「商品の説明」欄にあるとおり、大量の増補がなされている。第１版時からの補足も明確に(索引に反映されているものも！)記されており、楽しく読める工夫も満載であった。増補版から読む人にはより親切に、そして第１版を読んだ人にも有益で正確な情報を提供しようとする著者の誠実さが窺える。増補版へのレビューはこれくらいにして、著者に倣い、初版への評者のレビューを掲げることとしたい。版を重ねていくことを願う。
----------
2016年に初の一般向け入門書『ちょっと気になる社会保障』（Amazon登録情報によれば、2017年２月下旬に増補版が出る模様）を上梓し、2016年12月下旬には日本経済新聞で「やさしい経済学」を担当した権丈教授の入門書第２弾。本書は、経済学黎明期における生産的労働、非（不）生産的労働の概念、後者の現代的呼称といえるサービス産業従事者の圧倒的シェアがもたらす社会経済構造へのインパクトの解説から始まる。
そして、医療と介護それぞれの特性、医療提供体制の日本的特徴から、患者・利用者の状態像を反映する「データによる制御機構」の構築により、国民のQOLの向上を目指すのが、「本丸」である医療・介護の改革であることをやさしく説明する。改革により実現されるあるべき姿は「ご当地」によって異なることも理解できるようになっている。
本書本編の随所から、巻末の「知識補給にジャンプ」（これがまた含意に富み面白い）して本編に戻れるようになっているのも嬉しい工夫。最終章である第16章は「手にした学問が異なれば答えが変わる」ーーいかにもその通りである。「おわりに」によれば、『もうちょっと気になる社会保障』という書名も当初検討されたようだが、結果的によりストレートになった書名は、より具体的な関心を持つ読者に届くことになるだろう。自分や家族、友人・知人が暮らし、生老病死を迎える場所としての地域のあるべき医療と介護の姿を考えるための、現時点で最も正しく、かつ、わかりやすい入門書と断言できると評者は考える。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
よく一緒に購入されている商品
￥2,750
5月 14 - 15 日にお届け
残り1点 ご注文はお早めに
+
+
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
