ドーパミンと言う脳内ホルモンは知っていても、何とく快楽物質と言う程度の認識だった。
しかし、このドーパミンこそが人類を進歩へと駆り立てた、という論旨には驚くとともに、興味が持てた。
例題や実験が豊富に紹介されていて、実に楽しく興味深く読めた。
自分の力でドーパミンを分泌したり止めたりすることは出来ないとしても、予めその働きを理解することで、自分の行動ベースを知ることも出来る上で有用な本でもあった。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥2,310¥2,310 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥2,310¥2,310 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥1,653¥1,653 税込
配送料 ¥385 6月2日 日曜日にお届け
発送元: Forest Book shop【インボイス対応】(全ての商品を安心の追跡番号付きで発送します!) 販売者: Forest Book shop【インボイス対応】(全ての商品を安心の追跡番号付きで発送します!)
¥1,653¥1,653 税込
配送料 ¥385 6月2日 日曜日にお届け
発送元: Forest Book shop【インボイス対応】(全ての商品を安心の追跡番号付きで発送します!)
販売者: Forest Book shop【インボイス対応】(全ての商品を安心の追跡番号付きで発送します!)
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
もっと! : 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学 単行本 – 2020/10/2
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,310","priceAmount":2310.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,310","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"JFeWD8jFt1b4PRVkJlbASk96DBkn1NCpMj2FGhyeeAw3hRfVdbgZgNOQlG10p%2FSpB4TvDeCTUWd2GOOMBKtwszfJhPgYZzvnrrqmnMsWV%2FnMsaYFzFwBMdCH1TwWMbPSGzbrHgfQXd8%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1,653","priceAmount":1653.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,653","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"JFeWD8jFt1b4PRVkJlbASk96DBkn1NCpD%2Foa6FTB3nm4AdKZnon3LVE2MairtGSFUC0TmCFJRdqtMFMtmOCnIlT%2BHS6OB9sxKxy9iA8j%2FzA4A4p9%2FuyBn7tamflcV3ZKwiXhpXhUQ8IIQgrnv7pUp9HYg0g6EvNwfHvnZZB25nMpU97UvYpYsYqRgARsNihQ","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
■私たちを熱愛・冒険・創造・成功に駆り立て、
人類の運命をも握るドーパミンとは? ■
ドーパミンは、よく言われる「快楽物質」ではない。
脳の2つの回路 ーー「欲求ドーパミン」によって〈期待〉を駆り立て、
「制御ドーパミン」によって〈達成への力〉をもたらすのだ。
・創造力の源
・先を見越した戦略
・恋愛が長続きしないわけ
・充足感の欠乏
・変化に適応できる柔軟さ
・支配と服従
・依存症・精神病のリスク
・保守・リベラルの気質
・人類の大いなる進歩と破滅
・・・
すべて「もっと!」を求めてやまないドーパミンが鍵を握る。
そして、未来志向のドーパミンと「いまここ」志向のH&Nとの
バランスこそ、脳の潜在能力をもっとも解き放つ。
★Forbes誌「年間ベストブック」受賞!
★激賞!
V.S.ラマチャンドラン + ダニエル・ピンク + デイヴィッド・イーグルマン
◎新たな洞察にあふれている ーー V.S.ラマチャンドラン
◎驚嘆すべき偉業だ ーー ダニエル・ピンク
◎読み始めたら止まらない ーー デイヴィッド・イーグルマン
★絶賛書評
◎人生や社会を考える上での重要な示唆を含んでいる。本書の内容は世間の一般常識とするに値する
ーー養老孟司『毎日新聞・今週の本棚』
◎ぜひ読んでいただきたい一冊
ーー土井英司「ビジネスブックマラソン」
◎人を操る神経伝達物質の物語
ーー渡辺政隆『日本経済新聞』
◎脳科学から世界の潮流を読み解くこともできる目からうろこの1冊だ
ーー『中日新聞・東京新聞』
◎ドーパミンの作用に目を向けると世の中のあらゆる行動原理がつかめてくる
ーー峰尾健一「HONZ」
◎今年読んだ本の中でもトップレベルに面白い本
ーー倉下忠憲「Weekly R-style Magazine」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::著者::
ダニエル・Z・リーバーマン
ジョージワシントン大学の精神医学・行動科学部教授。
アメリカ精神医学会の特別研究員。
マイケル・E・ロング
ライター、スピーチライター、脚本家。ジョージタウン大学でライティングを教える。
プロフェッショナル・スピーチライターズ協会の常任コーチ。
::訳者:: 梅田智世
翻訳家。訳書は、リアム・ドリュー『わたしは哺乳類です』、
ダレン・ナッシュ『ビジュアル 恐竜大図鑑』など。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::目次::
はじめに: 上と下
第1章: 愛 ーー 恋愛から友愛へ
第2章: 依存症 ーー「欲求ドーパミン」の駆動力
第3章: 支配 ーー「制御ドーパミン」の達成力
第4章: 創造と狂気 ーー すごい発想が生まれる源
第5章: 政治 ーー 保守とリベラルの脳の違い
第6章: 進歩 ーー 新しさを求め冒険する気質
第7章: 調和 ーー ドーパミンとH&Nのバランスをとる
人類の運命をも握るドーパミンとは? ■
ドーパミンは、よく言われる「快楽物質」ではない。
脳の2つの回路 ーー「欲求ドーパミン」によって〈期待〉を駆り立て、
「制御ドーパミン」によって〈達成への力〉をもたらすのだ。
・創造力の源
・先を見越した戦略
・恋愛が長続きしないわけ
・充足感の欠乏
・変化に適応できる柔軟さ
・支配と服従
・依存症・精神病のリスク
・保守・リベラルの気質
・人類の大いなる進歩と破滅
・・・
すべて「もっと!」を求めてやまないドーパミンが鍵を握る。
そして、未来志向のドーパミンと「いまここ」志向のH&Nとの
バランスこそ、脳の潜在能力をもっとも解き放つ。
★Forbes誌「年間ベストブック」受賞!
★激賞!
V.S.ラマチャンドラン + ダニエル・ピンク + デイヴィッド・イーグルマン
◎新たな洞察にあふれている ーー V.S.ラマチャンドラン
◎驚嘆すべき偉業だ ーー ダニエル・ピンク
◎読み始めたら止まらない ーー デイヴィッド・イーグルマン
★絶賛書評
◎人生や社会を考える上での重要な示唆を含んでいる。本書の内容は世間の一般常識とするに値する
ーー養老孟司『毎日新聞・今週の本棚』
◎ぜひ読んでいただきたい一冊
ーー土井英司「ビジネスブックマラソン」
◎人を操る神経伝達物質の物語
ーー渡辺政隆『日本経済新聞』
◎脳科学から世界の潮流を読み解くこともできる目からうろこの1冊だ
ーー『中日新聞・東京新聞』
◎ドーパミンの作用に目を向けると世の中のあらゆる行動原理がつかめてくる
ーー峰尾健一「HONZ」
◎今年読んだ本の中でもトップレベルに面白い本
ーー倉下忠憲「Weekly R-style Magazine」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::著者::
ダニエル・Z・リーバーマン
ジョージワシントン大学の精神医学・行動科学部教授。
アメリカ精神医学会の特別研究員。
マイケル・E・ロング
ライター、スピーチライター、脚本家。ジョージタウン大学でライティングを教える。
プロフェッショナル・スピーチライターズ協会の常任コーチ。
::訳者:: 梅田智世
翻訳家。訳書は、リアム・ドリュー『わたしは哺乳類です』、
ダレン・ナッシュ『ビジュアル 恐竜大図鑑』など。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::目次::
はじめに: 上と下
第1章: 愛 ーー 恋愛から友愛へ
第2章: 依存症 ーー「欲求ドーパミン」の駆動力
第3章: 支配 ーー「制御ドーパミン」の達成力
第4章: 創造と狂気 ーー すごい発想が生まれる源
第5章: 政治 ーー 保守とリベラルの脳の違い
第6章: 進歩 ーー 新しさを求め冒険する気質
第7章: 調和 ーー ドーパミンとH&Nのバランスをとる
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社インターシフト (合同出版)
- 発売日2020/10/2
- 寸法18 x 13 x 2 cm
- ISBN-104772695702
- ISBN-13978-4772695701
よく一緒に購入されている商品
対象商品: もっと! : 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学
¥2,310¥2,310
最短で6月1日 土曜日のお届け予定です
在庫あり。
¥1,980¥1,980
最短で6月1日 土曜日のお届け予定です
残り16点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
出版社より
商品の説明
出版社からのコメント
■私たちを熱愛・冒険・創造・成功に駆り立て、
人類の運命をも握るドーパミンとは? ■
ドーパミンは、よく言われる「快楽物質」ではない。
脳の2つの回路 ーー「欲求ドーパミン」によって〈期待〉を駆り立て、
「制御ドーパミン」によって〈達成への力〉をもたらすのだ。
・創造力の源
・先を見越した戦略
・恋愛が長続きしないわけ
・充足感の欠乏
・変化に適応できる柔軟さ
・支配と服従
・依存症・精神病のリスク
・保守・リベラルの気質
・人類の大いなる進歩と破滅
・・・
すべて「もっと! 」を求めてやまないドーパミンが鍵を握る。
そして、未来志向のドーパミンと「いまここ」志向のH&Nとの
バランスこそ、脳の潜在能力をもっとも解き放つ。
★Forbes誌「年間ベストブック」受賞!
★激賞!
V.S.ラマチャンドラン + ダニエル・ピンク + デイヴィッド・イーグルマン
◎新たな洞察にあふれている ーー V.S.ラマチャンドラン
◎驚嘆すべき偉業だ ーー ダニエル・ピンク
◎読み始めたら止まらない ーー デイヴィッド・イーグルマン
★絶賛書評
◎人生や社会を考える上での重要な示唆を含んでいる。本書の内容は世間の一般常識とするに値する
ーー養老孟司『毎日新聞・今週の本棚』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人類の運命をも握るドーパミンとは? ■
ドーパミンは、よく言われる「快楽物質」ではない。
脳の2つの回路 ーー「欲求ドーパミン」によって〈期待〉を駆り立て、
「制御ドーパミン」によって〈達成への力〉をもたらすのだ。
・創造力の源
・先を見越した戦略
・恋愛が長続きしないわけ
・充足感の欠乏
・変化に適応できる柔軟さ
・支配と服従
・依存症・精神病のリスク
・保守・リベラルの気質
・人類の大いなる進歩と破滅
・・・
すべて「もっと! 」を求めてやまないドーパミンが鍵を握る。
そして、未来志向のドーパミンと「いまここ」志向のH&Nとの
バランスこそ、脳の潜在能力をもっとも解き放つ。
★Forbes誌「年間ベストブック」受賞!
★激賞!
V.S.ラマチャンドラン + ダニエル・ピンク + デイヴィッド・イーグルマン
◎新たな洞察にあふれている ーー V.S.ラマチャンドラン
◎驚嘆すべき偉業だ ーー ダニエル・ピンク
◎読み始めたら止まらない ーー デイヴィッド・イーグルマン
★絶賛書評
◎人生や社会を考える上での重要な示唆を含んでいる。本書の内容は世間の一般常識とするに値する
ーー養老孟司『毎日新聞・今週の本棚』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
著者について
ダニエル・Z・リーバーマン:ジョージワシントン大学の精神医学・行動科学部教授。
マイケル・E・ロング:ライター、スピーチライター、脚本家。ジョージタウン大学でライティングを教える。
マイケル・E・ロング:ライター、スピーチライター、脚本家。ジョージタウン大学でライティングを教える。
登録情報
- 出版社 : インターシフト (合同出版) (2020/10/2)
- 発売日 : 2020/10/2
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 344ページ
- ISBN-10 : 4772695702
- ISBN-13 : 978-4772695701
- 寸法 : 18 x 13 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 49,151位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 172位科学読み物 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
イメージ付きのレビュー
5 星
著名人になりたいなら、不幸や精神障害になる確率が高くなることを受容する必要があります。
『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』は、ドーパミンに関する原理原則を教えてくれるビジネス書です。「ドーパミン:所有は関心事ではない/重要なのは獲得だけ/期待物質」「熱愛(ドーパミン):未来の展望/友愛(H&N):体験重視」「他者を助けると細胞レベルで老化が遅くなる」など、「熱愛」と「友愛」の両極を認識できます。特に「満足感の発生:欲求回路はなんの役割を担っていない」は、欲望と満足との違いを示しています。未来志向のドーパミンで興奮しても、満足することはありません。ドーパミンは単なるセールスマンなのです。夢に操られて満足できない方は、一度立ち止まって違うアプローチをする必要があります。「セックスはいわば早送りの愛だ」「何かを欲することと好きになることは違う」「ニコチンは、衝動的な使用を引き起こす以外に、ほとんど何もしない」などを通して、欲望と満足の違いを教えてくれます。特に「過剰なドーパミン:生産性の高い不幸/過剰なH&N:幸福な怠惰」は、極端な方向へ向かうことの危険性を問うています。極端な方向に向かうと、「過剰なドーパミン:ワーカホリックの企業経営者/過剰なH&N:マリファナ好きの地下室の住人」になってしまうからです。良い人生を送るには、バランスを取る必要があります。あえて不幸な著名人になりたい方は、ドーパミンまみれになることを勧めます。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年2月11日に日本でレビュー済み
2021年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳のドーパミン系とヒア&ナウ系(セロトニンやオキシトシンなど)について、とくに前者を重点的に述べた本です。
この本に書かれているもっとも重要な知見は、ドーパミン系とヒア&ナウ系がたがいを抑制しながら協調的にはたらくということです。またドーパミン系にも欲求、制御の二系統があり、たがいを抑制しています。
国会の二院制や裁判、ニューラルネットワークの敵対的生成ネットワークやマイクロプロセッサの分岐予測など、世の中にはいたるところに「生成者」と「批判者」を対決させるシステムがあります。どうも制御一般として、それが非常に効率がよいようなのです。欲求ドーパミン系も「予測」を生成し、制御ドーパミン系から「理性的判断」、外部から「行動の結果」をもらって批判とし、予測の誤差の修正をする仕組みになっています。
人間の脳も進化の過程でそうなったのだから、なんらかの本質を獲得したと言えるでしょう。したがってこの本質的な知見は、あらゆる人間科学に絶大な恩恵をあたえるはずです。私見では、ベンジャミン・リベットの「意識は行動に遅れる」という知見と同等以上のインパクトがあると思います。
この本は一般向けで専門用語もなるべく絞り、日常の言葉で書かれているため、数少ない専門用語さえ理解すれば、まったく難しくないと思います。つっかえたら専門用語の確認をすればいいでしょう。
ドーパミン系のはたらきを描いた本のオススメは、ポール・ブルーム『 反共感論 』です。題名のとおり非常に珍しい主張の本なので、それだけでも価値がありますが、内容も正確さと面白味のいずれにおいてもすぐれています。
オキシトシンが「愛着」を起こすことはよく知られています。愛着障害について書かれた本はイメージをつかみやすいでしょう。ラッコがお気に入りの石に示すような素朴な「所有」はオキシトシン的な愛着ですが、親の過保護や過干渉はドーパミン的なコントロールと混然一体になっているようです。
セロトニン系のはたらきは直観やひらめきをはじめ非常に広範囲であり、幸福感や落ち着き、「うつ」ではない生きてるってカンジやヤル気などの源泉なのですが(これは仏教などのほうが科学よりも知見が豊富です)、瞑想やダジャレなど特殊な訓練を積まなければ非常に自覚しづらい上、ドーパミン系にも似たような、しかもはるかに強い感情が多いため、一部の文学者以外にはほとんど認知されておらず、統一的で明解な本はないように思います。比較的区別しやすいものに、ドーパミン系の「多幸感」とセロトニン系の「幸福感」がありますが、区別して論じている科学の文献は思いつきません。精神医学では躁病の症状として多幸感を挙げますが、幸福感には輪郭を与えていないようです。
ジョナサン・ハイトは『 社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 』で、脳における道徳の基盤として「ケア」「公正」「忠誠」「権威」「神聖」の5つを挙げ、リベラルは「ケア」「公正」に、保守派は5つすべてに反応するとしています。この分類は決定版ではなくいわば仮の分類で、現象を説明するものではなくハイトの直観よる分析です。「ケア」「公正」はドーパミン系、「忠誠」「権威」「神聖」はヒア&ナウ系と考えるとしっくりきます。なぜなら前二者は他人とのかかわりで、後三者は自分の態度だからです。オキシトシンはヒア&ナウ系ですが、愛着を起こすので「ケア」にいくらか関与しているかもしれません。「ケア」「公正」がドーパミン系だとすると、ポール・ブルームが言うように射程距離が非常に短いことが予想され、アフリカの子供にいくら寄付したか、ソマリアの内戦にどれだけ憤ったかなどが補強しそうです。
ハイトは批判を受け後から「自由」も基盤に追加しましたが、「自由」は基盤ではなく他の基盤がすべて満足された場合に感じられると考えるほうが自然です。「ケア」も「公正」も欠いた自由は考えづらいからです。フィクションの多くはそうなっており、『北斗の拳』のモヒカンもラオウを恐れています。また「リベラルの方が保守派より精神病的傾向が強い」という事実があります。これは当初正反対に発表され、データ処理の誤りが指摘されました。精神病はドーパミン系と関係が深いので、ハイトの論を補強するかもしれません。念のためにつけ加えておくと、どうにでもなる差です。
Oooo氏のレビュー
> 脳は極めて複雑なシステムだ。恋愛感情の変遷にしろ、宗教感情や政治的気質、創造やリスク管理にしろ、様々な説明、解釈の余地がある。
現象の複雑さとはうらはらに、神経細胞とグリア細胞と内分泌系からなる脳はコンポーネントの「種類」が非常にすくなく単純な仕組みで、様々な説明や解釈の余地など皆無です。コンピュータと同様、現象の複雑さは原理ではなく扱うデータの複雑さの反映です。人類学は進化心理学を「人間の多様性を無視している」と非難しますが、これも環境と発展の多様性で十分説明がつくものです。人工物ではない脳は進化が生んだ意味なきシステムで、その現象は豊穣な意味どころかまったくなんの意味も持ちません。意味は現象の属性ではなく、観察する人間の心が認識の一環として構築するものです。たとえば「利己的な遺伝子」は比喩としては秀逸ですが、遺伝子は文字通りの意味で利己的だというわけではなく、単純な物理法則にしたがっているにすぎません。社会科学など現象から入らざるを得ないものもありますが、問題意識の時点でバイアスまみれのこともめずらしくありません。
生物は環境に非常に適応していても、それが唯一の適応の形とは限りません。今の形にいたる道が選ばれたのはただの偶然です。現象に意味を見出そうとすると、偶然と必然を、原理と現象を取り違え、せっかくシンプルな原理を複雑怪奇に考えてしまうはめになります。ニュートン力学を忘れて三体問題の複雑な軌道ばかり気にするようなものです。脳の生み出す現象はきわめて複雑ですが、だからといって脳のメカニズムまでもが複雑だとは限らず、すくなくとも原理は単純そうだというのが脳科学の教えるところです。それは脳のどこだかに電気を流してやると幸福感が起きるといった恐るべき単純な対応です。あまりにも単純すぎて不自然極まりなく、「心」の実在性を疑わせるレベルです。
現代のコンピュータは構造はそれなりに複雑でも、原理はごく初期のコンピュータから変わっていません。局所性の原理を用いたキャッシュメモリがついたからといって、ノイマン型の原理まで変わることはありません。脳も進化の過程で機能局在性や解剖学的な複雑さが生まれましたが、それで原理が変わったわけではありません。脳を解剖学的に見ると、PCをCPUだけ、メモリだけで見るようなもので、プログラムの動きはかえって把握しにくいときもあるでしょう。脳は回帰型ニューラルネットワークと(抽象度は違いますが)ベイジアンネットワークで、これは解剖学的にわかっています。近年になり「自由エネルギー原理」が提唱されました(やさしい本ではないが、和書なら『 脳の大統一理論 自由エネルギー原理とはなにか 』)。これは数式は難しいが「脳は予測誤差=エネルギー消費を最小化する」と理解すればよいです。繰り返しにより学習し予測精度を高めるのが脳の基本的なはたらきですが、ドーパミン系とヒア&ナウ系は情報処理のタイプが異なるため、たがいに効率よく批判できます。たとえばドーパミン系はベイズ確率による「文脈」を利用して探索空間を狭め効率よく推論し(そのかわり視野は狭い)、回帰型NNのセロトニン系は文脈を超えた「ひらめき」を担当します(そのかわりエネルギーを使う。デフォルトモードネットワークなど)。ひらめきは脳をリラックスさせた結果生まれるのではなく、リラックスしているときに脳がフル回転し生んでいるのです。作業に集中しているときはセロトニン系はあんまり動いていないそうですが、「ぷよぷよ」のようなドーパミン系のコンボの快感があるようです。人間は文や文章を理解するときには文脈を利用した予測をしているというのがスキーマ理論ですが、単語の認識は回帰型NNが行うようです(コンピュータの音声認識もそうです)。『ドラゴン桜』では歌やダンスで英語の学習をしていますが、運動やリズムはセロトニン系の担当でメロディはドーパミン系だそうです。本の内容は「どのあたりに書いてあったか」など内容以外の情報と紐づけると覚えやすいのですが、おなじ仕組みなのでしょう。
匂いはオキシトシン系にはたらきかけるようで、匂いが記憶を呼び起こすプルースト効果などが知られていますが、オキシトシン系は愛着を担当するヒア&ナウ系の一部なので、ドーパミン系を抑えて気分をリラックスさせます。安心感や家に帰って落ち着く感じ、ノスタルジーもオキシトシン系のはたらきです。また自尊心self esteemは自分への愛着でありオキシトシン系の作用ですが、自己愛ナルシシズムはドーパミン系です。希死念慮は苦痛(ドーパミン系)から逃れたいときだけでなく、苦痛とは無関係に、おそらくオキシトシン系の活動低下により「もといたところに帰りたい」という気持ちが昂じても生じます。自己愛には自殺防止の役目もあると思われます。
本書には性的な絶頂感はドーパミン系優位からヒア&ナウ系優位に切り替わる際に感じるとありますが、おそらく「ひらいめいた」という感覚もそうです。逆にヒア&ナウ系からドーパミン系へ切り替わると「キレる」と思われます。感情は欲求ドーパミン系のはたらきですが、ヒア&ナウ系には我慢のはたらきがあるのです。また年を取るにつれ穏やかになっていく人(「恍惚の人」なんてのもありました)と、イライラしがちになる人がいますが、加齢による脳の衰えにより、それぞれヒア&ナウ系とドーパミン系の優位が定着するのでしょう。前者は女性に多く、後者は男性に多いように思われますが、おそらくこれがいわゆる「女性脳」「男性脳」なのでしょう。消費社会・情報社会はドーパミン系に傾きがちなので、今後は男性脳タイプの、すぐキレる老人女性が増えてくると思われます。
「Aである」と言うためには、実際にAであることを一例示せばよいのですが、「Aではない」と言うためには、あらゆる可能性をすべて検討してからでなければなりません。「not否定」は人間には自明ですが、これは論理学ではかなりの難物で、コンピュータで実現するためのモデルもいろいろあります。「お手をするとほめられる」ことは単純な繰り返しで学習できますが、「噛むと怒られる」から「怒られたくなければ噛んではいけない」を導くためには、噛んで怒られた経験を自己反省する能力と、「噛んだら怒られるだろう」という予測による脳内シミュレーションと、否定を用いて対偶をとる脳の特別な機能がなければできません。怒られた原因を「一つ」発見したところで検討を終了することにすれば、直近の経験から検討していけばすぐ終了する可能性が高いでしょう。「andかつ」は条件付き確率で実現でき、対偶と「かつ」から「orまたは」も実現することができます。これで一階述語論理の公理が揃いました。これは制御ドーパミン系の機能であり、理性はそれを心の内側から見たものだと思われます。つまり犬や猫にも理性があります。理性の判断に基づき、実際に噛みたいのを我慢するのがヒア&ナウ系のはたらきです。制御ドーパミン系にも欲求の抑制作用はあるのかもしれませんが、ヒア&ナウ系の援軍があったほうが我慢強くなれます。冷静なテロリストは理性だけがはたらいています。ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」は間違いとはいえないが、科学はこの区別できていません。
この本に書かれているもっとも重要な知見は、ドーパミン系とヒア&ナウ系がたがいを抑制しながら協調的にはたらくということです。またドーパミン系にも欲求、制御の二系統があり、たがいを抑制しています。
国会の二院制や裁判、ニューラルネットワークの敵対的生成ネットワークやマイクロプロセッサの分岐予測など、世の中にはいたるところに「生成者」と「批判者」を対決させるシステムがあります。どうも制御一般として、それが非常に効率がよいようなのです。欲求ドーパミン系も「予測」を生成し、制御ドーパミン系から「理性的判断」、外部から「行動の結果」をもらって批判とし、予測の誤差の修正をする仕組みになっています。
人間の脳も進化の過程でそうなったのだから、なんらかの本質を獲得したと言えるでしょう。したがってこの本質的な知見は、あらゆる人間科学に絶大な恩恵をあたえるはずです。私見では、ベンジャミン・リベットの「意識は行動に遅れる」という知見と同等以上のインパクトがあると思います。
この本は一般向けで専門用語もなるべく絞り、日常の言葉で書かれているため、数少ない専門用語さえ理解すれば、まったく難しくないと思います。つっかえたら専門用語の確認をすればいいでしょう。
ドーパミン系のはたらきを描いた本のオススメは、ポール・ブルーム『 反共感論 』です。題名のとおり非常に珍しい主張の本なので、それだけでも価値がありますが、内容も正確さと面白味のいずれにおいてもすぐれています。
オキシトシンが「愛着」を起こすことはよく知られています。愛着障害について書かれた本はイメージをつかみやすいでしょう。ラッコがお気に入りの石に示すような素朴な「所有」はオキシトシン的な愛着ですが、親の過保護や過干渉はドーパミン的なコントロールと混然一体になっているようです。
セロトニン系のはたらきは直観やひらめきをはじめ非常に広範囲であり、幸福感や落ち着き、「うつ」ではない生きてるってカンジやヤル気などの源泉なのですが(これは仏教などのほうが科学よりも知見が豊富です)、瞑想やダジャレなど特殊な訓練を積まなければ非常に自覚しづらい上、ドーパミン系にも似たような、しかもはるかに強い感情が多いため、一部の文学者以外にはほとんど認知されておらず、統一的で明解な本はないように思います。比較的区別しやすいものに、ドーパミン系の「多幸感」とセロトニン系の「幸福感」がありますが、区別して論じている科学の文献は思いつきません。精神医学では躁病の症状として多幸感を挙げますが、幸福感には輪郭を与えていないようです。
ジョナサン・ハイトは『 社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 』で、脳における道徳の基盤として「ケア」「公正」「忠誠」「権威」「神聖」の5つを挙げ、リベラルは「ケア」「公正」に、保守派は5つすべてに反応するとしています。この分類は決定版ではなくいわば仮の分類で、現象を説明するものではなくハイトの直観よる分析です。「ケア」「公正」はドーパミン系、「忠誠」「権威」「神聖」はヒア&ナウ系と考えるとしっくりきます。なぜなら前二者は他人とのかかわりで、後三者は自分の態度だからです。オキシトシンはヒア&ナウ系ですが、愛着を起こすので「ケア」にいくらか関与しているかもしれません。「ケア」「公正」がドーパミン系だとすると、ポール・ブルームが言うように射程距離が非常に短いことが予想され、アフリカの子供にいくら寄付したか、ソマリアの内戦にどれだけ憤ったかなどが補強しそうです。
ハイトは批判を受け後から「自由」も基盤に追加しましたが、「自由」は基盤ではなく他の基盤がすべて満足された場合に感じられると考えるほうが自然です。「ケア」も「公正」も欠いた自由は考えづらいからです。フィクションの多くはそうなっており、『北斗の拳』のモヒカンもラオウを恐れています。また「リベラルの方が保守派より精神病的傾向が強い」という事実があります。これは当初正反対に発表され、データ処理の誤りが指摘されました。精神病はドーパミン系と関係が深いので、ハイトの論を補強するかもしれません。念のためにつけ加えておくと、どうにでもなる差です。
Oooo氏のレビュー
> 脳は極めて複雑なシステムだ。恋愛感情の変遷にしろ、宗教感情や政治的気質、創造やリスク管理にしろ、様々な説明、解釈の余地がある。
現象の複雑さとはうらはらに、神経細胞とグリア細胞と内分泌系からなる脳はコンポーネントの「種類」が非常にすくなく単純な仕組みで、様々な説明や解釈の余地など皆無です。コンピュータと同様、現象の複雑さは原理ではなく扱うデータの複雑さの反映です。人類学は進化心理学を「人間の多様性を無視している」と非難しますが、これも環境と発展の多様性で十分説明がつくものです。人工物ではない脳は進化が生んだ意味なきシステムで、その現象は豊穣な意味どころかまったくなんの意味も持ちません。意味は現象の属性ではなく、観察する人間の心が認識の一環として構築するものです。たとえば「利己的な遺伝子」は比喩としては秀逸ですが、遺伝子は文字通りの意味で利己的だというわけではなく、単純な物理法則にしたがっているにすぎません。社会科学など現象から入らざるを得ないものもありますが、問題意識の時点でバイアスまみれのこともめずらしくありません。
生物は環境に非常に適応していても、それが唯一の適応の形とは限りません。今の形にいたる道が選ばれたのはただの偶然です。現象に意味を見出そうとすると、偶然と必然を、原理と現象を取り違え、せっかくシンプルな原理を複雑怪奇に考えてしまうはめになります。ニュートン力学を忘れて三体問題の複雑な軌道ばかり気にするようなものです。脳の生み出す現象はきわめて複雑ですが、だからといって脳のメカニズムまでもが複雑だとは限らず、すくなくとも原理は単純そうだというのが脳科学の教えるところです。それは脳のどこだかに電気を流してやると幸福感が起きるといった恐るべき単純な対応です。あまりにも単純すぎて不自然極まりなく、「心」の実在性を疑わせるレベルです。
現代のコンピュータは構造はそれなりに複雑でも、原理はごく初期のコンピュータから変わっていません。局所性の原理を用いたキャッシュメモリがついたからといって、ノイマン型の原理まで変わることはありません。脳も進化の過程で機能局在性や解剖学的な複雑さが生まれましたが、それで原理が変わったわけではありません。脳を解剖学的に見ると、PCをCPUだけ、メモリだけで見るようなもので、プログラムの動きはかえって把握しにくいときもあるでしょう。脳は回帰型ニューラルネットワークと(抽象度は違いますが)ベイジアンネットワークで、これは解剖学的にわかっています。近年になり「自由エネルギー原理」が提唱されました(やさしい本ではないが、和書なら『 脳の大統一理論 自由エネルギー原理とはなにか 』)。これは数式は難しいが「脳は予測誤差=エネルギー消費を最小化する」と理解すればよいです。繰り返しにより学習し予測精度を高めるのが脳の基本的なはたらきですが、ドーパミン系とヒア&ナウ系は情報処理のタイプが異なるため、たがいに効率よく批判できます。たとえばドーパミン系はベイズ確率による「文脈」を利用して探索空間を狭め効率よく推論し(そのかわり視野は狭い)、回帰型NNのセロトニン系は文脈を超えた「ひらめき」を担当します(そのかわりエネルギーを使う。デフォルトモードネットワークなど)。ひらめきは脳をリラックスさせた結果生まれるのではなく、リラックスしているときに脳がフル回転し生んでいるのです。作業に集中しているときはセロトニン系はあんまり動いていないそうですが、「ぷよぷよ」のようなドーパミン系のコンボの快感があるようです。人間は文や文章を理解するときには文脈を利用した予測をしているというのがスキーマ理論ですが、単語の認識は回帰型NNが行うようです(コンピュータの音声認識もそうです)。『ドラゴン桜』では歌やダンスで英語の学習をしていますが、運動やリズムはセロトニン系の担当でメロディはドーパミン系だそうです。本の内容は「どのあたりに書いてあったか」など内容以外の情報と紐づけると覚えやすいのですが、おなじ仕組みなのでしょう。
匂いはオキシトシン系にはたらきかけるようで、匂いが記憶を呼び起こすプルースト効果などが知られていますが、オキシトシン系は愛着を担当するヒア&ナウ系の一部なので、ドーパミン系を抑えて気分をリラックスさせます。安心感や家に帰って落ち着く感じ、ノスタルジーもオキシトシン系のはたらきです。また自尊心self esteemは自分への愛着でありオキシトシン系の作用ですが、自己愛ナルシシズムはドーパミン系です。希死念慮は苦痛(ドーパミン系)から逃れたいときだけでなく、苦痛とは無関係に、おそらくオキシトシン系の活動低下により「もといたところに帰りたい」という気持ちが昂じても生じます。自己愛には自殺防止の役目もあると思われます。
本書には性的な絶頂感はドーパミン系優位からヒア&ナウ系優位に切り替わる際に感じるとありますが、おそらく「ひらいめいた」という感覚もそうです。逆にヒア&ナウ系からドーパミン系へ切り替わると「キレる」と思われます。感情は欲求ドーパミン系のはたらきですが、ヒア&ナウ系には我慢のはたらきがあるのです。また年を取るにつれ穏やかになっていく人(「恍惚の人」なんてのもありました)と、イライラしがちになる人がいますが、加齢による脳の衰えにより、それぞれヒア&ナウ系とドーパミン系の優位が定着するのでしょう。前者は女性に多く、後者は男性に多いように思われますが、おそらくこれがいわゆる「女性脳」「男性脳」なのでしょう。消費社会・情報社会はドーパミン系に傾きがちなので、今後は男性脳タイプの、すぐキレる老人女性が増えてくると思われます。
「Aである」と言うためには、実際にAであることを一例示せばよいのですが、「Aではない」と言うためには、あらゆる可能性をすべて検討してからでなければなりません。「not否定」は人間には自明ですが、これは論理学ではかなりの難物で、コンピュータで実現するためのモデルもいろいろあります。「お手をするとほめられる」ことは単純な繰り返しで学習できますが、「噛むと怒られる」から「怒られたくなければ噛んではいけない」を導くためには、噛んで怒られた経験を自己反省する能力と、「噛んだら怒られるだろう」という予測による脳内シミュレーションと、否定を用いて対偶をとる脳の特別な機能がなければできません。怒られた原因を「一つ」発見したところで検討を終了することにすれば、直近の経験から検討していけばすぐ終了する可能性が高いでしょう。「andかつ」は条件付き確率で実現でき、対偶と「かつ」から「orまたは」も実現することができます。これで一階述語論理の公理が揃いました。これは制御ドーパミン系の機能であり、理性はそれを心の内側から見たものだと思われます。つまり犬や猫にも理性があります。理性の判断に基づき、実際に噛みたいのを我慢するのがヒア&ナウ系のはたらきです。制御ドーパミン系にも欲求の抑制作用はあるのかもしれませんが、ヒア&ナウ系の援軍があったほうが我慢強くなれます。冷静なテロリストは理性だけがはたらいています。ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」は間違いとはいえないが、科学はこの区別できていません。
2021年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドーパミンは我々が様々なことに挑戦するのに必要な神経物質ですが、我々にとって害をなすことがあります。ドーパミンと仲良くなってより幸せになるためのライフハックが学べます
2022年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳の構造、働きと、依存性等の症状について、高度な内容をわかりやすく書かれています。
翻訳も大変読みやすく、現在手に入る中では、この分野ではベストチョイスではないかと思います。
翻訳も大変読みやすく、現在手に入る中では、この分野ではベストチョイスではないかと思います。
2021年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テーマはとても興味深いのですが、なぜか文と文とのつながりが判りにくいです。まるで細切れの文章を読んでいるような気になります。焦点が拡散しているかのように感じます。
2021年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少し専門的な部分もありますが、ドーパミンの世界だけをこれだけ熱く多面的にかいた本は、なかなかないように感じます。10年くらいまえに他の研究者ですが「快感回路」という本がでていて、それのアップデートされたようにかんじました。知的好奇心旺盛な方は楽しめると思います。
2021年3月17日に日本でレビュー済み
常識とされる知識が未来永劫通用するとは限らない。日進月歩の医療の現場では、新しい情報の上書きが必要になってくる。従来、ドーパミンは快楽物質と呼ばれ、脳内で報酬刺激によって放たれ、快感をもたらすとされてきた。ところが近年、ドーパミンは報酬予測誤差に関わっていることが明らかにされている。
【最新脳科学で今までの常識が変わる】
『もっと!――愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』(ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング著、梅田智世訳、インターシフト)には、私たちの常識を覆す驚くべきことが記されている。
【ドーパミンは快楽物質ではない】
人類を熱愛、冒険、創造、成功などに駆り立てる力の源も、ドーパミンに他ならない。従来、ドーパミンは快楽物質と呼ばれ、脳内で報酬刺激によって放たれ、快感をもたらすとされてきた。ところが近年、ドーパミンは報酬予測誤差に関わっていることが明らかにされている。例えば、街をぶらついている時、思いがけず素敵な店を見つける、この予想外の良い出来事(報酬予測の誤差)によって、ドーパミンが分泌され、私たちはワクワクする。ここで重要なのは、「素敵な店」という結果(報酬=現実・現在・身体近傍的)ではなく、「予想外、期待と可能性」への反応(予測誤差=想像・未来・身体外的)であることだ。すなわち、ドーパミンの本質は、期待物質なのである。
【統合失調症とドーパミン】
著者は、ドーパミンは創造力の秘密も握っている――と述べている。統合失調症の治療薬は、ドーパミン活性を低下させる(つまり、統合失調症はドーパミン過剰の傾向がある)。統合失調症では、本来ならば無視すべき何でもないものを重要と思い込んだりすることがある。これは潜在抑制機能障害などと呼ばれ、注意を払う能力が抑制されなくなることで起こる。この障害は妄想・幻覚などを引き起こすとともに、馴染みのある世界・モデルを壊す働きもする。夢のように、全く異なるものが結びついて、新たなアイディアを生み出したりするのだ。まさに、創造と狂気は紙一重というわけだが、ドーパミンはこうした創造的な刺激に深く関わっている。また、双極性障害(躁鬱病)にもドーパミン活性が絡んでいる。
【ドーパミンが人類の大移動を引き起こした】
さらに、著者の指摘は、ドーパミンが人類の歴史に与えた影響にまで及んでいる。ドーパミン受容体をコードするD4遺伝子のバリアント(多様体)の一つに7Rという対立遺伝子(アレル)がある。この遺伝子を持つ人は、飽き易く、新しいものや珍しいものを追い求め、興奮し易い、短気、浪費癖といった傾向がある。人類の大移動(アフリカを出て、アジア、北米、南米へと至る)にも、この7Rが絡んでいることが明らかになっている。人類の移動経路に当たる各地の遺伝子データを調べたところ、アフリカからの移動距離が長くなるほど、7Rの保有率が高かった。このことは、変化に対応し易いドーパミン活性の高い者たちが、より遠くまで移動を続けた集団の生存・繁殖で優位に立っていたことを示している。
昔、学んだ知識がそのまま通用するとは限らない。薬剤師を始めとする医療担当者には、知識のヴァージョンのアップデイトが常に求められている。
【最新脳科学で今までの常識が変わる】
『もっと!――愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』(ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング著、梅田智世訳、インターシフト)には、私たちの常識を覆す驚くべきことが記されている。
【ドーパミンは快楽物質ではない】
人類を熱愛、冒険、創造、成功などに駆り立てる力の源も、ドーパミンに他ならない。従来、ドーパミンは快楽物質と呼ばれ、脳内で報酬刺激によって放たれ、快感をもたらすとされてきた。ところが近年、ドーパミンは報酬予測誤差に関わっていることが明らかにされている。例えば、街をぶらついている時、思いがけず素敵な店を見つける、この予想外の良い出来事(報酬予測の誤差)によって、ドーパミンが分泌され、私たちはワクワクする。ここで重要なのは、「素敵な店」という結果(報酬=現実・現在・身体近傍的)ではなく、「予想外、期待と可能性」への反応(予測誤差=想像・未来・身体外的)であることだ。すなわち、ドーパミンの本質は、期待物質なのである。
【統合失調症とドーパミン】
著者は、ドーパミンは創造力の秘密も握っている――と述べている。統合失調症の治療薬は、ドーパミン活性を低下させる(つまり、統合失調症はドーパミン過剰の傾向がある)。統合失調症では、本来ならば無視すべき何でもないものを重要と思い込んだりすることがある。これは潜在抑制機能障害などと呼ばれ、注意を払う能力が抑制されなくなることで起こる。この障害は妄想・幻覚などを引き起こすとともに、馴染みのある世界・モデルを壊す働きもする。夢のように、全く異なるものが結びついて、新たなアイディアを生み出したりするのだ。まさに、創造と狂気は紙一重というわけだが、ドーパミンはこうした創造的な刺激に深く関わっている。また、双極性障害(躁鬱病)にもドーパミン活性が絡んでいる。
【ドーパミンが人類の大移動を引き起こした】
さらに、著者の指摘は、ドーパミンが人類の歴史に与えた影響にまで及んでいる。ドーパミン受容体をコードするD4遺伝子のバリアント(多様体)の一つに7Rという対立遺伝子(アレル)がある。この遺伝子を持つ人は、飽き易く、新しいものや珍しいものを追い求め、興奮し易い、短気、浪費癖といった傾向がある。人類の大移動(アフリカを出て、アジア、北米、南米へと至る)にも、この7Rが絡んでいることが明らかになっている。人類の移動経路に当たる各地の遺伝子データを調べたところ、アフリカからの移動距離が長くなるほど、7Rの保有率が高かった。このことは、変化に対応し易いドーパミン活性の高い者たちが、より遠くまで移動を続けた集団の生存・繁殖で優位に立っていたことを示している。
昔、学んだ知識がそのまま通用するとは限らない。薬剤師を始めとする医療担当者には、知識のヴァージョンのアップデイトが常に求められている。
2021年8月1日に日本でレビュー済み
『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』は、ドーパミンに関する原理原則を教えてくれるビジネス書です。
「ドーパミン:所有は関心事ではない/重要なのは獲得だけ/期待物質」「熱愛(ドーパミン):未来の展望/友愛(H&N):体験重視」「他者を助けると細胞レベルで老化が遅くなる」など、「熱愛」と「友愛」の両極を認識できます。
特に「満足感の発生:欲求回路はなんの役割を担っていない」は、欲望と満足との違いを示しています。
未来志向のドーパミンで興奮しても、満足することはありません。
ドーパミンは単なるセールスマンなのです。
夢に操られて満足できない方は、一度立ち止まって違うアプローチをする必要があります。
「セックスはいわば早送りの愛だ」「何かを欲することと好きになることは違う」「ニコチンは、衝動的な使用を引き起こす以外に、ほとんど何もしない」などを通して、欲望と満足の違いを教えてくれます。
特に「過剰なドーパミン:生産性の高い不幸/過剰なH&N:幸福な怠惰」は、極端な方向へ向かうことの危険性を問うています。
極端な方向に向かうと、「過剰なドーパミン:ワーカホリックの企業経営者/過剰なH&N:マリファナ好きの地下室の住人」になってしまうからです。
良い人生を送るには、バランスを取る必要があります。
あえて不幸な著名人になりたい方は、ドーパミンまみれになることを勧めます。
「ドーパミン:所有は関心事ではない/重要なのは獲得だけ/期待物質」「熱愛(ドーパミン):未来の展望/友愛(H&N):体験重視」「他者を助けると細胞レベルで老化が遅くなる」など、「熱愛」と「友愛」の両極を認識できます。
特に「満足感の発生:欲求回路はなんの役割を担っていない」は、欲望と満足との違いを示しています。
未来志向のドーパミンで興奮しても、満足することはありません。
ドーパミンは単なるセールスマンなのです。
夢に操られて満足できない方は、一度立ち止まって違うアプローチをする必要があります。
「セックスはいわば早送りの愛だ」「何かを欲することと好きになることは違う」「ニコチンは、衝動的な使用を引き起こす以外に、ほとんど何もしない」などを通して、欲望と満足の違いを教えてくれます。
特に「過剰なドーパミン:生産性の高い不幸/過剰なH&N:幸福な怠惰」は、極端な方向へ向かうことの危険性を問うています。
極端な方向に向かうと、「過剰なドーパミン:ワーカホリックの企業経営者/過剰なH&N:マリファナ好きの地下室の住人」になってしまうからです。
良い人生を送るには、バランスを取る必要があります。
あえて不幸な著名人になりたい方は、ドーパミンまみれになることを勧めます。
『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』は、ドーパミンに関する原理原則を教えてくれるビジネス書です。
「ドーパミン:所有は関心事ではない/重要なのは獲得だけ/期待物質」「熱愛(ドーパミン):未来の展望/友愛(H&N):体験重視」「他者を助けると細胞レベルで老化が遅くなる」など、「熱愛」と「友愛」の両極を認識できます。
特に「満足感の発生:欲求回路はなんの役割を担っていない」は、欲望と満足との違いを示しています。
未来志向のドーパミンで興奮しても、満足することはありません。
ドーパミンは単なるセールスマンなのです。
夢に操られて満足できない方は、一度立ち止まって違うアプローチをする必要があります。
「セックスはいわば早送りの愛だ」「何かを欲することと好きになることは違う」「ニコチンは、衝動的な使用を引き起こす以外に、ほとんど何もしない」などを通して、欲望と満足の違いを教えてくれます。
特に「過剰なドーパミン:生産性の高い不幸/過剰なH&N:幸福な怠惰」は、極端な方向へ向かうことの危険性を問うています。
極端な方向に向かうと、「過剰なドーパミン:ワーカホリックの企業経営者/過剰なH&N:マリファナ好きの地下室の住人」になってしまうからです。
良い人生を送るには、バランスを取る必要があります。
あえて不幸な著名人になりたい方は、ドーパミンまみれになることを勧めます。
「ドーパミン:所有は関心事ではない/重要なのは獲得だけ/期待物質」「熱愛(ドーパミン):未来の展望/友愛(H&N):体験重視」「他者を助けると細胞レベルで老化が遅くなる」など、「熱愛」と「友愛」の両極を認識できます。
特に「満足感の発生:欲求回路はなんの役割を担っていない」は、欲望と満足との違いを示しています。
未来志向のドーパミンで興奮しても、満足することはありません。
ドーパミンは単なるセールスマンなのです。
夢に操られて満足できない方は、一度立ち止まって違うアプローチをする必要があります。
「セックスはいわば早送りの愛だ」「何かを欲することと好きになることは違う」「ニコチンは、衝動的な使用を引き起こす以外に、ほとんど何もしない」などを通して、欲望と満足の違いを教えてくれます。
特に「過剰なドーパミン:生産性の高い不幸/過剰なH&N:幸福な怠惰」は、極端な方向へ向かうことの危険性を問うています。
極端な方向に向かうと、「過剰なドーパミン:ワーカホリックの企業経営者/過剰なH&N:マリファナ好きの地下室の住人」になってしまうからです。
良い人生を送るには、バランスを取る必要があります。
あえて不幸な著名人になりたい方は、ドーパミンまみれになることを勧めます。
このレビューの画像