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ナイルパーチの女子会 (文春文庫 ゆ 9-3) 文庫 – 2018/2/9

4.2 5つ星のうち4.2 270個の評価

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購入オプションとあわせ買い

商社で働く栄利子は、お気に入りの主婦ブロガー・翔子と出会い意気投合。だが距離感をうまくつかめない二人の関係は徐々に変化して。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2018/2/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2018/2/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 416ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4167910128
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4167910129
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.6 x 1.7 x 15.2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 270個の評価

著者について

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柚木 麻子
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年11月4日に日本でレビュー済み
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原作を読んでみたくなって購入しました。
これから読むのが楽しみです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年9月26日に日本でレビュー済み
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大手商社のキャリアウーマンの栄利子は多忙な毎日のささやかな楽しみとして『おひょうのダメ奥さん日記』という人気ブログを愛読していた。ある日、栄利子はふとしたことからおひょうこと翔子と出会い、交流を深めた。
翔子はスーパーの店長である夫と二人暮らしの専業主婦。のほほんとした雰囲気を持つが、内心は親の財産を食い潰し、なにもしないのに高圧的な父親と、その父親に嫌気がさして失踪する母親への鬱屈を抱えていた。
そして、栄利子も翔子も心許せる友達がいない。
そんなふたりは初めてできた女友達に最初ははしゃぎ嬉しくなるも、翔子が実家に行くことになり、しばらくブログを休んでいたことから栄利子による翔子へのストーカー行為が始まっていき……という話。

今はTwitterを退会されたものの、作者の柚木麻子はこの小説を書いたきっかけを、Twitterにて「最近、女子会をやってわいわいしているとそれに対して周りのざらついた視線を感じる時がある」と呟かれた。
そこから「友達」とはなんだろうと突き詰めて書かれたという。
正直、私自身も高校時代に友達ができず、友達を作らねばと躍起になり、栄利子のように友達ができない心の傷を拗らせたり、女の子たちが固まってわいわい騒ぐさまを見て、殺意に近い憎しみの眼差しを向けた過去があるので、学生時代に友達ができなくて心細さを感じた人間にはかなりグサグサ刺さる作品ではないだろうか。
そして、生真面目さが災いして他者を自分の価値観の鋳型に無理やり入れて張りぼての友情に固執する栄利子が獰猛なナイルパーチなら、翔子はさながら他者(男)に寄生して侵食していく人食いアメーバのようで、ベクトルは違えど似た者同士だなと寒気が。
と、同時に友達がいないからくるコンプレックスという呪いを解くのは、結局は自分自身だけなのだと改めて思い知らされる。
結末は纏めようと焦りすぎた感があり未消化だが、友達を作ろうという過去の呪縛から解放された栄利子と翔子が受けた代償の大きさに痛々しくなるし、それを踏まえて彼女たちが友達の多寡とかステータスとかで自分や他人をジャッジするのをやめて自分なりの人生をきちんと生きられたらと願いながら星4つ。
追記・コミュニケーション能力は高いが成り上がるために栄利子の同僚と既成事実を作り婚約した派遣社員の真織。彼女が栄利子に言い放った言葉は確かに一理あるものの、あの狂暴さとマウント臭がするコミュ力からして真織は実は友達と思っている子らから疎まれているんじゃないかと意地悪な考えが過った。もし、そうだとしたら真織はどう反応するだろうか。そして真織の張っていたクモの巣に引っ掛かった杉下は多分失踪等をして真織からフェイドアウトしそうで怖い……。
40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年11月23日に日本でレビュー済み
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今創ってる演劇作品のメインとダブるキャラだったので、どんどん惹かれていき読み進めました。途中からは胸の痛みや吐き気さえ催すほど。だけど読むのをやめられなくて。自分自身の中に登場人物のどちらの部分も見つけてしまってうんざりさせられました。読後はしばらく後遺症に苦しみます。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドラマ化されたのを見て面白かったので原作を手に取りました。

一見、恵まれた環境で充実した日々を送る主人公ら登場人物の内側に潜む、孤独、劣等感、歪みを表現する作者の力は素直にすごいと思います。狂気じみた行動へ駆り立てていく衝動の描き方もすごい。人と期待通りに繋がれないことへのもどかしさや寂しさには、共感できるところもあります。

ただ、本当にこんなにエキセントリックな人たち、そうそういませんよね…と途中で白けてきてしまったのも事実です。
特に、主人公の一人である総合商社の総合職の女性。彼女が常軌を逸した行動を取り始め、ストーカー化していくタイミング、思考の切り替えがあまりに早すぎ、これまでよくコミュ力が物を言う商社でバリバリ仕事できたな…とまず違和感を覚えました。もう少し、一見普通だったのに実は、、、な徐々に変容と恐怖を読者が実感していくテンポ感であって欲しかったです。後半、その存在にかなり違和感を覚える派遣社員の意味不明な指示に従い主人公が社内でやらかすストーリー部分が余計に思えただけに、前半をもっと膨らませて欲しかったです。
執筆された時代の問題かもしれませんが、エリート女性の像、社内で置かれる環境自体も、一昔前な気がしました。
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年10月24日に日本でレビュー済み
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おそらくテーマは女子なのだと思うが、主人公が狂気に駆り立てられるきっかけにネットがあった。ネットがなければ知り合うはずもない関係が簡単に結びつけられるからこそ、想像が掻き立てられて、不安を煽ってしまうのではないかと思った。同時に、相手を思いやること、これを履き違えることの怖さも感じた。二つとも最近なお盛り上がるテーマであり、読んでいて怖かったです。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年12月9日に日本でレビュー済み
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読んでて非常にきついです。でも読み切りました。ドラマも観たいなと思いました。
わたしはえりこなんじゃないか、翔子なんじゃないか、いやでもわたしはこんなことしない。たぶん…ページをめくってもめくっても平穏は訪れません。中盤から終盤のえりこの奇行の連続が非常に重いです。翔子も元々の弱さにつけこまれ引っ張られ、幸せだったのにおかしなことになります。
この作品にまともな人はいないです。
でも最後まで見届けて欲しいです!
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年6月4日に日本でレビュー済み
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なんとな〜く微妙な一作。傑作とも駄作とも、リアルとも嘘っぽいとも。女子の゛親友欲しい゛気持ちは単純に世間体だけじゃない。ギャングエイジである少女たちの排他性は可憐なようでいて、地上もっともサバイバル。この関係性を悪化させ、心に血を噴いたのが栄利子。対照的に、何もかもを億劫ととらえる翔子。世界を飛び回る商社ウーマンと怠惰な専業主婦という、一見勝負あった二人の力関係を呆気なくつき崩す作者の豪腕。社会という名の梯子の自在な掛け外しが文学だな、と。通常、接点がないはずの二人が、ブログという密室かつ世界発信な繋がりを握られた結果、さて、どうなる?というストーリーでした。

卓越した心理描写にグイグイ引き込まれるも、ストーリー展開が不自然でついていくのが、やや困難。思うに、「前後編」とかパキッと2つに折り分けてくれたらもっとよかったかと。個人的には、翔子の家族に対する忌避感が身につまされ、ふたつとない傑作でした。

が、それにしても栄利子のうす汚いストーカーっぷりに、終盤、とことん私は嫌気がさしました。なんだ言ってヒロインなんですから、多少の愛嬌くらいはせめてもに残して欲しかったな…あれじゃあ夢も屁ったくれもありはしない。単なる「手癖の悪い低能なヤンキーあがり」。あんなに暴走しますかね??きっとまた相手を変えて、彼女は繰り返す・・

ストーキングってか「万引き犯」みたいなああした常習性。不愉快ですね。
26人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年8月7日に日本でレビュー済み
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女同士のドロドロがこれでもかと書かれている。依存してしまう気持ちはわからなくはないけど…。柚木さんの文章は好き。
お寿司屋さんで白身魚を食べるときに思い出しそう。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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