本書はアセモグル/レイブソン/リストによって書かれたミクロ経済学の教科書となります。これまでマンキューやクルーグマン、レビットなど様々な訳書の経済学のスタンダードな入門テキストはありましたが、今後この1冊もミクロ経済学の入門としての良書の1冊として添えられるかと思います。
いくつかの重要な視点から書かれており、
最初の重要な原則は、人々が常に最適な選択をしようとするということです。最適化を試みる姿勢があり、多くの場合それを成功させています。最適化は人間の行動を予測する有用なツールであり、人々が最大の利益を提供する選択肢を選ぶ傾向があるためです。最適化はまた、有益な指針です。最適化の方法を教えることで、人々の意思決定を向上させ、彼らの生活の質を向上させます。最終的には、すべての学生が経済的直感を使って複雑な数学を使わずに最適化できるようになるべきです。
第二の重要な原則は、経済システムが均衡状態で運営されるということです。経済システムは、各人が他の行動コースを選ぶことで改善できないと感じる状態で均衡にあります。均衡の原則は、経済主体のつながりを強調します。例えば、Appleストアが数百万台のiPhoneを在庫に持っているのは、数百万の消費者がそれらを購入するためにやってくるからです。逆に、数百万の消費者がAppleストアに行くのは、それらの店がそれらのiPhoneを販売する準備ができているからです。均衡状態では、消費者と生産者は同時に最適化し、その行動は絡み合っています。
第三の原則は方法論的です:経験主義。経済学者はデータを使用して経済理論を検証し、世界を理解し、政策立案者に意見を述べます。したがって、データはこの本で非常に重要な役割を果たしており、経験的分析は非常にシンプルに保たれています。理論と実データを結びつける強調は、この本を他のものと区別する最も重要な点であると考えています。我々は学生に、経済学者がデータを使用して具体的な問いに答える方法を示し、それによって私たちの章を具体的で興味深く楽しいものにします。
本書の特徴の一つは、「Evidence-Based Economics (EBE)」であり、実際のデータを使用して章の冒頭段落で提起した問いに答える経済学者の方法を示します。これにより、経済学が彼らの周囲の世界でどのように展開するかを学生に示します。
また、「Letting the Data Speak」という特徴では、実データを基に経済的な質問を分析します。この特徴は、マクドナルドが弾力性に興味を持つべきか、労働供給が増加すると本当に賃金が下がるのか、などの質問に焦点を当てています。
「Choice & Consequence」という特徴では、実際の経済的な選択を行ったり、過去の実際の選択の結果を評価したりするよう学生に求め、その後、経済学者が同じ選択をどのように分析するかを説明します。
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アセモグル/レイブソン/リスト ミクロ経済学 単行本 – 2020/3/20
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経済学の考え方はシンプルなものでありながら、世界の出来事を説明し、予測し、改善するうえでとても役に立つ。
ミクロ経済学では、個人、家計、企業、そして政府がどのように選択を行うか、その選択が価格、資源配分、そして別の主体の幸福にどう影響を及ぼすかを学びます。
本書は、ミクロ経済学の基盤から、最新の実験経済学と行動経済学の知見まで拡張された理論まで幅広く学ぶことができる、「新しく」て「やさしい」入門テキストになっています。
●新しい世代のための経済学への入口となる入門テキスト
●経済学の核心を3つの原理「最適化」「均衡」「経験主義」で表す
●現実社会を3つのコラム(「根拠に基づく経済学」「データは語る」「選択の結果」)を通して直観的に理解することができる
●経済学の理論と現実のデータとのマッチングに重点が置かれている
経済学の考え方はシンプルなものでありながら、世界の出来事を説明し、予測し、改善するうえでとても役に立つ。
それを知ってもらおうと思い、私たちは本書を執筆した。
――原著者「まえがき」
本書の特徴は、「新しい」と「やさしい」である。
経済学の最先端で議論されているような最新のトピックが、教科書の中核に取り入れられている。
本書の最も優れた特徴は、実験経済学と行動経済学の知見を前面に出して、活用していることである。これらの内容が、教科書を読み進む過程で経済学の中に根付いた概念として身につくように解説されている。
――「監訳者まえがき」
【本書では、ミクロ経済学を4部18章の構成で学びます】
「第I部 経済学への誘い」(1章~4章):世界を知るための経済学的な考え方を理解するための基盤を作ります。
「第II部 ミクロ経済学の基盤」(5章~11章):需要と供給、消費者と生産者の選択について学んだうえで、完全競争における見えざる手の働きについて学びます。さらに自由市場がもたらす外部性などの負の側面も学びます。
「第III部 市場構造」(12章~14章~:独占、寡占、独占的競争という完全市場ではない市場について学びます。それらの市場を理解するためには、ゲーム理論が重要な役割を果たします。
「第IV部 ミクロ経済学の拡張」(15章~18章):ミクロ経済学の理論がさらに現実社会へと拡張されます。時間とリスクの概念、情報の経済学、身近な存在となったオークションを取り上げ、さらに心理学、歴史学、人類学、社会学、政治学の知見を経済学に動員することによて、世の中をより深く理解ができることになります。
ミクロ経済学では、個人、家計、企業、そして政府がどのように選択を行うか、その選択が価格、資源配分、そして別の主体の幸福にどう影響を及ぼすかを学びます。
本書は、ミクロ経済学の基盤から、最新の実験経済学と行動経済学の知見まで拡張された理論まで幅広く学ぶことができる、「新しく」て「やさしい」入門テキストになっています。
●新しい世代のための経済学への入口となる入門テキスト
●経済学の核心を3つの原理「最適化」「均衡」「経験主義」で表す
●現実社会を3つのコラム(「根拠に基づく経済学」「データは語る」「選択の結果」)を通して直観的に理解することができる
●経済学の理論と現実のデータとのマッチングに重点が置かれている
経済学の考え方はシンプルなものでありながら、世界の出来事を説明し、予測し、改善するうえでとても役に立つ。
それを知ってもらおうと思い、私たちは本書を執筆した。
――原著者「まえがき」
本書の特徴は、「新しい」と「やさしい」である。
経済学の最先端で議論されているような最新のトピックが、教科書の中核に取り入れられている。
本書の最も優れた特徴は、実験経済学と行動経済学の知見を前面に出して、活用していることである。これらの内容が、教科書を読み進む過程で経済学の中に根付いた概念として身につくように解説されている。
――「監訳者まえがき」
【本書では、ミクロ経済学を4部18章の構成で学びます】
「第I部 経済学への誘い」(1章~4章):世界を知るための経済学的な考え方を理解するための基盤を作ります。
「第II部 ミクロ経済学の基盤」(5章~11章):需要と供給、消費者と生産者の選択について学んだうえで、完全競争における見えざる手の働きについて学びます。さらに自由市場がもたらす外部性などの負の側面も学びます。
「第III部 市場構造」(12章~14章~:独占、寡占、独占的競争という完全市場ではない市場について学びます。それらの市場を理解するためには、ゲーム理論が重要な役割を果たします。
「第IV部 ミクロ経済学の拡張」(15章~18章):ミクロ経済学の理論がさらに現実社会へと拡張されます。時間とリスクの概念、情報の経済学、身近な存在となったオークションを取り上げ、さらに心理学、歴史学、人類学、社会学、政治学の知見を経済学に動員することによて、世の中をより深く理解ができることになります。
- 本の長さ758ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2020/3/20
- 寸法15.2 x 4.6 x 21.2 cm
- ISBN-104492315136
- ISBN-13978-4492315132
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商品の説明
著者について
ダロン・アセモグル
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念教授。T・W・シュルツ賞、シャーウィン・ローゼン賞、ジョン・フォン・ノイマン賞、ジョン・ベイツ・クラーク賞、アーウィン・プレイン・ネンマーズ経済学賞などを受賞。専門は政治経済学、経済発展と成長、人的資本理論、成長理論、イノベーション、サーチ理論、ネットワーク経済学、ラーニングなど。主著に、『ニューヨーク・タイムズ』紙ベストセラーに選出された『国家はなぜ衰退するのか』(ジェイムズ・ロビンソンとの共著)などがある。
デヴィッド・レイブソン
ハーバード大学経済学部ロバート・I・ゴールドマン記念教授、全米経済研究所(NBER)研究員。T・W・シュルツ賞、TIAA-CREFポール・A・サミュエルソン賞などを受賞。教育への貢献に対して、ハーバード大学ファイ・ベータ・カッパ賞、ハーバード・カレッジ賞などを受賞。専門は行動経済学、異時点間選択、マクロ経済学、家計経済学など。
ジョン・リスト
シカゴ大学経済学部ケネス・C・グリフィン記念教授、経済学部学長、全米経済研究所(NBER)研究員。ケネス・J・アロー賞、ケネス・ガルブレイス賞などを受賞。他に、ユルヨ・ヨハンソン講演、クライン・レクチャー講演。専門はミクロ経済学、特にフィールド実験、行動経済学など。主著に、世界的ベストセラーとなった『その問題、経済学で解決できます。』(ウリ・ニーズィーとの共著)などがある。
岩本 康志
1961年生まれ。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。京都大学経済学部卒業、大阪大学経済学博士。一橋大学大学院経済学研究科教授、国立国会図書館専門調査員等を歴任。2008年に日本経済学会・石川賞受賞。著書に『財政論』(共著、培風館)、『健康政策の経済分析――レセプトデータによる評価と提言』(共著、東京大学出版会、2017年度日経・経済図書文化賞受賞)、『新版 マクロ経済学』(共著、有斐閣)、『社会福祉と家族の経済学』(編著、東洋経済新報社、2002年NIRA大来政策研究賞受賞)。他に論文多数。
岩本 千晴
関東学園大学経済学部経済学科准教授。ボストン大学経済学修士、中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了、博士(総合政策)。訳書に、スティグリッツ/グリーンウォルド『スティグリッツのラーニング・ソサイエティ――生産性を上昇させる社会』(東洋経済新報社)、ミアン/サフィ『ハウス・オブ・デット』(東洋経済新報社)、コングルトン『議会の進化――立憲的民主統治の完成へ』(共訳、勁草書房)。
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念教授。T・W・シュルツ賞、シャーウィン・ローゼン賞、ジョン・フォン・ノイマン賞、ジョン・ベイツ・クラーク賞、アーウィン・プレイン・ネンマーズ経済学賞などを受賞。専門は政治経済学、経済発展と成長、人的資本理論、成長理論、イノベーション、サーチ理論、ネットワーク経済学、ラーニングなど。主著に、『ニューヨーク・タイムズ』紙ベストセラーに選出された『国家はなぜ衰退するのか』(ジェイムズ・ロビンソンとの共著)などがある。
デヴィッド・レイブソン
ハーバード大学経済学部ロバート・I・ゴールドマン記念教授、全米経済研究所(NBER)研究員。T・W・シュルツ賞、TIAA-CREFポール・A・サミュエルソン賞などを受賞。教育への貢献に対して、ハーバード大学ファイ・ベータ・カッパ賞、ハーバード・カレッジ賞などを受賞。専門は行動経済学、異時点間選択、マクロ経済学、家計経済学など。
ジョン・リスト
シカゴ大学経済学部ケネス・C・グリフィン記念教授、経済学部学長、全米経済研究所(NBER)研究員。ケネス・J・アロー賞、ケネス・ガルブレイス賞などを受賞。他に、ユルヨ・ヨハンソン講演、クライン・レクチャー講演。専門はミクロ経済学、特にフィールド実験、行動経済学など。主著に、世界的ベストセラーとなった『その問題、経済学で解決できます。』(ウリ・ニーズィーとの共著)などがある。
岩本 康志
1961年生まれ。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。京都大学経済学部卒業、大阪大学経済学博士。一橋大学大学院経済学研究科教授、国立国会図書館専門調査員等を歴任。2008年に日本経済学会・石川賞受賞。著書に『財政論』(共著、培風館)、『健康政策の経済分析――レセプトデータによる評価と提言』(共著、東京大学出版会、2017年度日経・経済図書文化賞受賞)、『新版 マクロ経済学』(共著、有斐閣)、『社会福祉と家族の経済学』(編著、東洋経済新報社、2002年NIRA大来政策研究賞受賞)。他に論文多数。
岩本 千晴
関東学園大学経済学部経済学科准教授。ボストン大学経済学修士、中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了、博士(総合政策)。訳書に、スティグリッツ/グリーンウォルド『スティグリッツのラーニング・ソサイエティ――生産性を上昇させる社会』(東洋経済新報社)、ミアン/サフィ『ハウス・オブ・デット』(東洋経済新報社)、コングルトン『議会の進化――立憲的民主統治の完成へ』(共訳、勁草書房)。
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2020/3/20)
- 発売日 : 2020/3/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 758ページ
- ISBN-10 : 4492315136
- ISBN-13 : 978-4492315132
- 寸法 : 15.2 x 4.6 x 21.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 71,854位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 32位ミクロ経済学 (本)
- - 4,406位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年9月12日に日本でレビュー済み
2020年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
方法に関するセクションがあり、内容学だけでなく学問の方法論に目配りがきちんとなされているのが良い。内容学は、何年かすると残念ながら古くなりがちだが、方法論は古びない。学生時代に習ったことを応用して、社会に出て各自の現場で問題を解決、工夫していくためにも方法論が大事になる。
2020年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やさしく、丁寧でわかりやすい。
分厚い本で内容もりだくさんだった。
お値段ちょっと高かった。
でも、買ってよかったです。
分厚い本で内容もりだくさんだった。
お値段ちょっと高かった。
でも、買ってよかったです。