも含めてトータル重量が半分どころか1/3以下になり写りも申し分ありません。
使用感も最高です。
特に4Kフォトは素晴らしいですね。簡単に面白い写真が撮れますのでウデは関係なくなりましたw
動画撮影に機能を振ったカメラではないでしょうか?
型落ちにはなっていますが、十分に撮影できています。
H-ES12060 等と組み合わせていますが、
Dual I.S.2が非常によく効き、また合焦性能も
大変よく、使いやすい印象。重量バランスも
良好でした。暗所性能もほぼ期待通りです。
これまでも業務で4K60p撮影をしており、
本機でも SHOGUN INFERNO の同10bit収録
を予定中で、検証には時間がかかることや
ファームの更新等の状況もあるため、詳細
は後日、追記致します。
その外部記録時に、細かい点になりますが、
HDMIのロックが専用アダプタでできるように
なったのも大変嬉しい改良でした。
要望があるとすれば、検討はされたものの、
どうしても入らなかったと見送られたND
フィルターを、次機種では工夫して(電子式
可変等で)ぜひ入れてほしいと思います。
業務では更に使いやすくなることから、
期待しています。
[[ASIN:B01N25USG8 H-ES12060]]等と組み合わせていますが、
Dual I.S.2が非常によく効き、また合焦性能も
大変よく、使いやすい印象。重量バランスも
良好でした。暗所性能もほぼ期待通りです。
これまでも業務で4K60p撮影をしており、
本機でも[[ASIN:B01K7W3N0O SHOGUN INFERNO]]の同10bit収録
を予定中で、検証には時間がかかることや
ファームの更新等の状況もあるため、詳細
は後日、追記致します。
その外部記録時に、細かい点になりますが、
HDMIのロックが専用アダプタでできるように
なったのも大変嬉しい改良でした。
要望があるとすれば、検討はされたものの、
どうしても入らなかったと見送られたND
フィルターを、次機種では工夫して(電子式
可変等で)ぜひ入れてほしいと思います。
業務では更に使いやすくなることから、
期待しています。
アマゾンアウトレットにて「非常によい」を購入したのに届いたものは「良い」であり、純正ではない中古バッテリーがついてたり、フラッシュシンクロ端子キャップが欠損していたりと散々でした。
すぐに使用予定だったのであきらめてプロにセンサークリーニングしてもらいましたが、絞っていくと残念ながらごみが目立ちます。
あきらめてメーカー修理にするかお蔵入りです。
三、画素数大幅アップの影響か、感度が今ひとつ
以上がGH5、三大弱点といわれてるやつです。
ボディ内手ぶれ補正内蔵による影響でしょうが、
電池がみるみる減っていきます。
実際、これはかなり報告が上がってきていて、GH4比で60%とも。
カメラの大型化と同様に、バッテリーの大型化も必須だったようで、
詰めが甘かったなと。動画メインで撮る人にはこれはかなり痛いポイントになります。
ボディの大幅な大型化で、ミラーレスの良さである小型軽量ではなくなって、
普通の一眼レフサイズのサイズ感になってしまったことは、やはり残念です。
ちょっと衝撃なのが、より大きなサイズのセンサー搭載の一眼レフ機、
D7500よりもGH5の方が大きく重く分厚いこと。
これはちょっと苦笑いものです。
これだけ百花繚乱の中で、なかなか一つに絞るのは難しいですが、
被写界深度の浅い、一眼ライクな4K動画をメインに撮りたいなら、やはりGH5がいいと思います。
4K60pも電池の持つ限りは撮れますし、
ソニーのような熱暴走、動画制限がありませんので。
色域、というには、「入出力機器のカバー率」と「制作者意図に忠実な表現力と再現性の確保」を主要なクリテリアとする、制作から、利用者による表示、アーカイブ、再利用までの End-to-End の品質管理を行う、ビジネス上の重要な価値です。けして、広さを誇る技術者の自己満足や消費者を幻惑するマーケッティング用語ではないでしょう。
Panasonic には、この点を踏まえて、先進的・魅力的で、かつ透明・公正なビジネスを進めてほしい、と思いますす。これには、ITU-R/BT 系規格に準拠しているだけでは著しく不十分で、対応範囲を DCI-P3 系に広げていることが求められている、と私は考えます。(不十分と考える理由は後述します。)
サポートして欲しい機能は、具体的には、
- 素材フッテージ DCI 適合機能: カメラ本来の能力を生かした Log 形式や Raw 形式などの素材フッテージを DCI 準拠の色空間や編集プロセスに適合させる機能、および、
- 色域指定マスタ撮影機能: DCI-P3 をターゲット色域として、撮影者の意図にかなう動画・静止画をカメラ内だけで簡便に得られる機能
のふたつです。(各機能の詳細は、後述します。)
(補足: 以下、このレビューでは、論点を絞るため、色域をすべてファミリーで扱います。すなわち、ある色域ファミリー名には、当該名の色域に加えて同一基準色(プライマリー)を用いて、白色点の色温度や伝達関数のガンマなどが異なる他の色域も含めています。
たとえば、sRGB(ファミリー)には、sRGB (ガンマ 2.2) に加えて、Rec.709(ガンマ 2.4) が入ります。また、DCI-P3(ファミリー)には、DCI-P3 (白色点 6300K近傍、ガンマ 2.6) に加えて、Display P3, Apple P3, P3 D65 (白色点 6500K、ガンマ 2.2) などが含まれているとします。)
今、動画ビジネスは大きな変遷期にあります。旧来の放送業界、映画業界、光ディスク(BD etc) 業界に加えて、スマホやミラーレスカメラの動画を加えたインターネット動画配信が巨大な勢力となっています。
さまざまな規格が乱立気味ですが、現実に製作者・流通者・利用者に使われており、処理ワークフローや機器が確立・安定し、ビジネスエコシステムが機能しているものは、それほど多くはありあせん。
それは、私の考えでは、以下の2つです。
- sRGB: Web 静止画、FHD までの動画のこれまでの基準
- adobeRGB: 印刷および素材の静止画の基準
sRGB は静止画の表示向きの色域でしたが、今は 4k までの動画の色域としても普及しています。(厳密には伝達関数のガンマ値が若干違う。)
そして、現在、急激に広がりつつあるのが DCI-P3 の色域です。
この色域を BT,2020 と競合する 4k 色域だとするのは実態と将来性をみていない考え違いだと思います。この規格は、これからの (Web) 静止画と (HDR でない) SDR 動画のすべてのデファクト、sRGB の正当な後継者 sRGB mk2 とみなすべきだと私は考えます。
確かに DCI-P3 は当初は 4k デジタルシネマ向けでしたが、現在は位置づけが異なります。iPhone をはじめとする大部分の(広色域)スマートホン画面で非常に多くのユーザが直接身近かに体験している色域です。また、FHD, WQHD を含む幅広い解像度の動画を視聴する際に使われる色域でもあります。
これまで、非常に多くの静止画・映像機器が sRGB カバー率の高さをうたってきました。現在は、DCI-P3 についても、カバー率が 95% 程度のディスプレイやプロジェクタも民生品で手頃な価格で入手できるようになっています。なにより、購買力のあるカスタマーとして、スマホのユーザベースの広さが (4k テレビを含む)他を圧倒しています。
また、BT.2020 の色域は、以下の2つの問題を抱えており、その解決は困難だ、と私は考えます。
[BT.2020 の問題1: 入出力機器(カメラ、ディスプレイ)のカバー率]
GH5 に直接関係する撮影カメラでは、シネマカメラに力をいれているキヤノンはもとより、BlackMagic の DCI-P3 サポートも大きいと思います。今後、アクションカムやドローン向け機材に波及するのは間違いないでしょう。
BT.2020 は国際標準とはいえ、カバー率を議論するに足る(たとえば 90%以上,制作側なら 95% 以上) 表示機器が RGB 3原色レーザを用いた高価なシネマ用大型プロジェクタに限られ、家庭や制作スタジオ用で使えるフラットTVでは存在しません。そして、たまたま現在ないだけではなく、動向を見渡せるここしばらくの間、そのようなものが RoHS 規制を満たしながら市場競争力のある価格で生まれるとも私には思えません。
(たとえば、ソニーの非常に高価なマスモニ BVM-HX310 は DCI-P3 カバー率 100% を、また EIZO の CG3145-BS では同 99%, CG319X でも 98% を誇りますが、そうした最新製品ですら、BT.2020 色域はいずれも「対応」にとどまっています。
また、上記2機種と比べて格段に「手頃な価格」ですが高性能な Panasonic 有機ELテレビ TH-65GZ2000 では、CIE-1931 ベースで、カバー率 DCI-P3 96%、BT.2020 70% (より人間の色識別能力を反映していると考えられる CIE-1976 ベースだと各 98%, 76%) 程度です。
スマートフォンでは、Apple iPhone X, Sony Xperia 1, 5 いずれも DCI-P3 色域をカバー (99.5% 以上) する高性能ぶりです。Xperia 1 の白色点色温度は 7300K 程度と若干高めですが、これは日本ではごく一般的です。いずれも BT.2020 色空間表示対応ですが、 広色域が特徴の Xperia 1 でも BT.2020 カバー率は、CIE-1976 ベースで 80%程度です。一体型 PC Microsoft Surface Studio 2 では、HDR 非対応ながら 28インチでover 4k 解像度の液晶ディスプレイを持ちます。これは、P3 D65 (Display P3 と同じ静止画向き) 色域 99% ですが、BT.2020 色空間は非サポートです。
なお、DCI-P3 の色域は、BT.2020 に包含されて、その約 71.7% (CIE-1976 表現なら 72.9%) なので、DCI-P3 カバー率 x% のディスプレイが BT.2020 色空間を表示できる場合、そのカバー率 を y として、y >= 0.717 x の関係が成り立ち、超過分は、BT.2020 固有色域の表現力に相当します。)
このように、BT.2020関係で現在利用できるのは、色域を扱う能力を示すカバー率と無縁な、単なる「デジタル信号上の規格の準拠マーク」に過ぎません。これでは、色域の本来の目的である「制作者の意図を忠実に反映した表現力のあるメディアを、十分な再現性をもってエンドユーザが体験できるようにする」という最も肝心な価値が、まったく達成できません。
BT.2020 系規格は、メディア表示はテレビメーカが「技術を競って映像表現を『魅力的』になるように、(規格には言及されていない多様な映像操作を駆使して)『作り変えて』表示する」など、使用デバイスの能力や視聴環境を考慮してメディア表示を適応させることに重きを置く、独特なビジネス慣習を永年にわたって維持し続け、また、単なる「論理的な色空間範囲の広さ」を、「実際に表示可能な色域の広さ」と一般消費者に誤認させる広告や表示を行っても、それを「優良誤認誇大表示」であるとは認識していないメンタリティをもつテレビ放送機器業界ならではのもの、といってよいでしょう。
[BT.2020 の問題2: タイムライン色域としての適格性の不足]
広色域編集関係では、Adobe を含む主要ベンダが映像編集ソフトの入出力・表示色域に DCI-P3 をサポートしていくでしょう。タイムライン用色域(当然、アーカイブ目的にも利用される) としては、色域が広い BT.2020 も有力候補です。ただし、カラーグレーディングや合成を含む多様な処理や長期的アーカイブ目的に対しては、
- DCI-P3 /BT.2020 相互の色域変換の手間や仕上がりはどうか、
- BT.2020 が複雑な加工処理や長期アーカイブに耐えるだけの広さと表現力があるか、
など、「DCI/BT 混合アプローチ」に疑問が出ることも考えられます。
DCI-X'Y'Z' 色空間や ACES 準拠プロセスには、このような懸念がありません。
DCI 系コンテンツの普及とともに、DCI ネイティブ環境として、当面、DCI P3 を入出力・表示などに使用し、タイムライン編集用には上記色空間やプロセスを用いることが主流に躍り出ることも考えられます。
また、世の中の表面色のカバー率のみで、「色域の十分さ」を議論するのは、非常に危険です。具体的には、BT.2020 の赤のプライマリーが、630nm と比較的明るい赤色であることも、タイムライン色域としての表現力で問題となりうると考えます。たとえば、生の牛肉の鮮度や品質を判断する際には、630nm から 660nm にかけての深赤色の色合いが重要です。また、農業・園芸では、植物の生育・抑制に関して、660nm (深赤色) と 730nm (FarRed, 遠赤色) の光は正反対の方向に作用するので、使い分けて使用されます。こうした用途に向けた照明器具もごく一般的に販売・利用されています。
(画像(静止画)編集は、今回の主題ではありませんが、DCI-P3 と Adobe RGB を包含する広色域として普及しているものとして、ProPhoto RGB, ROMM RGB があります。この色域は、各種色域との相互変換もしやすいことから、広色域環境で印刷を考慮する静止画編集用色空間のデファクトになるように思います。また、これらの色域は、赤のプライマリーが 700nm に設定されており、深赤色に対して忠実な表現力をもつことも着目に値します。)
[サポート希望機能]
以下、サポートして欲しいふたつの機能、「素材フッテージ DCI 適合機能」と「色域指定マスタ撮影機能」の説明です。
前者「素材フッテージ DCI 適合機能」は、カメラの光/電気変換の全能力を活用できる既存のデータ形式(Log, 動画 Raw など)を、DCI 準拠タイムライン色空間を使用するワークフローにのせる機能です。これにより、DCI 準拠のワークフローに、このカメラの全能力を生かした素材フッテージを活用しやすくなります。素人考えですが、現製品で利用可能なログガンマ記録 (V-LogL など) に対して、適切な LUT を提供して DCI-P3 や、ACES 色空間に落とし込むフローを可能にする開発工数は、それほど大きくはないように私は感じます。
後者「色域指定マスタ撮影機能」は、現在ターゲット色空間として sRGB や AdobeRGB が選択できるところすべてで DCI-P3 ファミリのひとつ (たとえば、"P3 D65") も指定できるようにすることです。これにより、カメラ側の既存の多様な補正・加工機能を、この色域でも活用できるようになります。また、カメラとスマホを USB-C ケーブル1本で繋ぐだけで、撮影データのメディア表示や簡易編集、ネットへのアップロードなどを簡単にできるようにすることなども考えられます。
前者機能が主にカメラ外の処理機能の提供であるのに対し、後者機能の実現には、カメラ内部のファームの大幅な拡充やスマホOS・アプリとの連携が必要です。たとえば、10bit 化、静止画への H.265 やフレーム間圧縮の適用、新しいコンテナ形式 Heif のサポートなど、付随する課題もそれなりに多いし、連写性能への影響や互換性確保の負担も大きいでしょう。開発には手間と時間がかかるかもしれません。可能ならば、来年中には主要機能を利用可能にして欲しいものです。
Panasonic は、BT.2020, DCI-P3 それぞれの利用分野で、その存在意義をさらに高めていってほしいです。
ぜひ、Lumix GH5 やその後継が、より現実的な選択肢として DCI-P3 を速やかにサポートしてくれることを強く期待しています。
[ 最近のデジカメの「深赤色ピンク転び」問題について (2019.10.5 補足) ]
色域について議論したついでに、最近私が気づいて問題と考えている話題を提供したいと思います。
それは最近のデジカメでは、深赤色(青みが一切ない長波長の赤)を多く含む映像を撮影すると、色味が若干青みがかってピンク側に転んでしまうことです。
ここで大事なのは、(技術が未熟なはずの)旧いデジカメでは赤にマップされて正常なのに、新しいデジカメになるほど、「深赤色ピンク転び」の程度が強くなることです。これは、(メーカー側が利用者に一切説明をしていないまま)意図的な戦略的な色マッピング(色変造?)を行っている、と考えられます。
私は、この深赤色ピンク転び問題は、以下の技術的要因が動機だと考えています。
- 白色点の色温度が 6500K。(日本人には、黄ばんでいる、と感じる人が多い。)
- sRGB の赤のプライマリーがオレンジすぎる。(610nm あたりは「赤」といえない。)
結果的に、日本人の目には全般的に色が「黄色かぶり」しているように見えてしまい、
- 「ご飯」が黄ばんで見えて、美味しそうじゃない。
- 若い女性の肌が黄ばんで見えて、若々しく健康そうじゃない。
- 苺、トマトなどが新鮮で美味しそうにみえない。
- 生の牛肉の「さし」がきれいに見えない。
など、多くの利用者がすぐに気づき影響が大きな色関係の問題を生み出しています。
それが、カメラメーカが問題を軽減する「独自の改善」を行う契機となっている、と感じます
また、より広い文化的土壌として、現在は、色域に対して、
- 現実をより忠実に再現する。(物理的忠実性)
- 制作者の意図を忠実に再現する。(制作意図再現性)
- 利用者がより快く感じるようにする。(利用者記憶色再現性)
などの多様な考えが激しく衝突していて、それぞれが独自に動くので、結果として大きな混乱が生まれているのではないか、と感じます。
食品展示や人物照明にネオジムハロゲン電球が広く使われていた伝統が示すように、日本人の黄色に対する感覚の鋭敏さには、国際社会の水準からは大きく異なる独特なものがあります。(単に色の微妙な違いが判別できるだけではなく、そのわずかな色味の違いが「価値」にもたらす影響が非常に大きい。)
色域問題は、レーザーや量子ドットによるプライマリーカラーの拡大、12 bit化, HDR, Heif 静止画などの技術的革新が進んでいる分野です。
今後のカメラの色域議論では、まずは、客観性のある基礎データとして、可視光全体(360nm から 800nm) を 10nm 間隔で、(ただし、肌色の範囲となる黄色からオレンジの 574nm から 600nm は 2nm 間隔) レーザー光源を乱反射拡散した単波長光源で撮影した試験を実施すべきでしょう。その上で、撮影結果について、たとえば CIE-1976 空間にマップした際の理論値と実際の値との誤差の大きさや方向を分析するなど、再現性のある情報の取得・公開を進めるべきでしょう。現在は、カメラの色に関する伝達関数(光から電気への変換時)特性の情報があまりに少なすぎます(というより、事実上皆無。)こうすれば、広色域時代で発生しうる今回のような色変造問題 (正確には「色域外色の指定色域内へのマッピングポリシーの明確化と透明化」の問題) も、より一般的な立場で認識・議論できると思います。
その一方で、技術論、国際標準やビジネスを離れて、料理・食材や肌の色調への嗜好など文化的な側面に立ち返った、利害関係者相互の本音ベースの議論と連携が強く求められているように思います。
余談ですが、ディスプレイの表示方法として、真に表現力の高い広色域とHDRを両立させるには、プライマリー3つでは既に技術的な限界に来ていると思います。500nm (水色) および 660nm (深赤色) あたりを現在の RGB プライマリに加えた「5原色」ディスプレイがいいのでは、と個人的には考えます。海洋表現に適した高輝度で飽和度の高いエメラルドブルーと、生命感や火炎を表す多様な赤色表現は、映像表現で重要な価値をもつと考えるからです。
(そういえば、かつて、シャープが、クアトロンとかクイントピクセルなどと名づけた4原色、5原色の液晶パネルテレビを作っていましたが、近頃はどうなっているのでしょうね。)
深赤色ピンク転び問題の具体例
以下、この問題の存在を示す実験結果を図1および図2に示します。
実験は、660nm の植物育成用 LED 照明で、白色紙を照らし、それを対象デジカメで撮影した画像を切り出したものです。図1では、使用カメラは GH1, GH3, GH5 で、使用レンズはすべて LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH. H-H020。いずれも私の所有物です。撮影条件は、「色スタイル Standard, 色空間 sRGB, 色温度 65K 固定, jpeg 撮って出しの色をピックアップした映像です。また、私の感想は、3原色LED型広色域 ディスプレイ(sRGB, AdobeRGB カバー率 100%) を sRGB モードで見たものです。
最初に「普通」の映像である、GH1 (2009.4 発売) のものを見てください。赤色照明に照らされた白色紙のサンプル色(以下単に、サンプル色)は(R230,G0,B4) です。若干青味が乗っていますが、まだ小さい値です。これが、GH3 (2012.12 発売) になると、サンプル色は (R216,G0,B16) となり、青みと彩度の低下が容易に知覚できます。さらに、GH5 (2017.3 発売、ただしファームは v2.5) になると、サンプル色は (R216,G0,B25) となり、彩度の低下がより目立ちます。ただ、sRGB ディスプレイで見ると、赤の大幅な彩度の低下とともに「黄ばみ」が取れていくのもわかり、色味としては深赤色に近づいています。今回の色変造」は、この色味効果を意図したものだと推察されます。
追加で、GH シリーズの下位である GX シリーズについても、GX1, GX7, GX8 での測定例を図2に示します。ファームは最新版に更新済みで、撮影条件などはすべて上記 GH シリーズと同じです。GX7,8 相互には大きな色相の変化は見られませんが、これらは明らかに GX1 とは異なり、また、GH3, GH5 の異なる色相の中間あたりに設定されているように見えます。
図3に、660nm 深赤色を sRGB 色域内の色にマッピングする方法の考え方をいくつか挙げました。
- C1: ソース色と距離的に一番近い色域内色を選びます。
- C2: ソース色と白色点を結ぶ線上で、ソース色と距離的に一番近い色域内色を選びます。
- C3: 上記の色で、利用者が主観的に好ましくない要因がある場合、それを緩和した色域内色を選びます。
今回の実験で、カメラの世代により、マッピング先の色がかなり系統的に動いているのは、内部でのこうした検討の結果と考えるべきでしょう。個人的には、当初は C1 に基づいてマッピングされ、途中で C2 のポリシーに変わり、次第に C3 の要因も加わってきたように見えます。
広色域化をよい機会にして、ぜひ、こうしたマッピングポリシーも各社が進んで公開してほしいものです。
(訂正: 上記 GX8 のデータが当初、色温度設定が誤っていました。測定しなおした結果をアップロードし直しました。不手際をお詫びします。)
色域、というには、「入出力機器のカバー率」と「制作者意図に忠実な表現力と再現性の確保」を主要なクリテリアとする、制作から、利用者による表示、アーカイブ、再利用までの End-to-End の品質管理を行う、ビジネス上の重要な価値です。けして、広さを誇る技術者の自己満足や消費者を幻惑するマーケッティング用語ではないでしょう。
Panasonic には、この点を踏まえて、先進的・魅力的で、かつ透明・公正なビジネスを進めてほしい、と思いますす。これには、ITU-R/BT 系規格に準拠しているだけでは著しく不十分で、対応範囲を DCI-P3 系に広げていることが求められている、と私は考えます。(不十分と考える理由は後述します。)
サポートして欲しい機能は、具体的には、
- 素材フッテージ DCI 適合機能: カメラ本来の能力を生かした Log 形式や Raw 形式などの素材フッテージを DCI 準拠の色空間や編集プロセスに適合させる機能、および、
- 色域指定マスタ撮影機能: DCI-P3 をターゲット色域として、撮影者の意図にかなう動画・静止画をカメラ内だけで簡便に得られる機能
のふたつです。(各機能の詳細は、後述します。)
(補足: 以下、このレビューでは、論点を絞るため、色域をすべてファミリーで扱います。すなわち、ある色域ファミリー名には、当該名の色域に加えて同一基準色(プライマリー)を用いて、白色点の色温度や伝達関数のガンマなどが異なる他の色域も含めています。
たとえば、sRGB(ファミリー)には、sRGB (ガンマ 2.2) に加えて、Rec.709(ガンマ 2.4) が入ります。また、DCI-P3(ファミリー)には、DCI-P3 (白色点 6300K近傍、ガンマ 2.6) に加えて、Display P3, Apple P3, P3 D65 (白色点 6500K、ガンマ 2.2) などが含まれているとします。)
今、動画ビジネスは大きな変遷期にあります。旧来の放送業界、映画業界、光ディスク(BD etc) 業界に加えて、スマホやミラーレスカメラの動画を加えたインターネット動画配信が巨大な勢力となっています。
さまざまな規格が乱立気味ですが、現実に製作者・流通者・利用者に使われており、処理ワークフローや機器が確立・安定し、ビジネスエコシステムが機能しているものは、それほど多くはありあせん。
それは、私の考えでは、以下の2つです。
- sRGB: Web 静止画、FHD までの動画のこれまでの基準
- adobeRGB: 印刷および素材の静止画の基準
sRGB は静止画の表示向きの色域でしたが、今は 4k までの動画の色域としても普及しています。(厳密には伝達関数のガンマ値が若干違う。)
そして、現在、急激に広がりつつあるのが DCI-P3 の色域です。
この色域を BT,2020 と競合する 4k 色域だとするのは実態と将来性をみていない考え違いだと思います。この規格は、これからの (Web) 静止画と (HDR でない) SDR 動画のすべてのデファクト、sRGB の正当な後継者 sRGB mk2 とみなすべきだと私は考えます。
確かに DCI-P3 は当初は 4k デジタルシネマ向けでしたが、現在は位置づけが異なります。iPhone をはじめとする大部分の(広色域)スマートホン画面で非常に多くのユーザが直接身近かに体験している色域です。また、FHD, WQHD を含む幅広い解像度の動画を視聴する際に使われる色域でもあります。
これまで、非常に多くの静止画・映像機器が sRGB カバー率の高さをうたってきました。現在は、DCI-P3 についても、カバー率が 95% 程度のディスプレイやプロジェクタも民生品で手頃な価格で入手できるようになっています。なにより、購買力のあるカスタマーとして、スマホのユーザベースの広さが (4k テレビを含む)他を圧倒しています。
また、BT.2020 の色域は、以下の2つの問題を抱えており、その解決は困難だ、と私は考えます。
[BT.2020 の問題1: 入出力機器(カメラ、ディスプレイ)のカバー率]
GH5 に直接関係する撮影カメラでは、シネマカメラに力をいれているキヤノンはもとより、BlackMagic の DCI-P3 サポートも大きいと思います。今後、アクションカムやドローン向け機材に波及するのは間違いないでしょう。
BT.2020 は国際標準とはいえ、カバー率を議論するに足る(たとえば 90%以上,制作側なら 95% 以上) 表示機器が RGB 3原色レーザを用いた高価なシネマ用大型プロジェクタに限られ、家庭や制作スタジオ用で使えるフラットTVでは存在しません。そして、たまたま現在ないだけではなく、動向を見渡せるここしばらくの間、そのようなものが RoHS 規制を満たしながら市場競争力のある価格で生まれるとも私には思えません。
(たとえば、ソニーの非常に高価なマスモニ BVM-HX310 は DCI-P3 カバー率 100% を、また EIZO の CG3145-BS では同 99%, CG319X でも 98% を誇りますが、そうした最新製品ですら、BT.2020 色域はいずれも「対応」にとどまっています。
また、上記2機種と比べて格段に「手頃な価格」ですが高性能な Panasonic 有機ELテレビ TH-65GZ2000 では、CIE-1931 ベースで、カバー率 DCI-P3 96%、BT.2020 70% (より人間の色識別能力を反映していると考えられる CIE-1976 ベースだと各 98%, 76%) 程度です。
スマートフォンでは、Apple iPhone X, Sony Xperia 1, 5 いずれも DCI-P3 色域をカバー (99.5% 以上) する高性能ぶりです。Xperia 1 の白色点色温度は 7300K 程度と若干高めですが、これは日本ではごく一般的です。いずれも BT.2020 色空間表示対応ですが、 広色域が特徴の Xperia 1 でも BT.2020 カバー率は、CIE-1976 ベースで 80%程度です。一体型 PC Microsoft Surface Studio 2 では、HDR 非対応ながら 28インチでover 4k 解像度の液晶ディスプレイを持ちます。これは、P3 D65 (Display P3 と同じ静止画向き) 色域 99% ですが、BT.2020 色空間は非サポートです。
なお、DCI-P3 の色域は、BT.2020 に包含されて、その約 71.7% (CIE-1976 表現なら 72.9%) なので、DCI-P3 カバー率 x% のディスプレイが BT.2020 色空間を表示できる場合、そのカバー率 を y として、y >= 0.717 x の関係が成り立ち、超過分は、BT.2020 固有色域の表現力に相当します。)
このように、BT.2020関係で現在利用できるのは、色域を扱う能力を示すカバー率と無縁な、単なる「デジタル信号上の規格の準拠マーク」に過ぎません。これでは、色域の本来の目的である「制作者の意図を忠実に反映した表現力のあるメディアを、十分な再現性をもってエンドユーザが体験できるようにする」という最も肝心な価値が、まったく達成できません。
BT.2020 系規格は、メディア表示はテレビメーカが「技術を競って映像表現を『魅力的』になるように、(規格には言及されていない多様な映像操作を駆使して)『作り変えて』表示する」など、使用デバイスの能力や視聴環境を考慮してメディア表示を適応させることに重きを置く、独特なビジネス慣習を永年にわたって維持し続け、また、単なる「論理的な色空間範囲の広さ」を、「実際に表示可能な色域の広さ」と一般消費者に誤認させる広告や表示を行っても、それを「優良誤認誇大表示」であるとは認識していないメンタリティをもつテレビ放送機器業界ならではのもの、といってよいでしょう。
[BT.2020 の問題2: タイムライン色域としての適格性の不足]
広色域編集関係では、Adobe を含む主要ベンダが映像編集ソフトの入出力・表示色域に DCI-P3 をサポートしていくでしょう。タイムライン用色域(当然、アーカイブ目的にも利用される) としては、色域が広い BT.2020 も有力候補です。ただし、カラーグレーディングや合成を含む多様な処理や長期的アーカイブ目的に対しては、
- DCI-P3 /BT.2020 相互の色域変換の手間や仕上がりはどうか、
- BT.2020 が複雑な加工処理や長期アーカイブに耐えるだけの広さと表現力があるか、
など、「DCI/BT 混合アプローチ」に疑問が出ることも考えられます。
DCI-X'Y'Z' 色空間や ACES 準拠プロセスには、このような懸念がありません。
DCI 系コンテンツの普及とともに、DCI ネイティブ環境として、当面、DCI P3 を入出力・表示などに使用し、タイムライン編集用には上記色空間やプロセスを用いることが主流に躍り出ることも考えられます。
また、世の中の表面色のカバー率のみで、「色域の十分さ」を議論するのは、非常に危険です。具体的には、BT.2020 の赤のプライマリーが、630nm と比較的明るい赤色であることも、タイムライン色域としての表現力で問題となりうると考えます。たとえば、生の牛肉の鮮度や品質を判断する際には、630nm から 660nm にかけての深赤色の色合いが重要です。また、農業・園芸では、植物の生育・抑制に関して、660nm (深赤色) と 730nm (FarRed, 遠赤色) の光は正反対の方向に作用するので、使い分けて使用されます。こうした用途に向けた照明器具もごく一般的に販売・利用されています。
(画像(静止画)編集は、今回の主題ではありませんが、DCI-P3 と Adobe RGB を包含する広色域として普及しているものとして、ProPhoto RGB, ROMM RGB があります。この色域は、各種色域との相互変換もしやすいことから、広色域環境で印刷を考慮する静止画編集用色空間のデファクトになるように思います。また、これらの色域は、赤のプライマリーが 700nm に設定されており、深赤色に対して忠実な表現力をもつことも着目に値します。)
[サポート希望機能]
以下、サポートして欲しいふたつの機能、「素材フッテージ DCI 適合機能」と「色域指定マスタ撮影機能」の説明です。
前者「素材フッテージ DCI 適合機能」は、カメラの光/電気変換の全能力を活用できる既存のデータ形式(Log, 動画 Raw など)を、DCI 準拠タイムライン色空間を使用するワークフローにのせる機能です。これにより、DCI 準拠のワークフローに、このカメラの全能力を生かした素材フッテージを活用しやすくなります。素人考えですが、現製品で利用可能なログガンマ記録 (V-LogL など) に対して、適切な LUT を提供して DCI-P3 や、ACES 色空間に落とし込むフローを可能にする開発工数は、それほど大きくはないように私は感じます。
後者「色域指定マスタ撮影機能」は、現在ターゲット色空間として sRGB や AdobeRGB が選択できるところすべてで DCI-P3 ファミリのひとつ (たとえば、"P3 D65") も指定できるようにすることです。これにより、カメラ側の既存の多様な補正・加工機能を、この色域でも活用できるようになります。また、カメラとスマホを USB-C ケーブル1本で繋ぐだけで、撮影データのメディア表示や簡易編集、ネットへのアップロードなどを簡単にできるようにすることなども考えられます。
前者機能が主にカメラ外の処理機能の提供であるのに対し、後者機能の実現には、カメラ内部のファームの大幅な拡充やスマホOS・アプリとの連携が必要です。たとえば、10bit 化、静止画への H.265 やフレーム間圧縮の適用、新しいコンテナ形式 Heif のサポートなど、付随する課題もそれなりに多いし、連写性能への影響や互換性確保の負担も大きいでしょう。開発には手間と時間がかかるかもしれません。可能ならば、来年中には主要機能を利用可能にして欲しいものです。
Panasonic は、BT.2020, DCI-P3 それぞれの利用分野で、その存在意義をさらに高めていってほしいです。
ぜひ、Lumix GH5 やその後継が、より現実的な選択肢として DCI-P3 を速やかにサポートしてくれることを強く期待しています。
[ 最近のデジカメの「深赤色ピンク転び」問題について (2019.10.5 補足) ]
色域について議論したついでに、最近私が気づいて問題と考えている話題を提供したいと思います。
それは最近のデジカメでは、深赤色(青みが一切ない長波長の赤)を多く含む映像を撮影すると、色味が若干青みがかってピンク側に転んでしまうことです。
ここで大事なのは、(技術が未熟なはずの)旧いデジカメでは赤にマップされて正常なのに、新しいデジカメになるほど、「深赤色ピンク転び」の程度が強くなることです。これは、(メーカー側が利用者に一切説明をしていないまま)意図的な戦略的な色マッピング(色変造?)を行っている、と考えられます。
私は、この深赤色ピンク転び問題は、以下の技術的要因が動機だと考えています。
- 白色点の色温度が 6500K。(日本人には、黄ばんでいる、と感じる人が多い。)
- sRGB の赤のプライマリーがオレンジすぎる。(610nm あたりは「赤」といえない。)
結果的に、日本人の目には全般的に色が「黄色かぶり」しているように見えてしまい、
- 「ご飯」が黄ばんで見えて、美味しそうじゃない。
- 若い女性の肌が黄ばんで見えて、若々しく健康そうじゃない。
- 苺、トマトなどが新鮮で美味しそうにみえない。
- 生の牛肉の「さし」がきれいに見えない。
など、多くの利用者がすぐに気づき影響が大きな色関係の問題を生み出しています。
それが、カメラメーカが問題を軽減する「独自の改善」を行う契機となっている、と感じます
また、より広い文化的土壌として、現在は、色域に対して、
- 現実をより忠実に再現する。(物理的忠実性)
- 制作者の意図を忠実に再現する。(制作意図再現性)
- 利用者がより快く感じるようにする。(利用者記憶色再現性)
などの多様な考えが激しく衝突していて、それぞれが独自に動くので、結果として大きな混乱が生まれているのではないか、と感じます。
食品展示や人物照明にネオジムハロゲン電球が広く使われていた伝統が示すように、日本人の黄色に対する感覚の鋭敏さには、国際社会の水準からは大きく異なる独特なものがあります。(単に色の微妙な違いが判別できるだけではなく、そのわずかな色味の違いが「価値」にもたらす影響が非常に大きい。)
色域問題は、レーザーや量子ドットによるプライマリーカラーの拡大、12 bit化, HDR, Heif 静止画などの技術的革新が進んでいる分野です。
今後のカメラの色域議論では、まずは、客観性のある基礎データとして、可視光全体(360nm から 800nm) を 10nm 間隔で、(ただし、肌色の範囲となる黄色からオレンジの 574nm から 600nm は 2nm 間隔) レーザー光源を乱反射拡散した単波長光源で撮影した試験を実施すべきでしょう。その上で、撮影結果について、たとえば CIE-1976 空間にマップした際の理論値と実際の値との誤差の大きさや方向を分析するなど、再現性のある情報の取得・公開を進めるべきでしょう。現在は、カメラの色に関する伝達関数(光から電気への変換時)特性の情報があまりに少なすぎます(というより、事実上皆無。)こうすれば、広色域時代で発生しうる今回のような色変造問題 (正確には「色域外色の指定色域内へのマッピングポリシーの明確化と透明化」の問題) も、より一般的な立場で認識・議論できると思います。
その一方で、技術論、国際標準やビジネスを離れて、料理・食材や肌の色調への嗜好など文化的な側面に立ち返った、利害関係者相互の本音ベースの議論と連携が強く求められているように思います。
余談ですが、ディスプレイの表示方法として、真に表現力の高い広色域とHDRを両立させるには、プライマリー3つでは既に技術的な限界に来ていると思います。500nm (水色) および 660nm (深赤色) あたりを現在の RGB プライマリに加えた「5原色」ディスプレイがいいのでは、と個人的には考えます。海洋表現に適した高輝度で飽和度の高いエメラルドブルーと、生命感や火炎を表す多様な赤色表現は、映像表現で重要な価値をもつと考えるからです。
(そういえば、かつて、シャープが、クアトロンとかクイントピクセルなどと名づけた4原色、5原色の液晶パネルテレビを作っていましたが、近頃はどうなっているのでしょうね。)
深赤色ピンク転び問題の具体例
以下、この問題の存在を示す実験結果を図1および図2に示します。
実験は、660nm の植物育成用 LED 照明で、白色紙を照らし、それを対象デジカメで撮影した画像を切り出したものです。図1では、使用カメラは GH1, GH3, GH5 で、使用レンズはすべて LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH. H-H020。いずれも私の所有物です。撮影条件は、「色スタイル Standard, 色空間 sRGB, 色温度 65K 固定, jpeg 撮って出しの色をピックアップした映像です。また、私の感想は、3原色LED型広色域 ディスプレイ(sRGB, AdobeRGB カバー率 100%) を sRGB モードで見たものです。
最初に「普通」の映像である、GH1 (2009.4 発売) のものを見てください。赤色照明に照らされた白色紙のサンプル色(以下単に、サンプル色)は(R230,G0,B4) です。若干青味が乗っていますが、まだ小さい値です。これが、GH3 (2012.12 発売) になると、サンプル色は (R216,G0,B16) となり、青みと彩度の低下が容易に知覚できます。さらに、GH5 (2017.3 発売、ただしファームは v2.5) になると、サンプル色は (R216,G0,B25) となり、彩度の低下がより目立ちます。ただ、sRGB ディスプレイで見ると、赤の大幅な彩度の低下とともに「黄ばみ」が取れていくのもわかり、色味としては深赤色に近づいています。今回の色変造」は、この色味効果を意図したものだと推察されます。
追加で、GH シリーズの下位である GX シリーズについても、GX1, GX7, GX8 での測定例を図2に示します。ファームは最新版に更新済みで、撮影条件などはすべて上記 GH シリーズと同じです。GX7,8 相互には大きな色相の変化は見られませんが、これらは明らかに GX1 とは異なり、また、GH3, GH5 の異なる色相の中間あたりに設定されているように見えます。
図3に、660nm 深赤色を sRGB 色域内の色にマッピングする方法の考え方をいくつか挙げました。
- C1: ソース色と距離的に一番近い色域内色を選びます。
- C2: ソース色と白色点を結ぶ線上で、ソース色と距離的に一番近い色域内色を選びます。
- C3: 上記の色で、利用者が主観的に好ましくない要因がある場合、それを緩和した色域内色を選びます。
今回の実験で、カメラの世代により、マッピング先の色がかなり系統的に動いているのは、内部でのこうした検討の結果と考えるべきでしょう。個人的には、当初は C1 に基づいてマッピングされ、途中で C2 のポリシーに変わり、次第に C3 の要因も加わってきたように見えます。
広色域化をよい機会にして、ぜひ、こうしたマッピングポリシーも各社が進んで公開してほしいものです。
(訂正: 上記 GX8 のデータが当初、色温度設定が誤っていました。測定しなおした結果をアップロードし直しました。不手際をお詫びします。)
手持ち、歩行撮影が多い自分にとっては非常に助かります。
価格はフルサイズのa7Cとほぼ同等と高価なものですが、Panaの色味や機能性を持ってすれば動画撮りのユーザーにとっては十分活躍のある機種だと思います。
気になっていた位相差AF非搭載でOlympus OM-D E-M1 Mark III とも迷いましたが、画質から言うとPanasonicの方が良いというのが現状です。
売り上げが鈍いようですが、噂されているGH6待ちのユーザーもおられる事からだと思いますが、GH6はかなり高額なランクのものになり手が届きにくいと思いましたので、その分を考慮しLEICA8-18mm、LEICA12-60mmのレンズを同時に購入しました。
一点使用勝手の悪さを言えばDISPボタンの配置が悪くグリップ時に頻繁に触れてしまいます。
固定はSONYフルサイズ、移動撮影ならMFTのGH5mk2、この組み合わせで成り立ちます。
4K60P撮影が出来ることも有難いですね。
手持ち、歩行撮影が多い自分にとっては非常に助かります。
価格はフルサイズのa7Cとほぼ同等と高価なものですが、Panaの色味や機能性を持ってすれば動画撮りのユーザーにとっては十分活躍のある機種だと思います。
気になっていた位相差AF非搭載でOlympus OM-D E-M1 Mark III とも迷いましたが、画質から言うとPanasonicの方が良いというのが現状です。
売り上げが鈍いようですが、噂されているGH6待ちのユーザーもおられる事からだと思いますが、GH6はかなり高額なランクのものになり手が届きにくいと思いましたので、その分を考慮しLEICA8-18mm、LEICA12-60mmのレンズを同時に購入しました。
一点使用勝手の悪さを言えばDISPボタンの配置が悪くグリップ時に頻繁に触れてしまいます。
固定はSONYフルサイズ、移動撮影ならMFTのGH5mk2、この組み合わせで成り立ちます。
4K60P撮影が出来ることも有難いですね。