小説の合間に技能実習制度や関連事項に関した解説が入る独特の手法で書かれ、技能実習制度の実態について、より深く知りたい方にとって良質な参考書であると同時に、小説としてのリーダビリティ(読み応え)もあり、お勧めの本です。また、「技能実習生を受け入れている企業は、純粋な『搾取者』ではなく、技能実習生と同じように『被搾取者』としての側面もある。では『真の搾取者』は誰か?」(その筆者自身の答えは後書きで書かれている)、「(アジア諸国は、その随一の経済大国である日本を目指すという)時代遅れの幻想に(今だに)囚われた日本は、これからもベトナムをはじめとするアジアで、その存在感を失い続けていくだろう」「このまま日本人のために外国人の使い捨てを続けていけば、その反動は、目に見えない借金(負の連鎖)のように、溜まっていく」といった問題提起を通じ、今の日本社会・経済の歪み、負の連鎖を考える良い材料も提供してくれます。
以上の評価を前提に若干のコメントを付け加えさせていただくと、この小説では主人公のアインのように「良質」な技能実習生の姿が描かれているが、ベトナムの経済成長が進み、労働者の相対的賃金が上がっていることや、SNSを通じて日本の技能実習制度の「悪い評判」が広がっていることに加え、最近の円安により、本国への送金が大きく目減りしていること等から、ベトナム人の間で技能実習制度の人気が大きく低下しており、このため技能実習生の人材を求めて(今までもそうであったが)より一層農村部(貧困地帯)の人材を「かき集める」傾向にあるように思われ、その当然の結果として、残念ながらベトナム人技能実習生自体の質も低下し、「非良質」なベトナム人労働者が増えているように思われます。そして彼らのかなりの部分が、技能実習生を早々にドロップアウト(逃走)して、彼ら独自の閉鎖的なコミュニティーを形成して、窃盗やグループ内での暴力・殺傷事件等の犯罪が増加している(その辺の詳しい実態は、安田峰俊さんの「北関東「移民」アンダーグラウンド」に良く描かれている)。そして、コロナ禍で新しい技能実習生や「留学生」(その実態はほとんどがアルバイト目的の偽装留学生)が確保出来なくなり、苦肉の策として政府は、ドロップアウトして不法滞在者になった彼らにご丁寧にも「特定活動」という在留資格を与えている。呆れる他ない。。まさに、筆者が指摘されているように、日本社会・経済の歪み、負の連鎖が加速しているように思えてならない。。
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アインが見た、碧い空。: あなたの知らないベトナム技能実習生の物語 単行本 – 2022/11/5
近藤 秀将
(著)
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■定価 1,980円(本体1,800円+税)
■小説×解説で、技能実習制度の本質がわかる。
──夢やぶれた技能実習生が、未来を取り戻す物語。
ベトナム中部、フエ。現地の大学を卒業したアインは、金銭の魅力と日本への憧れから、技能実習生として日本で働く道を選んだ。いわれるままに学歴を詐称し、大卒者であることを隠して日本で働くアインは、単純労働の繰り返しの果てに、ひとつの事実に気づく。彼女の将来の可能性は、もうどうしようもないほどに行き詰まってしまっていた。
米国国務省によって、制度を悪用した強制労働の存在を指摘されるなど、さまざまな視点から問題が提起されている日本の技能実習制度。本書では、行き詰まる実習生たちの挫折と再起を描く「小説」と、ベトナムで教鞭をとる著者自身の手による「解説」という両面から、技能実習制度の本質が描かれる。
一時の金銭と引き替えに、技能実習生たちは何を失うのか。そして、日本という国の将来に、技能実習制度はどのような影響を及ぼしていくのか。ベトナムで元・実習生の再教育に携わってきた著者の紡ぐ物語と解説が、日本の「いま」を明らかにする。
■映画『縁の下のイミグレ』原案作品
実写映画『縁の下のイミグレ』(なるせゆうせい監督作品、2023年公開)原案作品。映像を通して、本書が提起する技能実習制度の問題をより深く理解できる。
■目次
はじめに
主な登場人物
第1部 碧い空の上。trên bầu trờixanh.
解説I アインの決断──ベトナム技能実習生
解説II 技能実習制度──「現実」の歪み
解説III 「問い」から見えるもの
解説IV 呪縛
第2部 碧い空の中。trên đường đến bầu trờixanh.
解説V 行政書士と在留資格制度
解説VI 「ベトナム人犯罪」
解説VII 評価されるキャリア
解説VIII 技能実習制度の歪み、その正体。あるいは、文化資本のギャンブル的変容。
第3部 碧い空の下。dưới bầu trờixanh.
解説IX 在留資格制度における〈実務経験〉と〈上陸拒否期間〉
解説X 評価されるキャリアと日本の実像
解説XI 日本の「簿外債務」=負の社会関係資本
エピローグ アインが見た、碧い空。
あとがき
■小説×解説で、技能実習制度の本質がわかる。
──夢やぶれた技能実習生が、未来を取り戻す物語。
ベトナム中部、フエ。現地の大学を卒業したアインは、金銭の魅力と日本への憧れから、技能実習生として日本で働く道を選んだ。いわれるままに学歴を詐称し、大卒者であることを隠して日本で働くアインは、単純労働の繰り返しの果てに、ひとつの事実に気づく。彼女の将来の可能性は、もうどうしようもないほどに行き詰まってしまっていた。
米国国務省によって、制度を悪用した強制労働の存在を指摘されるなど、さまざまな視点から問題が提起されている日本の技能実習制度。本書では、行き詰まる実習生たちの挫折と再起を描く「小説」と、ベトナムで教鞭をとる著者自身の手による「解説」という両面から、技能実習制度の本質が描かれる。
一時の金銭と引き替えに、技能実習生たちは何を失うのか。そして、日本という国の将来に、技能実習制度はどのような影響を及ぼしていくのか。ベトナムで元・実習生の再教育に携わってきた著者の紡ぐ物語と解説が、日本の「いま」を明らかにする。
■映画『縁の下のイミグレ』原案作品
実写映画『縁の下のイミグレ』(なるせゆうせい監督作品、2023年公開)原案作品。映像を通して、本書が提起する技能実習制度の問題をより深く理解できる。
■目次
はじめに
主な登場人物
第1部 碧い空の上。trên bầu trờixanh.
解説I アインの決断──ベトナム技能実習生
解説II 技能実習制度──「現実」の歪み
解説III 「問い」から見えるもの
解説IV 呪縛
第2部 碧い空の中。trên đường đến bầu trờixanh.
解説V 行政書士と在留資格制度
解説VI 「ベトナム人犯罪」
解説VII 評価されるキャリア
解説VIII 技能実習制度の歪み、その正体。あるいは、文化資本のギャンブル的変容。
第3部 碧い空の下。dưới bầu trờixanh.
解説IX 在留資格制度における〈実務経験〉と〈上陸拒否期間〉
解説X 評価されるキャリアと日本の実像
解説XI 日本の「簿外債務」=負の社会関係資本
エピローグ アインが見た、碧い空。
あとがき
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社学而図書
- 発売日2022/11/5
- 寸法12.8 x 2.2 x 18.8 cm
- ISBN-104991209145
- ISBN-13978-4991209147
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著者について
特定行政書士、社会学者、小説家。ベトナム国立フエ科学大学(越南国立順化科学大学)特任教授、立教大学平和・コミュニティ研究機構特任研究員、元大東文化大学環境創造学部非常勤講師(移民政策・多文化社会)。1978年生まれ。早稲田大学教育学部を経て、M.A. in Sociology(立教大学)、現在東北大学大学院教育学研究科博士課程後期課程に在籍。2006年行政書士登録、2012年に「行政書士法人KIS近藤法務事務所」を設立(代表社員・出入国関係申請取次業務特定社員)。中国・モンゴルをはじめとしたアジア圏の専門家として、イミグレーション法務(Immigration Legal Service)、在留資格関連申請手続、起業、国際結婚・離婚手続等を中心として幅広く活動している。著書に『外国人雇用の実務』(中央経済社)ほか多数。
登録情報
- 出版社 : 学而図書 (2022/11/5)
- 発売日 : 2022/11/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 368ページ
- ISBN-10 : 4991209145
- ISBN-13 : 978-4991209147
- 寸法 : 12.8 x 2.2 x 18.8 cm
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- - 43位労働問題ノンフィクション
- - 526位経営管理
- - 629位ビジネスライフ (本)
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著者について
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特定行政書士・社会学者・小説家。ベトナム国立フエ科学大学(越南国立順化科学大学)特任教授。立教大学平和・コミュニティ研究機構特任研究員。元大東文化大学環境創造学部非常勤講師(移民政策・多文化社会)。Immigration Lawyer(Gyoseishoshi specializing in the procedure of Japanese Immigration)。1978年生まれ。行政書士法人KIS近藤法務事務所 代表社員・出入国関係申請取次業務特定社員。早稲田大学教育学部卒業。M.A. in Sociology(立教大学)。東北大学大学院教育学研究科博士課程後期課程在籍。2006年に行政書士登録し、2012年に「行政書士法人KIS近藤法務事務所」設立。アジア圏の専門家として、イミグレーション法務(Immigration Legal Service)--在留資格関連申請手続、起業、国際結婚・離婚手続等を中心として幅広く活動。
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トップレビュー
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2023年6月3日に日本でレビュー済み
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2023年4月24日に日本でレビュー済み
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何かと問題視される技能実習生。単に「企業側の」労働力の搾取というイメージだけが先行していますが、そんなに単純な問題ではないと気付かされました。
「誰が搾取しているのか?」について、著者の鋭い視点から、考察されています。
ストーリーとしても没頭でき、要所に解説もついているので、非常に読みやすかったです。
技能実習生は私たちの暮らしに密接に関連しており、全ての人がこの真の構造を理解する必要があると思います。
「誰が搾取しているのか?」について、著者の鋭い視点から、考察されています。
ストーリーとしても没頭でき、要所に解説もついているので、非常に読みやすかったです。
技能実習生は私たちの暮らしに密接に関連しており、全ての人がこの真の構造を理解する必要があると思います。
2023年4月11日に日本でレビュー済み
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技能実習制度に対する批判は多いが、真実を知らずに叩くだけの人も多い。
この本の著者は、内情や背景を知らずに叩く人とは違う。
社会の仕組みや群衆消費者たちの行動に根本原因があることを突き止めている。
この本の著者は、内情や背景を知らずに叩く人とは違う。
社会の仕組みや群衆消費者たちの行動に根本原因があることを突き止めている。
2023年3月17日に日本でレビュー済み
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読み終わった後、最後に書かれた著者の言葉が胸に刺さり、しばらく呆然としてしまった。
この本は、単にベトナム技能実習生を取り巻く問題を書いた小説ではない。その奥に、その根底に巣くう真の問題を露わにして、それも私たち読者一人一人に突き付けてくれた。他人事ではないことを。
著者の広く深い見地により見事に描かれた小説は、その物語に引き込まれる描写の素晴らしさもさることながら、外国人、特に技能実習生を取り巻く現実と問題を非常にわかりやすく伝えてくれている。
この本は年代、立場問わず、多くの人に読んでいただきたい。そして、日本が抱える問題に目を背けることなく、どうすべきか、一人ひとり考えてほしいと思った。
この本は、単にベトナム技能実習生を取り巻く問題を書いた小説ではない。その奥に、その根底に巣くう真の問題を露わにして、それも私たち読者一人一人に突き付けてくれた。他人事ではないことを。
著者の広く深い見地により見事に描かれた小説は、その物語に引き込まれる描写の素晴らしさもさることながら、外国人、特に技能実習生を取り巻く現実と問題を非常にわかりやすく伝えてくれている。
この本は年代、立場問わず、多くの人に読んでいただきたい。そして、日本が抱える問題に目を背けることなく、どうすべきか、一人ひとり考えてほしいと思った。
2023年1月4日に日本でレビュー済み
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現実に目を背けていた訳でもない…しかし、アインの物語を通して、知らなかった現実(深く知ろうとしていなかった現実)が多すぎたことに気づかされました。 小説の合間にある解説は、専門的な用語であっても非常に分かりやすく説明がされていることで、小説をより深く理解して読み進めていくことができました。 「これからの日本はどうあるべきか。」を考える一助となることに間違いありません。多くの人に紹介したいと思える一冊です。
2022年12月11日に日本でレビュー済み
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町の描写がいい。登場人物それぞれの背景がきちんと描きこまれているのがいい。複数の登場人物にスポットを当てメリーゴーラウンド方式で描かれているが、技巧に凝った感じにならず軽快にまとまっている。
そんなに世のなか狭いか?と思わせるきらいはあるけれど、じっさい〝簿外債務をなんとかしようとする人たち〟どうしは業界を超えてつながる向きもあり、このような感じで人間関係が連関していることは現実にもありうると感じた。
士業者が実体験にもとづいて書く小説は、説明過多であったり文体に癖があったりするものだが、本作は小説としてきちんと成立していてすばらしい。
予約特典の著者講演でも話されていたが、これから進路を決める10代20代の人たちにぜひ、読んでもらいたい。
そんなに世のなか狭いか?と思わせるきらいはあるけれど、じっさい〝簿外債務をなんとかしようとする人たち〟どうしは業界を超えてつながる向きもあり、このような感じで人間関係が連関していることは現実にもありうると感じた。
士業者が実体験にもとづいて書く小説は、説明過多であったり文体に癖があったりするものだが、本作は小説としてきちんと成立していてすばらしい。
予約特典の著者講演でも話されていたが、これから進路を決める10代20代の人たちにぜひ、読んでもらいたい。
2023年11月3日に日本でレビュー済み
登場人物のキャラやテンポもよく単純に小説として楽しめたのであっとゆう間に読めました。
「技能実習制度が実態としては下請中小企業が安い給料で外国人労働者を搾取してる。さらには人権侵害も実習先である現場もある」ここまでは何となく本書を読む前から何となく知ってはいましたが、本当の問題は実習生のキャリアの搾取とギャンブル的に目の前のお金に飛び付く思考の固定化だと知り、人間を壊す仕組みとそれに依存する技能実習生を思い胸が痛む思いになりました。また、ニュースでは外国人技能実習生の事件は報道されますが、それに至った背景も本書から想像してしまいやるせない思いがしました。
技能実習制度の問題は制度や利用する中小企業が悪いと結論を急いで出してしまいそうになりますが、根っこの問題として日本が安いモノを求めるデフレ経済の価値観があり、本当の搾取者は我々ではないかと問いかけます。
日本の停滞の一端が技能実習生問題の闇として表面化してるだけだと考えるとこれは相当に根深い問題だと思いました。
自分に何ができるとかは難しいけどまずは問題を問題として知ることが大事だと思うので色んな人に本書を読んでほしい。
「技能実習制度が実態としては下請中小企業が安い給料で外国人労働者を搾取してる。さらには人権侵害も実習先である現場もある」ここまでは何となく本書を読む前から何となく知ってはいましたが、本当の問題は実習生のキャリアの搾取とギャンブル的に目の前のお金に飛び付く思考の固定化だと知り、人間を壊す仕組みとそれに依存する技能実習生を思い胸が痛む思いになりました。また、ニュースでは外国人技能実習生の事件は報道されますが、それに至った背景も本書から想像してしまいやるせない思いがしました。
技能実習制度の問題は制度や利用する中小企業が悪いと結論を急いで出してしまいそうになりますが、根っこの問題として日本が安いモノを求めるデフレ経済の価値観があり、本当の搾取者は我々ではないかと問いかけます。
日本の停滞の一端が技能実習生問題の闇として表面化してるだけだと考えるとこれは相当に根深い問題だと思いました。
自分に何ができるとかは難しいけどまずは問題を問題として知ることが大事だと思うので色んな人に本書を読んでほしい。
2023年8月23日に日本でレビュー済み
技能実習制度というものを多角的に小説というわかりやすい方法でしっかりと説明してある本です。
・技能実習制度の建前と実態、実習生への影響
・技能実習制度の存続を誰が望んでいるのか
・日本経済にどんな影響をもたらすのか
など色々なことを考えさせられる本でした。
おすすめの一冊です。
・技能実習制度の建前と実態、実習生への影響
・技能実習制度の存続を誰が望んでいるのか
・日本経済にどんな影響をもたらすのか
など色々なことを考えさせられる本でした。
おすすめの一冊です。