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あなたがいる場所 (新潮文庫) 文庫 – 2013/8/28

4.0 5つ星のうち4.0 40個の評価

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ほぼ毎年、中・高・大学入試に出題される、極上のナイン・ストーリーズ。
著者初の短編小説集。解説:角田光代。


ついてないな。そもそも高校に入ったときからついてない。バスに乗り遅れたナツミは停留所で小学校時代の友人と再会する。ぎこちない会話はやがて不幸の手紙へ──(「銃を撃つ」)。
少しずつ少しずつ積み上げてきた生が、ふと直面する戸惑い、やりきれなさ、苦い思い。その儚くも愛しいミルフィーユのような断面を鮮やかに描き出す珠玉のナイン・ストーリーズ。著者初の短編小説集。

【目次】
銃を撃つ
迷子
虹の髪
ピアノのある場所
天使のおやつ
音符
白い鳩
自分の神様
クリスマス・プレゼント
解説:角田光代

沢木耕太郎
1947年、東京生れ。横浜国大卒業。ほどなくルポライターとして出発し、鮮烈な感性と斬新な文体で注目を集める。『若き実力者たち』『敗れざる者たち』等を発表した後、1979年、『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、1982年に『一瞬の夏』で新田次郎文学賞、1985年に『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞を受賞。1986年から刊行が始まった『深夜特急』三部作では、1993年、JTB紀行文学賞を受賞した。ノンフィクションの新たな可能性を追求し続け、1995年、檀一雄未亡人の一人称話法に徹した『檀』を発表、2000年には初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行している。2006年に『凍』で講談社ノンフィクション賞を、2014年に『キャパの十字架』で司馬遼太郎賞を受賞。近年は長編小説『波の音が消えるまで』『春に散る』を刊行。ノンフィクション分野の仕事の集大成として「沢木耕太郎ノンフィクション」が刊行されている。


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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 文庫版 (2013/8/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/8/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 290ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101235198
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101235196
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 40個の評価

著者について

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沢木 耕太郎
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1947(昭和22)年、東京生れ。横浜国大卒業。

ほどなくルポライターとして出発し、鮮烈な感性と斬新な文体で注目を集める。『若き実力者たち』『敗れざる者たち』等を発表した後、1979年、『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、1982年には『一瞬の夏』で新田次郎文学賞を受賞。常にノンフィクションの新たな可能性を追求し続け、1995(平成7)年、檀一雄未亡人の一人称話法に徹した『檀』を発表。

2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行。2002年から2004年にかけて、それまでのノンフィクション分野の仕事の集大成『沢木耕太郎ノンフィクション』が刊行され、2005年にはフィクション/ノンフィクションの垣根を超えたとも言うべき登山の極限状態を描いた『凍』を発表、大きな話題を呼んだ。

カスタマーレビュー

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2019年11月20日に日本でレビュー済み
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素晴らしい短編集です。絶対おすすめです。
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2015年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
迅速性、梱包、内容問題ありません
ガイドラインの必須というのがわけがわかりません
2014年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
理解不足かもしれませんが……。
内容が、バラエティに富んでいたのはよかった。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近友人から”波の音が消えるまで”を薦められ読後感がよかったので、沢木氏のこれまでの著書を立て続けに読んでいます。以前読んだスポーツや旅行のルポものと比べて、この”あなたがいる場所“は何か不思議な読後感があり驚きました。誰の言葉だったか、勇気・度胸は怖気・臆病とど真剣さの両方からでてくるんだというのがありました。ここにずっと留まるのか、それとも一歩踏み出すのか。悲嘆にくれ悔恨で下ばかり向いて生きていくのか、心の整理をつけ顔を上げて歩き出すのか。失ったもののためにも自分のためにも。個人的には”天使のおやつ“、”白い鳩“、”クリスマス・プレゼント“が強く印象に残っています。”無名“の中で彼の父親はそこに留まっただけなのだろうかと自問する。
沢木氏は彼の秀作選の題名のように”右か左か“という決断を人は常にしていると言う。
留まるのも決断なら、行くのも決断だと。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
NHKブックレビューの対談を見て、購入した。日常の中の小さな変化がその人の運命を変えることがある。この本を読んで、自分の人生の変化もここにあったと同感しました。そして、「天使のおやつ」では、幼い娘の死をわが子のごとくいとおしく感じ、涙が溢れました。私も同じ立場に立てば、衝動を感じて、激しい行動をしたかもしれない。
サラリーマン時代、海外出張の飛行機の中でわずかの変化からあと一歩で人生を変えるかもしれない行動に出たかもしれない出来事があった。それを思い起こさせた「虹の髪」、私も虹色の髪の記憶があります。
サラリーマン時代、現状を少しだけ変えようと努力を積み重ね、8年計画で48歳で独立しました。そしてほんのわずかの努力と運の積み重ねによって、60歳過ぎにやっと自己実現したと思える時代を迎えました。人と大きく違った人生をなぜ歩むことができたか、これまで分かりませんでした。目に見えないほどの日常の変化と、そののちの行動、諦めずに努力し続けた後に驚くべき差となるのだと感じました。これまでの小説は、少し評論家のように楽しむだけでしたが、明日の行動に影響しそうです。小説でありながら、繊細な観察力をベースに書きあげた短編集です。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表紙を開くと、「バスを降りると、そこは」と書かれていて、次のページで本のタイトル「あなたがいる場所」へと続き、そして年齢も生活環境も違う男女が主人公の9編の物語が始まる。

両親の不仲や冴えない自分自身に「ついてないな」と愚痴る女子高生。バスで乗りあわせた女性の美しい髪に淫する霞ヶ関の官僚。預けている学童保育で娘が事故に遭った怒りを「青く」燃やす父親。瀕死のハトに救いの手を差し延べる理不尽なイジメに遭った中学生の少年。家庭教師の教え子の父親との恋愛にピリオドを打とうと神社で「別れ」を祈る若い女性。亡き妻に代わって「遠く」で暮らす息子への贈りものを荷造りする老父…。

東京の大きな駅からバスで20分くらい、作者にとって身近な町に住んでいるような人たちの物語だ。ささやかな日々を生きる9人の老若男女は、ありふれた日常のなかで、何かに気づき、何かを選び取っていく。簡単なコースか困難な道か。彼らの誰もが容易ではないほうを選択する。すると、普通に生きる彼らの身に、非日常的な出来事が巻き起こる。その非日常を、作者は安易に解こうとはしない。そこで彼らの胸に去来する、苛立ちや昂ぶり、自責、悔い、罪悪、愛情といった、作者が言うところの「感情の劇的瞬間」こそが、本書の魅力だと思う。

念入りに積み重ねられた寡黙な心理描写。沢木作品の特長である文章の汚れなき清潔感。それらを伴って、ノンフィクション作品で多くの孤独な闘いと出逢いの光明を見聞きし活写してきた著者だから描けた、マティーニで言えば幾分ドライな味わいのある短編集だ。一番読みごたえのあった『天使のおやつ』は長編でも読みたいし、ぜひスクリーンで観てみたい。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年9月16日に日本でレビュー済み
描写も話の構成も流石に上手い。だけれどもこの手の作家は最近たくさんいる。
作者を伏せられてこの本を読んだときに、「沢木耕太郎」を感じられる人はどれ位いるのだろうか?多分、「東野圭吾」なんかをを感じる人の方が多いのじゃないかしらん。

やっぱり沢木耕太郎に描いてもらいたいのは、スポーツや旅のノンフィクションだ。別に他のジャンルであっても構わないが、その時こそ「沢木耕太郎」らしさを感じさせるものであってほしい。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年4月21日に日本でレビュー済み
作者の文章は、ちょっとカッコ良すぎるときもあるが、誠実で上品、そして清涼感がある。それが説得力とリアリティを醸し出している。以前に、作者が選者になったアンソロジーを読んだことがあるが、そのタイトルが「右か左か」だったと思う。この短編集でも、各話の主人公たちが「右か、左か?」、「するか、しないか?」の選択を行うさまが描かれている。奇をてらったストーリーではないのに、登場人物の子供や老人の心の動き方に共感できるのは、読者に考える余白を残した、抑制のきいた文章だからだろう。
今まで読んできたルポやエッセイと同様に違和感なく楽しめた。というのも先日読んだ春に散るは、話は面白いのだが、少しエンターテイメント感が強すぎて、沢木耕太郎でなくて少年ジャンプを読んでいるような感じだった。しかしこの短編集はいい。