ユヴァル・ノア・ハラリ:
今後の雇用不安定な世界で生き残るには、精神の健康と感情知能を高めること。人は生涯を通じて学び続け、何度も自己改革をしなければならなくなる。教育や生き方について過去の伝統的モデルは完全に時代遅れになる。かって人間は搾取と戦わねばならなかったが、21世紀は自分と社会と切り離されることとの戦いになる。「(経済、政治システムから見て)無用者階級」が生まれようとしている。
AIの軍拡競争では中国、米国がリードし、その他の殆どの国が取り残されている。AIは一部のハイテク企業と国家に莫大な富をもたらす一方で、他の国は破産するか搾取され続けるデータ植民地となる可能性が高い。
今日すでに、コンピュータにより金融システムは非常に複雑になり、理解出来る人間はほとんどいない。AIがさらに進歩すれば、金融システムを理解できる人間が誰一人存在しない世界に到達する未来はそう遠くない。
貧富の格差と並んで我々が直面している大きな危険はすべての人を常時監視するデジタル独裁者の台頭である。
以上、ハラリの将来予測は明るくありませんが、彼は結論として「生態系の崩壊を防ぐ方法、危険な化学区技術を規制する方法、世界的な不平等を減らす方法などについても、世界的なルールに各国が合意してほしい」と述べます。
ポール・クルーグマン:
日本について:まず企業側が労働者の賃金を上げることが重要だが、日本企業は内部留保を増やすだけで、インフレ率にマッチした賃金引き上げを実施しない。そして日本人の最大の問題は貯蓄を好むこと(vsアメリカ人は消費する、株式に投資する)。貯蓄では経済を刺激せず、経済の好循環は生まれない。
日本の経済停滞の原因の一つは安倍政権時代の消費増税で、8%から10%に上げたのは明らかな間違い。
エネルギーに関しては原発の再稼働が必要。
以上クルーグマンは当たり前の事を述べております。
オデット・ガロー:
日本の特徴は国民の均質性で、多様性は少ない。現代社会において要求される高度な技術環境では多様性を抑止しては技術的なイノベーションを妨げるばかりで、むしろ逆効果になる。日本のような高い均質性の国では技術環境の変化に応えることができず、経済成長にブレーキがかかった。電気自動車の開発など、新しいテクノロジーを要する産業に向けた投資が満足になされなかったのも、日本の均質性が大きな要因ではないか。
今後、若者を海外へ送り出して、多様性に開かれた人材が日本に戻り活躍することが出来れば日本の発展する道がある。
ラグラム・ラジャン:
才覚さえあれば、生まれや育ちに関係なく、人は成功することができる、といったライフコースの夢が多くの近代国家と資本主義社会において共有された。それが国家、市場、コミュニティの3本の支柱のうち国家と市場を肥大させ、コミュニティを縮小させた。しかし人間の育成にとって重要なのはコミュニティであり、いま必要なことは衰退しつつあるコミュニティの再生に取り組むべきである。
ダニー・ローリング:
経済成長を続けるには、絶えず変化が起きて市場が拡大し続け、消費が増える必要がある。しかし、すでに人口のスローダウンは始まっている。この新しい人口規模のなかでうまく生き残るには、強欲さを礼賛する考え方が変わらねばならない。他の人よりも価値が高い人間は、他の人よりも報いられるべきだとする優生思想そのものも、問い直されるべきだ。
出生数が減少しているからこそ、日本は魅力的な国である。バルセロナも、フィンランドのような北欧諸国も、出生率は低下しているが国は崩壊していない。いまは人類が誕生してから人口において最初の安定期に向かっている。
日本は今でも世界で最も優れたヘルスケアを提供し、平均寿命も世界でトップである。
日本は世界の大国のなかで最初に(経済成長が)スローダウンした国である。人口、建物の数、消費、といったもう増加する必要がないものが終わりを迎えているよい例いである。私(D.ローリング)が生まれ変わることが出来たら、日本に生まれたい。
「賢人」達は日本に関して多くのアドバイスを語っておりますが、当然ながら相反する意見もあって、そのどれを受容し発展させるか、は読者にかかっております。
本書のインタビューアーが誰で、何時どこでインタビューが行われたのか、を明記して頂きたかったと思います。
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「常識」が通じない世界で日本人はどう生きるか (宝島社新書) 新書 – 2022/12/9
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世界の賢人10人による未来予測
2023年以降の世界はこうなる!
ウクライナ情勢、覇権主義国家の台頭、円安・インフレ、
AI革命、エネルギー戦争、GAFAのデータ支配――
大転換する世界で日本人はどう生きるべきか
賢人たちからのメッセージ
出口が見えないウクライナ戦争、止まらない円安と世界的インフレ、エネルギー戦争、AI革命、米中経済戦争、GAFAによるデータ支配――日本国民にとっても他人事ではなくなった国際情勢と世界経済のゆくえ。果たして日本人は激動の時代をサバイブすることができるのか? ジョージ・ソロス、ユヴァル・ノア・ハラリ、ポール・クルーグマンら、世界の知性10人が「大異変」の世界を大予測。停滞状態から日本がブレイクスルーする術はあるのか。賢人たちから日本人へのメッセージ。
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- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社宝島社
- 発売日2022/12/9
- 寸法17.3 x 10.5 x 1 cm
- ISBN-104299036360
- ISBN-13978-4299036360
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年12月11日に日本でレビュー済み
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先を見通すことの難しい時代において、賢者10人の語る考えは、暗闇の中を照らす松明のような光をもたらしてくれる。本書では様々な分野の専門家や、評判の本の著者を集め、オムニバスのような形でエッセンスを示してくれており、更に掘り下げるには、各々の著作にあたるということも出来る。
ユヴァル・ノア・ハラリは、「人間をハッキングする」為に生体データを集めることによって、その人の性格や政治的見解、性的嗜好、精神的弱点、最も深い恐怖と希望を(外から)知ることができるようになるかもしれない世界を予想し、「デジタル独裁者」の出現を懸念する。
ポール・グルーグマンは、日本は「良いインフレ」を実現する為に賃金を上げるべきであるが、日本人の最大の問題は貯蓄を好むことであると喝破し、日本のお金の流れ(血流)が悪いことが問題であり、企業側の努力として賃上げ、消費者側の努力として消費(の活性化)を挙げている。また、日本の労働生産性の低さは定年制度から来ているのではないかと指摘、スキルを持った人間、働く意欲も体力もある労働者を年齢を理由に辞めさせるから生産性が下がるのではないかという見方を示している。
オデッド・ガローは、日本の「失われた30年」の原因は多様性の不足にあるとし、高い均質性が、技術的なイノベーションを妨げ、新たな技術環境の要請に応えきれないことが、経済成長にブレーキを掛けたと説き、創造性や考え方の多様性を重視し、批判的思考を養い、新しい考えや発送に対する受容性を高めて、既存のパラダイムを突破できるような精神を育む必要があるとしている。
ヤニス・ バルファキスは、2008年の金融危機の傷は癒えきれず、それがパンデミック下の経済不況を促進したと語り、金融業界に対する支援により金融市場は潤った反面、そのマネーは実態経済に回らず、格差は更に拡がったとする。日本の問題は、商品が時代遅れになっていることと高齢化による総需要の抑制にあると言い、移民を受け入れ、労働者の賃金を上げることを解決策として挙げている。
ユヴァル・ノア・ハラリは、「人間をハッキングする」為に生体データを集めることによって、その人の性格や政治的見解、性的嗜好、精神的弱点、最も深い恐怖と希望を(外から)知ることができるようになるかもしれない世界を予想し、「デジタル独裁者」の出現を懸念する。
ポール・グルーグマンは、日本は「良いインフレ」を実現する為に賃金を上げるべきであるが、日本人の最大の問題は貯蓄を好むことであると喝破し、日本のお金の流れ(血流)が悪いことが問題であり、企業側の努力として賃上げ、消費者側の努力として消費(の活性化)を挙げている。また、日本の労働生産性の低さは定年制度から来ているのではないかと指摘、スキルを持った人間、働く意欲も体力もある労働者を年齢を理由に辞めさせるから生産性が下がるのではないかという見方を示している。
オデッド・ガローは、日本の「失われた30年」の原因は多様性の不足にあるとし、高い均質性が、技術的なイノベーションを妨げ、新たな技術環境の要請に応えきれないことが、経済成長にブレーキを掛けたと説き、創造性や考え方の多様性を重視し、批判的思考を養い、新しい考えや発送に対する受容性を高めて、既存のパラダイムを突破できるような精神を育む必要があるとしている。
ヤニス・ バルファキスは、2008年の金融危機の傷は癒えきれず、それがパンデミック下の経済不況を促進したと語り、金融業界に対する支援により金融市場は潤った反面、そのマネーは実態経済に回らず、格差は更に拡がったとする。日本の問題は、商品が時代遅れになっていることと高齢化による総需要の抑制にあると言い、移民を受け入れ、労働者の賃金を上げることを解決策として挙げている。