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社会を知るためには (ちくまプリマー新書) 新書 – 2020/9/9

4.0 5つ星のうち4.0 95個の評価

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先行きが見えない世界のなかで――
2021新書大賞 第9位!

「最上の社会学入門の一冊」岸政彦さん
「「社会とは何か」をめぐる極めて本質的な議論が展開されている」宇野重規さん

●専門家でも「わからない」ことが多いのはなぜ?
●なぜこんなにも様々なリスクにさらされているのか?
●意図せざる結果が起きてしまうその理由とは?

「社会」という言葉は、様々な形で使われていて、
普段は存在を意識しないが、その実態はとてもあいまいだ。
では、どのようにすれば「社会」を理解できるのか
複雑化、副作用、絡み合う因果関係など、その特徴をつかむ。

「この本で強調したいのは、むしろ「知らないこと」の影響です。そう、私たちの生活は「知らないこと」「知らなかったこと」にも大きく影響されています。いや、むしろ私たちは、「知っていること」に影響されるよりも、ずっと大きく影響を「知らないこと」「意図していなかったこと」、さらには「予想外の出来事」によっても絶えず受けているともいえるのです。」(本文より)
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出版社より

自分たちで作り上げた よくわからない世界の謎に どう向き合い、生きていくべきか

先行きが見えない世界のなかで ――

最上の社会学入門の一冊 岸 政彦さん 「社会とは何か」をめぐる 極めて本質的な議論が 展開されている 宇野重規さん
世界は思っているより 「わからない」「緩い」どう向き合うか 専門知はこうしてつくられる 変化する社会をどう理解するか なぜ社会は複雑になったのか 変化のつかまえ方 不安定な世界との付き合い方 読書案内

商品の説明

出版社からのコメント

先行きが見えない世界のなかで

【目次】
第1章 「わからない世界」にどう向き合うか
第2章 専門知はこうしてつくられる
第3章 変化する社会をどう理解するか
第4章 なぜ社会は複雑になったのか
第5章 変化のつかまえ方
第6章 不安定な世界との付き合い方

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2020/9/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2020/9/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480683828
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480683823
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.7 x 1.5 x 17.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 95個の評価

著者について

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筒井 淳也
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社会学者。計量社会学、家族社会学。

一橋大学大学院社会学研究科博士課程後期課程。博士(社会学)。

立命館大学産業社会学部教授。

Note: https://note.com/junya_tsutsui/

Website: https://researchmap.jp/read0192468

Yahooニュース個人ページ:https://news.yahoo.co.jp/byline/tsutsuijunya

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文章がとても分かりやすくて、スルスルと読めてありがたい。

社会学の中身について分かりやすく解説するというより、社会学という学問が有する独特のフワフワした性質(本書中の言葉で言えば緩さ)について説明してくれている本。

社会学の入門書の前に読むと良いと思う。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「世界は思っているより『分からない』(p.13)」し「世界は思っているより『緩い』(p.16)」(緩いつながり方をしている)という言明から始める社会学入門あるいは社会学概説。
 「適切に社会を記述するためには、『意図(目的)と結果』という枠組みから自由に社会を記述することが重要です。(p.145)」等、示唆に富む記述が多い。ただ、著者は「大学(学部)時代には哲学を研究して(p.65)」「大学院時代には、社会理論について研究(p.66)」したということで、全体に哲学っぽく抽象レベルが高く(具体例も出されてはいるのだが)、文体の平易さほど内容は易しくない。私としてはもう少し「経験社会学」「実証社会学」に寄った本の方が読みやすい。
 差しはさまれるイラスト(p.43、p.53等)が秀逸。 
 目から鱗が落ちたのは、「緩み」に関して「この世にたくさんある陰謀史観あるいは陰謀論というのは、このような『目的と手段の緩みのない関係』の世界を想定しています。(p.99)」という箇所。陰謀論者は、すべての社会現象に(時には自然現象にも)誰かの意図と働きかけが働いていると考えてしまうわけだ。
 笑ったのは「どんな対象でも、いったん自分の『土俵』にあげた上で勝負をする(p.52)」という経済学の描写。そうなんだよね、経済学は(行動経済学など修正はするにしても)モデルをつくって、それで世界を解釈しようとするんだよねと思う。対して「社会学は、心理学や経済学といった近隣分野の学問と比べると、自分の土俵のようなものをはっきりと備えていません。いえ、正確に言えば、土俵を自前で作らないところが社会学の強みであるし、またそうであるべきなのです。(p.58)」とある。著者はそういう社会学推しなのだろう。私は経済学の「土俵で勝負」的なスタイルにも惹かれるのだが。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年10月9日に日本でレビュー済み
書店で立ち読みして面白そうだったので購入。文章は読みやすく、ごまんと出てくる喩え話もそれなりに理解できる。だが、結局著者が何を言いたいのか、よくわからないまま読了してしまった。数十話ある小咄の一つ一つは面白いが「落ち」がない。そもそも大人が読んでも難しい本を10代の若者が理解できるのだろうか。

ベッカー、パーソンズ、ハイデガー、ポパー、ウェーバー、デュルケム、ハイエクといった登場人物の名前くらいは知っていても著作は読んだことがない。いわんや高校生にとっては全く馴染みのない人たちばかりだろう。「経路依存」や「弱い紐帯」などの興味深いテーマも上手に活かされていない。つまるところ、あまりに多くの人名や理論を詰め込みすぎて消化不良を起こしたように感じられる。

読んでわかりやすい本は、文章の中で要点や結論が何度も繰り返して語られる。そうすることで読み進めるうちに読者の理解が深まるのだろう。本書の場合は材料があちこちに散乱して、収拾がつかなくなった感がある。評者の頭が良くない所為もあるが、誰にでもわかりやすく書くのが著者の務めではないか。若者向けのプリマー新書となればなおさらだ。
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作为一本社会学入门来讲,是很不错的。通俗易懂,没有复杂的术语。还有插图,很直观。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年5月7日に日本でレビュー済み
私にとっては、30数年間でベストの社会学入門書でした。
印象に残ったことや思ったことをいくつか書くと、、
・経済学と社会学の境界がようやく見えてきた。
・社会の定義は緩くてもいいこと。
・社会科学で数式を使うことの意味がわかった。
・記述と理解と説明の関係。
・社会とは何か?という問いへの解答がここにある。
・生活、消費、生産、分業は基礎の基礎。
・資本主義と家族の重要な関係。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年11月12日に日本でレビュー済み
近代社会の本質である分業構造は、一人ひとりが専門外のことには無知な特定分野の専門家である近代人に自分にはよく分からないものにとり囲まれている不安を強いる。細分化された分業関係が極度に複雑に絡みあった現代社会を意図通りに変えようとすることも、変えないように固守しようとすることも、いずれも悲惨な副作用しか引き起こさない。予測不能な動きをする近代社会にとって一番重要なのは変化(のための反省)と保守(惰性)の程よいバランスなのだ。しかし、不安に苛まれる近代人は意図通りに社会を変えてしまいたいという欲望と、変化にあくまで抵抗して変わらずにあり続けたいという欲望の二つの極のいずれかに引き込まれやすい。

近代人は予測できない影響がどこからか及んでくる不安をあまり考えないように日常をルーチン化することでごまかしてやり過ごしているが、中には不安をごまかせず過度に不安に苛まれ、精神的安定を与えてくれる拠り所を無理に求めて原理主義的宗教にすがって外部を遮断してしまうオウム真理教のような人たちが出てくると筒井先生は言います。(筒井先生が言っていることではないですが、オウム真理教は「魂を救済する」と称して何十万人もの殺害と国家転覆までをも目論み、社会そのものを根本から変えてしまおうとしていた。彼らはまさに変化の極に引き込まれた者たちでした。)

あるいは逆に、過度に不安を忘れてしまう(すなわち将来的なリスクを一切考えなくなる)ことで「変化が必要なときに変化に対して抵抗をしてしまい...狭い世界での安定に過度に囚われて」かえって不幸になってしまう引きこもりのような人たちが出てくるのだとも筒井先生は言います。(筒井先生は引きこもってしまった人たちは本当は自分が変わらなければいけなかったときに変わるのを諦めて逃げ出した人たちなのだと考えておられるのか?なかなか手厳しい評価ですな。)

近代社会は分業の絡み合いが複雑であるがゆえに、世の中に起きていることの多くが誰にとっても意図せざる結果となって、もはや出来事の原因が専門家でもよく分からなくなっている。そうした分からないがゆえの不安は、不穏な出来事を意図的結果として引き起こした隠れた悪が存在しているという陰謀論に人々を誘い込むとも筒井先生は指摘しています。かつてヒトラーが撒き散らしたユダヤ陰謀論にドイツ国民が感染したのはそのためだろうとも。(想像を絶したホロコーストの狂気もまた近代社会の分業構造の産物なのだとするバウマンの重要な研究もあるように、近代の分業構造は途方もない危険性を孕んでいることを思い知ります。)

不安な状態では人はリスクをとる必要がある行動に踏み出せなくなる。少子化が深刻な国の共通項は家族にのしかかる責任が大きい家族主義の文化の国だということ。そうした国では家族の役割が大きいがゆえに、女性は家族を支えられる十分な稼ぎのある男性と結婚しないといけないと考えてしまう。それこそが、かつてのようには男性が稼げなくなっている今、家族の形成を阻害する要因となってしまっている。だから、家族にかかるケア労働や教育費負担を国の政策で軽減するべきだと筒井先生は提言しておられます。高度成長期に家族主義がうまくいったのは、高齢の親の寿命が短く介護期間も短かったとか、兄弟が多くて家族一人ひとりの介護負担が小さかったとか、男性の雇用が安定していて共働きが必要なかったとかいった諸条件のおかげであり、今日そうした諸条件はあらかた失われているのだ。

安心できる福祉環境がないがゆえに、グローバル経済の拡大により失業の不安にさらされたアメリカの低所得白人労働者層がグローバル経済に反対して内向きに閉じこもり、移民排斥を声高に唱えるトランプ大統領を誕生させた。分業の鎖が果てしなく広がるグローバル経済がもたらす不安に耐えて経済を外部に開放できるようになるには、まず安心できる状態にならなければならない。安定がなければリスクには耐えられないのだと筒井先生は強調しておられます。(そういえばトランプ大統領は陰謀論まで撒き散らしてましたね!そして支持者は本気で陰謀論を信じている。ヒトラーの悪夢がまさか現代のアメリカで再現されることになろうとは...)

筒井先生はデュルケム・ヴェーバーとその発展的継承者であるギデンズの理論を土台としたしっかりした理論的枠組みでもってお話しされており、中高生向けの分かりやすい語り口もあって、現代社会理論の核心が見事に解き明かされていると感じます。ただ、いかんせん近代社会という大枠の仕組みに由来する問題という話の筋なので、少子化とトランプ大統領を除く本書で取り上げられた社会現象の発生の歴史的タイミングが何故その時だったのかという時間軸の問題が捨象されているのが玉に瑕。説明の説得力にも関わることなので、そこは省かないほうがよかったような気がしますね。

地下鉄サリン事件(95年)を起こしたオウム真理教の拡大(設立は84年)と高度成長終焉後の脱物質志向の高まりとの、あるいはバブル経済に浮かれたアノミー状況との関連があるのかが気になりますし、引きこもり現象が見られ始めたのが70年代半ばからで、激増したのが80~90年代からと発生時期がちょうど高度成長期が終わった直後からなわけですしね。従順な単純労働力でありさえすれば概ねよかった高度成長期の終焉後、脱工業化=サービス産業中心社会の段階に入ってコミュニケーション能力や高度な専門知識をとりわけ重視する社会に変化したことと引きこもりとの関連を説明するか、あるいは不登校(引きこもりの7~8割は不登校をきっかけとしているようです)を増加させた教育システムの異変との関連を説明するかしたほうがよかったのだと思います。

以下、勝手にその欠を埋めてみたいと思います。

引きこもりが見られ始めた1970年代は学校が荒れ始めた時期でもあります。教育システムを司る教師の権威と子供の社会化を司る親の権威が失われたことと不登校の増加とが関連していることは間違いないでしょうから、親や教師の権威の喪失と社会の脱工業化段階とがどう関係しているのかが問われるべきなのだと思う。高度な専門的能力を求める脱工業化社会への移行は大学進学率を上昇させて階層移動を拡大させる。それは高階層だった教師の威信を相対的に低下させるでしょう。受験競争の激化により子供にとっての準拠集団が高学歴階層になると低学歴ばかりの親世代もまた威信を失うでしょう。そうした階層論的なメカニズムが親や教師の威信の低下の背景のひとつだったのではないでしょうか。

高度成長期の教育システムが工業社会に適合的な従順な労働力の産出システムと化していたことと、高度成長終焉後に社会から期待されるようになった専門性の高い知的労働に耐え得る能力との間の年々のギャップの拡大が教育システムの存在意義に対する不信感を強めて子供を反システム行動へと駆り立てた側面もあったかもしれない。高度専門職化の流れは子供の将来に対する親の期待も変化させ、子供が親から強いプレッシャーを受けるようになったことも事態の悪化に拍車をかけたでしょう。また、脱工業化段階に入って単純労働者の生活水準が相対的に悪化していったことは、その主たる供給元となる運命になりつつあった成績下位層のストレスも強めて学習継続を諦める子供を増加させるでしょう。

どの専門分野に進むかが人生を左右する選択となるがゆえに自分自身の能力・資質と向き合わざるをえないことのストレス、学力や親の経済力がなくて大学進学できず経済的利得が大きい専門性の高い分野に進めないことのストレス、学力や親の経済力が許しても高学歴層になるための熾烈な受験競争に晒されることのストレス。脱工業化が進むにつれて、そうした様々なストレスに子供たちは苛まれるようになった。これだけのストレスフルな社会環境に置かれていれば、絶望して教育システムから離反する子供たちが出てくるのも無理はない。

こうした環境下では子供たちがストレスのはけ口として、いじめという形での攻撃行動に走っても不思議はない。いじめ被害に遭った子供たちは心に傷を負って少なからず引きこもりとなり、他の子供たちもいつ自分がいじめの標的になるか分からない恐怖に怯え、ますますストレスを強めていく悪循環に陥る。学校から離脱して不登校、そして引きこもりになることが脱工業化社会に起因するストレス環境から逃れようとした結果なのだとすると「もう将来のことなんて何も考えたくない」と心を閉ざす形になってしまうのも頷ける。

以上、勝手な想像で穴を埋めてみた次第です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月12日に日本でレビュー済み
我々の社会は、分業化と専門知識化によって曖昧さ(緩さ)を緩衝材として(第1章)、意図した結果のみならず、意図しない結果や副作用を生じさせるなど(第3章)、無数の要因が複雑に、しかも偶然に絡み合って一回きりの出来事を日々見せている(第5章)。

時々に経済学者等の主張を端的に挿入している中、ハイエクの「自生的秩序(人々の行為の積み重なりによって自然に出来上がった秩序)」の考えががこの著の芯のように響きます。

少子高齢化、女性の社会進出の分析の一端に言及している以外は社会学の性質について記載しています。

社会学が社会全体を解き明かすものではなく(そもそも困難)主たる原因を指し示すに過ぎない傾向があることを踏まえると、コメンテーターに出てくるような社会学者の主張がなぜ薄っぺらいか理解できると思います。後半は言語の緩さに着目した主張の決着の付け方など面白い本だと思います。

社会が進む未来や答えなどを主張する本ではないので、それを期待していた人にとっては辛口評価となるかもしれませんが、社会学を知る上での方向性を優しく示してくれます。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年5月29日に日本でレビュー済み
1.内容
社会はわからないもので、それには理由がある(p21に答えが)。社会学という学問は経済学と異なり議論に厳密さはないが、それ故に社会を見ることができる。社会やそれを対象とする社会学は「緩い」が、それ故に社会を納得できるように見ることができる。そんな社会学の知見をどう生かすかの対処法まで説明する(p192、197)。

2.評価
他の学問や陰謀論と比較して社会学とは何かを説いているが、レビュアーはそのように考えたことがなかったので、新たな観点を得られ、参考になった。もちろん、レビュアーは、例えばp200の「『ひきこもり』」の話とp143の「『内部労働市場』」の話は似ている(後者には一応異動はあるが、「狭い世界での安定に過度に囚われてしまった人たちの問題』(p200)と言えるのではないか?会社を変えないわけだから)としか思えないなど、著者の見解に賛成しないところもあるので星4つとするが、社会や社会学を知るのに適当な本だと思う(より考察を深めたい場合の文献情報も豊富だし)。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート