医学部合格実績の大半が私学で、国公立は少ないからか
中堅以下の私立医学部でも京大工学部の偏差値と同等などと美化しすぎでいる。
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出版社より
なぜ、医学部進学に「本気の覚悟」が必要なのか
医学部の受験動向
この10年余りで志願者が増加し、医学部の倍率は約13.8倍に！
自分なりの「医師になりたい理由」を持つ
医学部受験を決意する子どもたちは、18歳という若さで職業、つまり今後の生き方を決めることになります。これはかなり特別なことです。医学部以外の学部の場合は、大学進学後、大学での学問や経験、そして就職活動などを通じて自分の職業を決めることも多いです。18歳で「自分は絶対に医師という仕事に就く」と決意するのは、大きな覚悟を要します。この点でも、「医学部受験」には覚悟が必要だといえます。
近年の医学部受験動向
ここ10年間ほどの医学部受験の全体的な傾向は「医学部入学定員はわずかに増加しているものの、総志願者数、特に私立大学の志願者数が大幅に増加し、合格の最低ラインが上がった」と要約することができ、受験生にとって「医学部受験競争」は激化しているのです。詳しく見ていきましょう。まずは医学部の入学定員についてです。医学部の定員は、2008年に地域の医師不足や診療科の偏在を背景に「医学部の定員を増やす」と閣議決定されました。実際に見てみると2010年から10年間で484人増加しました（図1）。令和に入ってからも微増しています。ただし、今後も増加傾向が続くかどうかは不透明な状況です
医学部出身者が備える唯一無二のスキルセットとは
医学部卒業後の活躍の場は、医療×ビジネスの領域にとどまりません。医学部受験という大きな困難を乗り越える過程で身につけた論理思考能力やハードワークをこなす力は、コンサルティングファームや外資系金融機関をはじめ、あらゆる業種・業界で役に立つスキルセットであり、その意味では、医学部出身者はあらゆる分野に可能性が拓かれているように思います。つまり医師免許を持つ人は、「医師不足」と「労働人口不足」の両方に対応できる人材であり、この先、いかに悪いシナリオが現実化しても、生き抜く力を備えているのではないでしょうか。
