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天平の甍(新潮文庫) Kindle版

4.2 5つ星のうち4.2 471個の評価

唐土へ留学する若き五人の僧たちの熱き志と挫折。
まるで大海に漂う木端のような、それぞれの運命。


天平五(733)年、荒れ狂う大海を越えて唐に留学した若い僧たちがあった。故国の便りもなく、無事な生還も期しがたい彼ら――在唐二十年、放浪の果て、高僧鑒真(がんじん)を伴って普照(ふしょう)はただひとり故国の土を踏んだ……。
鑒真来朝という日本古代史上の大きな事実をもとに、極限に挑み、嵐の中の木の葉のように翻弄される僧たちの運命を、大きな歴史のうねりの中に鮮明なイメージで定着させた画期的な歴史小説。芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。用語、史実等の詳細な注釈を付す。

本文より
船は筑紫の大津浦を出た最初の夜から、特に海上が荒れていたわけではなかったが、外海の大きい波浪に弄ばれて、木の葉のように揺れ動いた。船員を除いた殆ど全部の乗員がみな食物も喉を通らなくなり、ぐったりと死んだように横たわった。そしてそうした状態がその夜から何日も続いた。(略)
「こうしたことを、いままで多勢の日本人が経験して来たということを考えている。そして何百、何千人の人間が海の底に沈んで行ったのだ。無事に生きて国の土を踏んだ者の方が少いかも知れぬ。一国の宗教でも学問でも、何時(いつ)の時代でもこうして育って来たのだ。……」(「一章」)

本書「解説」より
(五人の僧たちの)背後にある鑒真という大きな存在は、その存在感の確かさにもかかわらず、個性的に描かれているわけでない。大仏の像を前にした、小さな五人の僧たちの姿といった感じである。鑒真という大きな姿を史上に齎(もた)らすために、それぞれの過程的な役割を果して、悠久の歴史の流れに消え去ったのが彼等である。この場合、氏の筆致は、歴史を書くような冷静さで、遠景に小さく、蟻のような彼等の姿を捕える。何かの爪跡を残して、すべては流れ去るといった感慨が、あとに残るのである。
――山本健吉(評論家)

井上靖(1907-1991)
旭川市生れ。京都大学文学部哲学科卒業後、毎日新聞社に入社。戦後になって多くの小説を手掛け、1949(昭和24)年「闘牛」で芥川賞を受賞。1951年に退社して以降は、次々と名作を産み出す。「天平の甍」での芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」での日本文学大賞(1969年)、「孔子」での野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章した。
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出版社より

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猟銃・闘牛 敦煌 あすなろ物語 風林火山 氷壁 天平の甍
カスタマーレビュー
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471
価格 ¥693 ¥737 ¥572 ¥693 ¥1,100 ¥649
【新潮文庫】井上靖 作品 ひとりの男の十三年間にわたる不倫の恋を、妻・愛人・愛人の娘の三通の手紙によって浮彫りにした「猟銃」、芥川賞の「闘牛」等、3編。〈芥川賞受賞〉 無数の宝典をその砂中に秘した辺境の要衝の町敦煌──西域に惹かれた一人の若者のあとを追いながら、中国の秘史を綴る歴史大作。〈毎日芸術賞受賞〉 あすは檜になろうと念願しながら、永遠に檜にはなれない”あすなろ”の木に託し、幼年期から壮年までの感受性の劇を謳った長編。 知略縦横の軍師として信玄に仕える山本勘助が、秘かに慕う信玄の側室由布姫。風林火山の旗のもと、川中島の合戦は目前に迫る……。 前穂高に挑んだ小坂乙彦は、切れるはずのないザイルが切れて墜死した──恋愛と男同士の友情がドラマチックにくり広げられる長編。 天平の昔、荒れ狂う大海を越えて唐に留学した五人の若い僧──鑒真来朝を中心に歴史の大きなうねりに巻きこまれる人間を描く名作。〈芸術選奨受賞〉
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蒼き狼 楼蘭 風濤 額田女王 後白河院 幼き日のこと・青春放浪
カスタマーレビュー
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価格 ¥935 ¥693 ¥737 ¥1,100 ¥605 ¥605
全蒙古を統一し、ヨーロッパへの大遠征をも企てたアジアの英雄チンギスカン。闘争に明け暮れた彼のあくなき征服欲の秘密を探る。 朔風吹き荒れ流砂舞う中国の辺境西域──その湖のほとりに忽然と消え去った一小国の運命を探る「楼蘭」等12編を収めた歴史小説。 朝鮮半島を蹂躙してはるかに日本をうかがう強大国元の帝フビライ。その強力な膝下に隠忍する高麗の苦難の歴史を重厚な筆に描く。〈読売文学賞受賞〉 天智、天武両帝の愛をうけ、”紫草(むらさき)のにほへる妹(いも)”とうたわれた万葉随一の才媛、額田女王の劇的な生涯を綴り、古代人の心を探る。 武門・公卿の覇権争いが激化した平安末期に、権謀術数を駆使し政治を巧みに操り続けた後白河院。側近が語るその謎多き肖像とは。 血のつながらない祖母と過した幼年時代──なつかしい昔を愛惜の念をこめて描く「幼き日のこと」他、「青春放浪」「私の自己形成史」。
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孔子 しろばんば 夏草冬濤〔上〕 夏草冬濤〔下〕 北の海〔上〕 北の海〔下〕
カスタマーレビュー
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価格 ¥990 ¥1,045 ¥935 ¥880 ¥737 ¥649
戦乱の春秋末期に生きた孔子の人間像を描く。現代にも通ずる「乱世を生きる知恵」を提示した著者最後の歴史長編。〈野間文芸賞受賞〉 野草の匂いと陽光のみなぎる、伊豆湯ヶ島の自然のなかで幼い魂はいかに成長していったか。著者自身の少年時代を描いた自伝小説。 両親と離れて暮す洪作が友達や上級生との友情の中で明るく成長する青春の姿を体験をもとに描く、『しろばんば』につづく自伝的長編。 高校受験に失敗しながら勉強もせず、柔道の稽古に明け暮れた青春の日々──若き日の自由奔放な生活を鎮魂の思いをこめて描く長編。

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B00I2KLY5U
  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (1964/3/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1964/3/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 1110 KB
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効
  • X-Ray ‏ : ‎ 有効
  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
  • 付箋メモ ‏ : ‎ Kindle Scribeで
  • 本の長さ ‏ : ‎ 175ページ
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 471個の評価

著者について

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井上 靖
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(1907-1991)旭川市生れ。

京都大学文学部哲学科卒業後、毎日新聞社に入社。戦後になって多くの小説を手掛け、1949(昭和24)年「闘牛」で芥川賞を受賞。1951年に退社して以降は、次々と名作を産み出す。

「天平の甍」での芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」での日本文学大賞(1969年)、「孔子」での野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章した。

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
唐の高僧・鑒真(688~763)の五回の失敗の末、ようやく果たされた日本渡来を主軸とした物語です。

多くの方のレビューで述べられている様に、本書の特徴は、文章が淡々としている事、感情を抑制した筆致に徹している事です。
『天平の甍』の場合、それが作品の質を高めることに成功していると思われます。

主人公・普照。および、栄叡、戒融、玄朗。
この四人の日本人留学僧の、唐に渡ってからの、それぞれの生涯が描かれています。

唐の高僧・鑒真の日本招来に尽力したのは、栄叡と普照です。
しかし、その実現は困難を極め、普照も、鑒真に従う唐僧たちも、懐疑的になっていきます。
最後まで志を持ち続けたのは、栄叡と鑒真自身でした。
その栄叡も、道半ばで病を得て、世を去ります。
失明した鑒真和上が日本渡来したとき、日本人留学僧の中で生きて故国の土を踏んだのは、普照ただ一人でした。

一方、普照が別個に関わった、業行という日本人留学僧。
その生涯をひたすら写経のみに費やした、特異な人物です。
業行は、自身の書写した経典を日本へ届けることに、異常な執念を抱いています。
普照もまた、業行の悲願のために尽力するのですが····。

仏教事業のため、日本と唐を往来すること。
その過程で、多くの人物や経典が、荒れ狂う海の中へ沈んでいきました。
業行の生涯をかけて書写した経典もまた、彼自身もろとも海の藻屑と消えたのです。
鑒真とは対照的な、業行の悲運は『天平の甍』のもうひとつの結末として、心を打つものがあります。
2023年10月19日に日本でレビュー済み
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奈良の唐招提寺、鑑真和上の渡日をめぐる日本の僧を描いた本です。挑むこと数度、当時の船舶は死を覚悟
してのことでありました。仏を広めるため盲目になりながら、渡日を果たす鑑真和上も凄いが、日本の僧侶
の粘り強い働きも描かれております。さすが、井上靖文学が如実に表れた本となっております。
若い人にも読んでもらいたい作品です。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年3月3日に日本でレビュー済み
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長い時が経ったにもかかわらず綺麗に保管されて頂いた事に感謝です。
2019年9月22日に日本でレビュー済み
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大阪港から内陸の旅になるはずだ。海外へ行くのには大変な勉強をして、中国に経をもらいにいくのだろう。でも、それは何のためだろうか。解決のつかない問題があるから、教えをこいにいくのだろうか。愚にもつかないような凡人の犯行に、多大な努力を払うことは、いつの時代もバカなことのように思われた。大阪でスーパーの店頭でアイスコーヒーをグビグビ開けるような、自称親戚のために、小矢部へ辿りつくことなのか。壊素は偉い僧だったろうか。どんなことをしても文句だけは言わせてくれるような。旅が終わって、ふと見れば、解決のつかない問題というのは、いつも自分を試す一里塚の夜明けの街でに見えていたということです。小矢部市で写経をしながら、どうにもならなくなっていく世の中を思う。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年9月29日に日本でレビュー済み
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息子の学校課題で使用する必要があり購入しました。
私は読んでいないので内容は分かりません...
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
5人の遣唐使と鑑真•門弟を描いた傑作歴史小説です。1400年前の唐を舞台に、史実とフィクションの狭間で、嵐の中を舞う木の葉のような人間存在の脆弱さと、一方で信念を負い滅私の中に一歩ずつ突き進む人物たちの根源的な強さとを絶妙なバランスの中で描いていました。

自らの手と足を使って情報を持ち帰るしかなかった彼方の時代に触れて、溢れかえる情報の中を意志もなく漂流する現代人とを頭の中で対比させながら読みました。

そして、最も愚直に描かれた人物、蟻のように不器用に、実直に、生きたのちに海の藻屑と散った業行の奥に、「天才•空海」の影を見るとした山本健吉の解説に心が打ち震えました。

登場人物たちの心理描写を最小限に抑制している点が、この物語の侘しくて儚い美しさを際立たせているように感じました。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年3月11日に日本でレビュー済み
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文化財鑑賞が好きな私は、奈良の唐招提寺に2014年6月に訪れました。唐招提寺の国宝・重要文化財をくまなく鑑賞しました。鑑真が開基の唐招提寺は井上靖の「天平の甍」で知っていました。
境内にある新宝蔵にh冠されている当時の金堂の屋根の西側に設置されていたという鴟尾(しび)を観ました。
まさに天平の甍です。大きかったです。高さは1.2mの紹介だきされていました。大きかったです。
手順前後ですが、「天平の甍」を読んでみたくなり、amazonで購入しました。
長編でないので直ぐに読み終えました。
遣唐使の一員で朝廷から唐の高僧を日本に(大和に)来ていただくことを託された二人の僧がやがて鑑真と会い、五度目のチャレンジでようやく日本にたどり着き、聖武天皇から唐招提寺を与えられ、日本仏教の戒律制定と仏教普及に貢献したことが書かれています。唐招提寺の生い立ちを知るための一つの材料です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年2月27日に日本でレビュー済み
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人物それぞれと仏像、背景がやっと結びつきました。昔に読んでいても心に刺さらなかったかもしれません。今読んで良かったです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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